あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

発表会ピアノ小品集 ぷち あ・ら・か・る・と   カワイ出版

以前に調べた「あらかると」と同系列の作品集。短い間に版を重ねているので、評判はいいのかも。

曲名 作曲者 難易度 評価
おどり バーディングス  4  B
メロディー 林光  6  B
子犬と遊ぶ 清瀬保二  5  C
春の朝 ドリング  4  B
夕べの歌 グリフィス  4  B
あそび カ-ス  4  B
ガヴォット グルリット  5  A
子ヤギ ヴィクトル  6  B
あそび バルトーク  6  A
春がきた ベルゴヴィッチ  5  B
おまわりさんとどろぼう ストラヴィンスキー  5  B
お人形がおしゃべりするよ ラック  5  A
気がかり フックス  5  A
ポルカ グリンカ  6  A
大きなくまがやってくる ライチェフ  5  B
ある雨の日 スラヴィッキー  5  A
ボヘミアの踊り スラヴィッキー  5  B
小さな物語 マイカパル  6  A
ミスター・パンチ ローリー  6  B
ブレ デュボワ  5  A
田舎の夕暮れ 佐藤敏直  6  A
ぜんまいじかけの列車 カース  5  B
サクランボの唄 チェッケリーニ  6  A
冬のおはなし ツィブルカ  6  A
かめ スコット  5  B
テオおじさんが車を修理してる ニーマン  6  B
赤ちゃんが歩く練習をしてる ニーマン  6  C
小さな水夫のうた プレ  5  B
ガルベを鳴らして結婚式 プレ  6  B
いたずら好きな女の子 グレチャニノフ  5  B
金色の魚のダンス グレチャニノフ  6  A
メヌエット レヴィ  6  A
ぞうのダンス アプレア  7  B
こびとのおどり 平吉毅州  8  A

○おどり ポジションの移動はないが、むちゃくちゃ易しいというわけでもない。二音のスラーの後ろにスタカートがついているものといないものと、 これは区別するべきであろう。

○メロディー 地味だがいい曲です。指使いをもう少し指定してやらないと、初心者はでたらめに弾いてくる危険大。

○子犬と遊ぶ 私にはあまりいい曲には思えないが。3段3小節目の右は5431、次を25とする方がピアニスティック。

○春の朝 平明な佳曲。

○夕べの歌 曲名からすると、穏やかに落ち着いて弾くのでしょう。

○あそび これも平明な曲。

○ガヴォット これはあちこちで見かける。

○子ヤギ 面白い曲なんですがね、妙に違和感を感じるのはなぜかと思って、おそらくDominantが長く続くせいかなという結論。

○あそび バルトークの著作権が切れて、この曲はあちこちに収録されるようになった。

○春がきた 新しい曲だが、割と定型に近い。

○おまわりさんとどろぼう 有名なストラヴィンスキーとは別人。複調というのではないが左右が異なる調性である。右がおまわりさんで 左が泥棒ですかねえ。

○お人形がおしゃべりするよ 評価Aは教材として狙いがよく分かるという感じで。曲そのもののこどもの受容度はたぶん他の曲と大して変わらない。

○気がかり ごく短いが佳品。左はフィンガーペダルで。

○ポルカ これはちょくちょく見かける作品。短い割にやや困難な個所がある。

○大きなくまがやってきた 主題はたぶんノンレガート。

○ある雨の日 短く解りやすい。

○ボヘミアの踊り 変拍子。

○小さな物語 Op.28-10 これはちょくちょく見かける。

○ミスターパンチ わかりやすいが、日本ではキャラそのものに対する親しみがないのでねえ。

○ブレ 近代風ブレかな。まあ、分かりやすい。

○田舎の夕暮れ こういう作品はこの人の18番。

○ぜんまいじかけの列車 なんとなく想像できる。

○サクランボの唄 ほどよく近代的。

○冬のおはなし 美しいが小さい子には難しい。

○かめ 重音のレガートの練習といえる。手の小さい子はやめた方がいいだろう。

○テオおじさんが車を修理してる 面白いといえば面白い。ただこれはある意味標題に従属している音楽。

○赤ちゃんが歩く練習をしてる 上と同じで、上より面白くない。

○小さな水夫のうた スラーを守ること。

○ガルベを鳴らして結婚式 面白いが、指使いがやや特殊。

○いたずら好きな女の子 「いたずら」にしようと思うと、そこそこ速く弾かないといけないだろう。

○金色の魚のダンス なかなかいい曲ですが、Desというのが抵抗が大きいかも。

○メヌエット 上品な佳曲。

○ぞうのダンス 中間部がちょっと無調的。

○こびとのおどり 最後だけあって、ちょっと難しい。

総合評価     B+

表を見るとAがかなり多いんですがね、印象としては総合Aという気はしない、という感じですか。

なかなかいい曲が並んでるんですが、印象深い曲が少ないということなんでしょうねえ。

難易度はバイエル修了程度、そこら辺で見事に揃ってます。その難易度で、大半が初出の曲で、しかもそこそこの水準の曲ばかり集めたということは、 まず高く評価されるべきでしょう。

年代的に近代がほとんど、たまにロマン派がありますが、これだけ近代の作曲家ばかりなのに、書法は近代風なものはせいぜい振りかけ程度に混ざっているだけ、という感じ、その意味で子どもにも古い先生にも取っ付きやすいですね。

近代の入門教材としては最適かも。

ただ、最後の二曲を除いて大体短く、「発表会向き」という感じはしない。むしろ普段のレッスン用でしょうねえ。

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