あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

ピアノ小曲集 1  安川加寿子編    音楽之友社

非常に古い曲集。1957年初版だから半世紀以上前のことである。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
 1 メロディー シューマン  5  B
 2 バガテル ベートーヴェン  7  A
 3 軍隊行進曲 シューマン  5  B
 4 エコセーズ フンメル  5  C
 5 ソナチネ ベートーヴェン  7  A
 6 大好きなワルツ モーツアルト  7  C
 7 ソナチネ ベートーヴェン 10  A
 8 アリエッタ モーツアルト  5  B
 9 村の踊り ベートーヴェン  9  B
10 勇敢な騎士 シューマン  7  A
11 楽しい農夫 シューマン  9  A
12 小さなロンド フンメル  9  A
13 メヌエット プレイエル  8  B
14 シシリアの踊り シューマン  9  A
15 フィナーレ ホースレイ  8  B
16 テーマ ウェーバー  8  B
17 初めての悲しみ シューマン  8  A
18 メヌエット バッハ  7  A
19 ミュゼット バッハ  6  A
20 スケルツェット フンメル  8  A

1.結構見かけるが、あまり子ども向きとは思わない。

2.「英雄」のテーマですが、誰の編曲かは不明。

3.これは分かりやすいが、さほどの名曲とも思えない。

5.いわゆる5番のソナチネ。フレージングは標準版と大差ないが、指使いに工夫がある。

6.正体不明の曲、少なくとも題名はモーツアルトのものではない。

7.フレージングは独特、賛否両論だろう。指使いはピアニスティックで優れている。

8.これも何かの編曲であろうと思われる。

9.手が大きければ、難易度は下がる。

10.中間部の左の指は異論のあるところ。

11.3段目と4段目にちょっとした工夫がある。

12.この前半とほとんど同じ曲がウェーバーの「バレー」として紹介されている楽譜がある。どちらが正しいのか不明。

13.中間部は美しい。

14.他の版に中間部についているSchnell(Presto)が削られている。意図的でしょうかねえ。

15.ソナチネの終楽章でしょうかねえ。

16.何のテーマなんでしょうかね。上品な曲です。

17.この本を使うのならぜひ弾かせたい。

18.Anh.116のメヌエットです。フレージングはややユニークか。

19.私の楽譜では4段1小節目左2音目DがEになっている。もう修正されているのだろうか。フレージングはかなりユニーク。

20.さらりとした佳品。

総合評価     B

半数が評価Aではあるんですが、今となってはそれほど高い評価をつける気にはなりません。

最大の理由は、やはり選曲が古すぎるといいますか、この曲集ならではのものがほとんどないということに尽きるでしょう。最後の曲だけが一応それに該当するのかな。

ま、それでも、十分使える本ではあります。特にシューマンのものをさせたいが「こどものためのアルバム」を買わすのもちょっと、とお考えの先生にはお勧め。

この曲集の特色は、むしろ独特の指使い・フレージングにあります。安川加寿子という人は人間としてとても誠実な人であったと言う話は耳にしていますが、おそらくこの選集を編集するにあたっても、自分ですべて指使いを決め、フレージングを考え直したのでしょう。特に指換えを多用していて、参考になるところは多々あるのではなかろうかと思います。

トップへ戻る   1つ上に戻る

© 2015- 田所理央 ご意見・ご感想は t.masato@mathemarimo.bird.cx までお願いいたします。