あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

服部公一 ちいさな詩人たち   カワイ出版

1978年に出版されたもの、しばらく絶版になっていたが、先ごろ復刊された。収録曲は同一だが順番が変わっている。 ここでの順序は新版の方に従っているので、旧版をお持ちの方は注意。

番号(旧版) 曲名 難易度 評価
1(15) アルメニアのお墓  7  B
2(14) うつり気なギリシャの子  8  C
3(8) 踊るペルーのお人形  8  C
4(5) おねむのゾーさん  7  B
5(4) こどものタンゴ  8  A
6(1) ザルツブルグのお城  8  B
7(12) スウェーデンからの手紙  7  B
8(2) チェッコのかけっこ  8  B
9(13) ノールウェイの空  7  C
10(11) フィンランドの九月  7  C
11(17) フランドル風ワルツ  8  B
12(10) ブルガリアのさむがりや  8  B
13(3)  ブルターニュの舞踏会  8  C
14(7)  ペーチャおじさん  8  B
15(19) ヘブライの七日間  8  A
16(18) ペンギン印アイスクリーム  9  A
17(6) やさしいタランテラ  9  C
18(16) リトル・マーメイド 11  B
19(9) ルクセンブルクの散歩道  8  C

1.中間部が軽いが、基本重い感じの5拍子。こういうのを1曲目に持ってくるというのは営業政策的にどうなんだろうねえ。

2.ころころ調性が変わるというのが、つまり「うつり気」なんでしょうねえ。

3.旧版は複調部分でト音記号とヘ音記号のミスプリがあったが直っているんだろうねえ。

4.ドビュッシーの「象の子守歌」が念頭にあったのかどうか。

5.この曲集中の白眉。ある程度速く弾きたい。

6.3曲からなる。1~3楽章というつもりなのだろう。モーツアルトの現代風パロディ。一番できがいいのは2楽章か。3楽章だけ難易度9。 旧版ではあちこち首をひねる指使いがあった。

7.何気ない佳品。この本を買わせたのなら弾かせてみたい。

8.複調。面白いと思う子と拒否反応を示す子にわかれるだろう。かなり派手でピアニスティックではあるので、発表会で使えるかも。

9.ノルウェーの空ってのは基本的に曇りで陰鬱なんですかね。

10.何気ない中に、秋の気配が感じられる?

11.3手連弾。最初の曲想を打ち破るような中間部、それをどう感じるかで評価が分かれるか。

12.全音音階が姿を見せるところは、寒がっているんでしょうか。

14.哀愁を帯びた佳品だが子どもには指的にやや弾きにくい箇所あり。

15.3手連弾。元は歌だけどピアにスティックに書かれています。

16.これも元は歌で3手連弾。子どもはまず喜ぶ。

17.あまりタランテラらしくはない。

18.一覧表にもあるんですが、今回見直してみて、ちょっと評価が下がりました。

19.5拍子。なぜこれを最後に持ってきたかも不明。

総合評価     B-

いい曲もあるんですが、全体としてはさほど高く評価する気にはなれない、というところ。

子どもが飛びついてくるのは「子どものタンゴ」他数曲あるかないかでしょうねえ。

ほとんどの曲が、最初の楽想と異なる近代的楽想を中間部にもってきて、で、あまり成功してない、という感じ。

そういう作為的なものを感じさせない曲が評価が高くなってます。

難易度はほとんどすべて7~8、その意味では使いやすいとも言えるが、あまり生徒に買わせて全部するという本でもなさそう。

トップへ戻る   1つ上に戻る

© 2015- 田所理央 ご意見・ご感想は t.masato@mathemarimo.bird.cx までお願いいたします。