あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

First Lessons in Bach book1  Schimer

50年以上も前、日本にはまだ初心者向けのバッハの小品集が出版されていなかったころ、心ある先生方はこの本を取り寄せて使われていました。 今では、直輸入版?(ライセンス版?)として、日本語訳がついて、出版されています。私も50年以上前にこの楽譜で学びました。実にそのぼろぼろの楽譜が まだ手元にあります。外版は明白なミスがない限りなかなか修正されることはないですが、ひょっとして、現在のものと異なる点があるようでしたら ご一報ください。
なお、Anh.はBWV anh.の略

番号 曲名 難易度 推薦
 1 メヌエット Anh.114  6  ☆
 2 メヌエット Anh.115  6  ☆
 3 メヌエット Anh.116  7  ☆
 4 ポロネーズ Anh.119  8  ☆
 5 マーチ Anh.122  9  ☆
 6 メヌエット BWV.822より  7  ☆
 7 メヌエット BWV.822より  6  ☆
 8 メヌエット   7  
 9 マーチ Anh.124  9  
10 メヌエット Anh.132  9  ☆
11 ミュゼット  5  ☆
12 ブーレ BWV.996  9  ☆
13 ミュゼット Anh.126  6  ☆
14 メヌエット Anh.121  7  
15 ガヴォット BWV.822より 10  
16 マーチ Anh.127 10  

1.フレージングは私はこれで問題ないと思うが、8小節目の装飾音は長前打音に修正した方がいい。

3.後半8小節目右手のDisは今はほとんどの楽譜がDになっている。

4.スタカートはあまり軽くしない。スタカティッシモはバッハの自筆だがちょっとしたアクセントというぐらいの意味で、現在とは異なる。

6.トリオの部分だけ。

7.これが主部。7-6-7と本来は奏する。

8.7の左右を入れ替えたもの。

10.6小節の右の装飾音、本来はシュライファーでDEFと奏する。

11.イギリス組曲3番のガヴォットの中間部。

総合評価     A-

古い先生は子どものころ使ったことがあるかもしれない。バッハは版によってフレージングが異なるため、新しい楽譜のフレージングになじめず、 結局生徒にもこの輸入版を使わせていたという先生も多いのだろう、ライセンス版がわざわざ出るということは。

で、内容であるが、バッハもしくはバッハの作とされていた有名どころを集めている。数がほかの版より少し少ないのは、これは全二巻になっている せいもあるだろう。

曲の選定には文句はないが、装飾音の解釈がさすがに現在の研究水準からみるとおかしいと思われるところはある。フレージングは、私などはこれで学んだせいで、 耳になじんでいるのだが、客観的に見て、やや現代のバッハ解釈としてはクエスチョンマークがつくところもありそう。

当研究会としては、バッハの初心者向き作品を与えるときに特にこの本を押すということにはならないが、否定するほどのことでもないという結論になる。

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