あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

湯山昭 音の星座   全音楽譜出版社

「お菓子の世界」の姉妹版と銘打って出版された湯山昭の最新曲集。

番号 曲名 難易度 評価
 1 音の星座  9  B
 2 ファンタジック・プロローグ 13  C
 3 レモンスカッシュに浮かぶ月 10  B
 4 コスモスのワルツ 11  B
 5 蜂蜜は甘いレガート 11  B
 6 クリスタルなセレナーデ  9  A
 7 月夜に歌うララバイ 10  A
 8 星からの贈りもの 10  B
 9 ゆりかごのスイング  9  B
10 星降る花畑の中で 10  A
11 星めぐりの宇宙船 11  B
12 葡萄の秋 10  B
13 波と遊ぶそよ風 11  C
14 子猫のジャズワルツ  8  A
15 愉快なピエロ 10  C
16 森の子守唄 10  B
17 天の川のバラード 10  B
18 月明かりのラグタイム 11  C
19 鬼のお祭り  9  B
20 疾走するモーツアルト 12  C
21 妖精のボサノバ 11  B
22 虹をわたる音楽隊 11  B
23 地球の鼓動 10  B
24 クロワッサンの月 12  A
25 星の噴水 12  B
26 銀河に寄せるノクターン 11  C
27 夜空の舞踏会 11  B
28 きらめく星たちのロンド 13  A

2.プロローグとあるから、1番は前置きみたいなものなんでしょう。これは湯山節炸裂ですが、あまりにもごっちゃに並べすぎという感がします。

4.これも部分部分は美しいのだが…

5.甘いだけでもないみたい。

6.主題とその変奏であることに気付かせる。

7.連弾。secondは難易度9。

9.多分に即興的。

10.夢見るように。

11.これも一種の変奏。同じ主題が三度調を変えて出てくる。初心者にはDesが難しいかも。

12.美しさだけなら充分Aなのだが、微妙にまとまりが悪いような気がする。

13.転調がめまぐるしいというか、めまぐるしすぎると私は思う。

14.連弾。secondは難易度10。短いから繰返しをつけたほうがいいかも。

15.複調。複調の曲でいいものはミヨーにある。

16.Desというだけで少し難しいかも。

17.これも美しいが、妙にまとまりが悪い。

18.指示速度はかなり速い。

19.日本風な部分と複調の部分と。

20.出だしが交響曲40番を連想させて、それからも思い出したようにモーツアルトが姿を見せます。でもこれもあまりまとまっていないなという印象。

21.secondのほうが重要かも、難易度12。合わせないと面白さはわからない。

22.重音のレガートが少し難しいか。

23.結局同じことの繰り返しなので…。もう一つ何かほしかった気がする。

24.「クロワッサン」というイメージとは、私の中ではAsという調性は一致しないが…曲そのものは美しい。

25.私は割と好きですが…

26.18小節の不協和音が唐突な気がする。

27.かなり強引な転調がある。

28.高音をうまく使って星のきらめきを表している。Aは少しおまけかな。

総合評価     B+

湯山さんは、もともとモダンではないというか、いわゆる前衛的書法とは無縁な方であったが、最新作のこの曲集において、ますます「近代」とは 縁遠くなられたようである、というのが第一印象。

無理やり近代的要素を詰めた曲もあるが、そういうのはおおむね成功していない。ロマンティシズムに徹している作品のほうが概して出来がいい。

ただ湯山さんのロマンティシズムというのは、人の微妙な感情を表すようなそれではなく、耳に心地よい響きを目指しているような感はある。

昔の作品に比べて、微妙にまとまりが悪くなっている気はする。構成面がおろそかになっているというべきか、そういうのを無視する境地に達したというべきか… ただ、私としては、あまりにまとまりが悪いなと感じられるものには、高い評価を差し上げることはできなかった。

湯山昭ファンなら買い。湯山昭の作風の移り変わりを知りたい方も買い。そういうのに関係なく純粋に曲集としてみれば、湯山さんの作品集の中では むしろこれまでに出されたものの方が、出来はいいと思う。

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