あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

バイエル併用 ピアノ小曲集 2 小川一朗編     シンコーミュージック・エンタテインメント1

1巻はごく初期に取り上げた、草分けとも言える古くからの併用曲集。2巻はそれに比べると使われていないので放置していたが、 これも依然カタログに残っているようである。根強いファンがいるのだろうか。ずいぶん遅くなりましたが調べてみます。出版社の名前が 今風に変わっている。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
 1 靴と子猫 ドーン  5  B
 2 舟歌 ウェーバー  5  A
 3 子守歌 ケーラー  5  C
 4 小人の行進 バース  5  B
 5 子守歌 ハリオット  6  C
 6 お祭り クープラン  5  B
 7 アイルランドの子守歌 アイルランド民謡  5 B(A)
 8 ワルツ ブラームス  5  A
 9 ティロリアンヌ ルンメル  6  A
10 ギャロップ ベール  6  A
11 田舎のおまつり エーステン  5  B
12 蛍の光 スコットランド民謡  8 A(C)
13 イタリアの歌 チャイコフスキー  7  A
14 スイスの歌    6  B
15 たのしい遊び ベレン  6  B
16 かぢのしらべ ヘンデル  9  B
17 ロンド風のギャロップ ルンメル  6  B
18 学校からの帰り道 ケーラー  6  C
19 ゴンドラの歌 ケーラー  7  C
20 ギャロップ ストリーボッグ  7  B
21 未完成シンフォニーより シューベルト  5  A
22 アルサスのおどり トーメ  6  B
23 愛らしいタランテラ ストリーボッグ  6  A
24 ロンド モーツアルト  8  B
25 かっこう鳥の歌 ポップ  8  A
26 太鼓のひびき ドニゼッティ  7  C
27 花園の逍遥 デヴィス  8  B
28 兵隊の行進 ランゲ  7  A
29 葬送行進曲 ベートーベン  8  B
30 誕生日の行進曲 シュワルム  7  B
31 タランテラ ブルグミュラー  9  A
32 ミュゼット バッハ  6  A
33 天使の声 ブルグミュラー  9  A
34 ミニュエット クープラン  7  B
35 可愛いロンド ギリアニィ  8  A
36 清い流れ ブルグミュラー  7  A
37 子守歌 ブラームス  8  A
38 パレードマーチ リヒナー  8  A
39 庭の千草変奏曲 アイルランド民謡  9  A
40 荒野のバラ ランゲ  9  A
41 マズルカ グリンカ  8  B
42 エリーゼのために ベートーヴェン 13  A
43 ジプシーロンド ハイドン  8  A
44 別れの曲 ショパン 10  B

1.簡単だが長い。発表会向き。

2.1巻にも同じ曲がある、調性が違うし微妙に左が違うが。これ(同じ曲の二重収録)は意図的なのか、単なるミスなのか。

3.3段目の左最初2とあるが1の誤りと思われる。

4.これも長い。マイナーがある分曲想変化という点では表現しやすいかも。

5.あまりピアニスティックでない。主題の前半が1番とほとんど同じというのが、何か妙で笑える。

6.原題は「熊と猿を連れた門付け楽師と軽業師と大道芸人」。装飾音をすべて省いてあるのでかなり易しくなっている。

7.いい曲なのだが、このレベルではさせたくない音型があちこちにある。

8.名曲中の名曲だが、譜面面よりは難しい。これも編曲であまりピアニスティックではないので先生によってはさせたくないかも。

9.他の曲集でもときどき見かける。

10.一昔前は定番に近かったかも。小音符を省くと難易度5。

11.よくまとまってピアニスティック。

12.そこそこうまい人間が弾くべき編曲、教材としては不向き。

13.チャイコの子ども向き名曲。

14.中間部の右をどう弾くかは、前もって先生が指示してやるべき。

15.中間部のフレージングを間違えやすいので注意。

16.微妙にピアニスティックではない。ヴァリエーションの方は、編曲に対してこういうことを言うのもなんだが、私はこのフレージングはやや疑問に思う。

17.あまり見かけないが、いかにもよくあると言った感じの小品。

18.速く弾くと、やや難しい。

19.あまりまとまっているとは、言えまい。

20.AかBかいつも迷うんですが(笑)。この手の曲の中で傑出しているまでは言えない気が。

21.これはなかなかいいです。

22.左メロディ。ちょっとしつこい感はある。

23.これも20と似たようなものですが、私の中で微妙にこちらの方が評価が上か。

24.これはちょくちょく見かけますが、正体不明の曲。

25.これは定番。最近それほど弾かれないかも。

26.原曲を知らないので、何とも言えないが、音があってるのかなと思う箇所あり。同じ形で指使いが異なるのも首をひねる。

27.ブルグの天使の声を思い出すが、あちらの方がいい。

28.これは定番。

29.何かの編曲なんでしょうがねえ。

30.よくまとまっている佳曲。

32.デュナーミクが細かい、私はあまり好きではない。4段目左2音目EはDの誤り。

34.微妙に現代の和声感覚と合わない部分あり。

35.定番になり損ねた曲、とでもいうべきか。

36.ブルグを買わせていない先生なら、当然使うべき。

37.ペダル必須。

38.長い、発表会向き。子どもはたいてい喜ぶ。

39.作曲者が記されていない。評価AかBかは微妙。子どもは喜ばない可能性もあるかな。

40.定番。

41.意外な大物が登場するわけだが、これ原曲そのままなんですかねえ。

42.一昔前の併用曲集というやつは、この曲を入れなければ売れない、とでもいうことがあったのでしょうかねえ。ちょっと場違いに難しい。

43.原曲はハイドンのピアノトリオ、それのエッセンスというか一部分だけという楽譜。どこまで速く弾けるか。

44.左手があちこち首をひねるし、全体に妙に弾きにくく、あまりいい編曲ではない。どうしても弾きたい生徒には、少し待たせて、原曲のこの部分だけを弾かす方がいい。

総合評価     A-

昔の印象では、1巻は使える、2巻はまあまあ、くらいだったのですが、きちっと全曲評定してみると評価が入れ替わっちゃいましたねえ^^;

1巻の場合は、レベル1段階からのものですので、他にほとんど曲集がない。この巻の場合は、他にも併用曲集がわんさかあって、特にこの巻が傑出しては見えなかったというのがその理由でしょうか。

しかし、全曲中ほぼ半数が評価Aなのですから、やはりこれは十分使える曲集です。

あえて難を言えば、古い曲集ですので、年代的にロマン派まで、近代以降の少し目新しいものが全くないということ。その中でも昔のピアノの先生(生徒)に喜ばれたいわゆるお子様名曲風のものが大半ということでしょうか。

まあ、でも、この段階では、そのことは別に大きな欠点といえるほどのことではありません。

ブルグミュラーから3曲入っているので、その意味でも、私は昔はあまり使いたくなかったのかも。今、ブルグを使わない先生も出てきているようですので 、そういう先生ならむしろ買いか。

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