あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

吉松隆 レグルス回路  音楽之友社

吉松隆はほとんど独学の作曲家。いわゆる現代音楽に反発して作品を書いた、とある。

曲名 難易度 推薦
4つの小さな夢の歌  1.春:5月の夢の歌 12  ☆
 2.夏:8月の歪んだワルツ 11  ☆
 3.秋:11月の夢の歌 11  
 4.冬:子守歌 12  ☆
3つのワルツ  1.緑のワルツ 12  
 2.虹色の薔薇のワルツ 15  
 3.ベルベット・ワルツ 17  ☆
2つのロマンス  1.名前のロマンス 13  
 2.誕生日のロマンス 13  
ピアノ・フォリオ 19  ☆
レグルス回路  25  

○春 とても明晰な印象。夢と言うよりは星のきらめきに近い感じがする。

○夏 3拍子と2拍子の混交。手が大きければ易しいが。

○秋 前二曲に比べるとやや完成度が劣るかなあ。

○冬 しみじみと。4曲中最もロマンティックかも。

○ワルツ1 ジブリの「いつもなんどでも」に印象が似ている。こちらの方が先だから逆だが。

○ワルツ2 曲としては捨てがたい魅力があるが、教材としては推薦しがたい。

○ワルツ3 一般に連想される厚手の生地というより、むしろ光沢のある生地と思う方がいいだろう。

○ロマンス2 最後にhappy birthday to youが流れる。ロマンスと言う題のある曲よりもない曲のほうがロマンスっぽい(笑)。

○ピアノフォリオ 速く弾くとかなり難しくなるが…。運指に工夫がいる。これもきらめくような作品だが、何かとても哀しく懐かしい気がする。アンコールピースにいいかも。

○レグルス回路 かなり自由にひくことが許されているとは思う。吉松隆の代表作なのかもしれないが、推薦とするには何かためらう。多分に即興的で、必然性のない音が混じっているような気がするからだろうか。それも含めてのこの人の音楽の魅力だとは思うが。

総合評価     A

最後の作品に関しては、私が評価できるような作品ではないような気もするが、それ以外の作品についてはピアノ教材として充分評価に耐えるものであると思う。 よってAランク。

推薦マークが付いているものも、いないものも、出来栄え自体にそれほど大きな差はないと思う。私の耳が慣れてきて、新鮮さが減ったためにマークがついていないと言う可能性がある。 ついていないものもすべて準推薦。

指使いが一切記されていない。教材として使用する際には、教師はあらかじめ研究しておく必要はある。それからその運指のあまりの特殊性に推薦できないものもある。ワルツの2番である。

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