あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

ピアノの楽しみ 1 ソナチネ併用   横田新子編    音楽之友社

 随分古い本であるがまだカタログに残っている。2巻としてガルッピの曲集があったが、そちらの方はカタログから消えている。これも店頭では余り見かけなくなったが検討してみよう。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
 1 わすれなぐさ リヒナー   7  B
 2 おどりの時間 リヒナー   6  A
 3 ジプシーダンス リヒナー  10  A
 4  チューリップ リヒナー   9  C  
 5 草原にて リヒナー  11  A
 6 シャコンヌ デュラン  12  A
 7 おどりの旋律 デュラン  13  D
 8 かなしみとなぐさめ エルメンライヒ  12  C
 9 ワルツ №1 Op.33-7 イエンゼン  10  C
10 ワルツ №2 Op.33-8 イエンゼン  11  B
11 ゆるやかなダンス カルガノフ  10  C
12 牧場のたわむれ フェルステル  10  C
13 ロンド レーヴ  11  C

1.良い曲だが教材としては同じことの繰り返しで長すぎる、発表会用。2ページ2段最初の左、CになっているがCisの誤りだろう。

2.これはあちこちの併用曲集にある。4段3小節目一拍目の左は、この段階では上のDを省いても良いと思う。

3.2段目最初の右手1212とあるが1432のほうがいいのでは。3ページ1段目最後の右手2からとあるが、1からにして次の小節の後半を1321でもいい。

5.テンポにもよるが始めのペダルは3拍目で踏み変えても良い。1ページ3段4小節3拍目右手、41とあるが12でもいい。中間部の二回のritは装飾音を丁寧に弾くようなつもりで。

6.どちらかといえば発表会用。最初の右手の指は12312313がいいと思う。4ページ目3段2小節と4段3小節の指が異なる、理由不明。私は42から次の小節が521で良いと思う。同ページ4段7小節目と5段2小節目も指が異なる、これも理由不明、ここはどちらでも良いが。5ページ目3段5小節めのsfはmfのミスプリの可能性もある。

7.メトロノームの指定がある(二分音符=116)がいくら何でも速すぎる。その速さで弾くと左手の跳躍はほとんどプロクラスの難しさとなる。せいぜい80くらいでしょう。

総合評価  B-

 ロマン派の珍しい曲を収録してある曲集。たとえば「草原にて」は私の知る限りこの曲集でしか手に入らない。シャコンヌはピースでも手に入る。後の評価Aの二曲は有名であろう。

 後半は付け足しというか、蛇足というか、これというほどのものはない。エルメンライヒ(紡ぎ歌の作者)などの珍しい曲に興味があれば、どうぞという感じ。

 「はじめに」にはバイエル、メトード・ローズを終了した方なら容易に弾けるとあるが、表を見てもおわかりのように、その程度で弾けるのは2曲だけですな。ブルグミュラーからソナチネ程度ですね。

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