あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

ミニョーネ 12の街角のワルツ

ミニョーネ(1897~1986)はブラジルの作曲家。日本で曲集が出版されるのは初めてではなかろうか。「12の街角のワルツ」は1940年前後に書かれた作品集。

番号 難易度 推薦
 1 c 18  ☆
 2 es 17  ☆
 3 a 20  
 4 b 15  
 5 e 16  ☆
 6 fis 15  
 7 g 17  ☆
 8 cis 18  ☆
 9 as 19  
10 h 16  ☆
11 d 18  
12 f 21  

1.中間部、特に3度半音階だけが突出して難しい。情熱的にまたルバートは必須。

2.中間部のPoco mais vivoはイタリア語とポルトガル語のミックス(笑。maisは英語のplusと思えばいい。だから「ちょっとだけより生き生きと」 となるのかな。中間部のテンポで難易度はだいぶ変わる。

3.メロディーがオクターブになっている。

4.これは、気分が割と一定している感じ。

5.中間部がホ長調だが、それでもホ長調と言いえるのはごく短く、あとはマイナーっぽい。この人は短調が好きなんだねえ。

6.かなり即興的。

7.哀切きわまりなく。ルバート必須。こういうのはセンスが問われる。

8.ある意味、もっとも普通のワルツに近いかも。「田舎風」とあるが、その感覚で行くとショパンのワルツなどはほとんどすべて田舎風になるのだろう。

9.asというめったに見ない調性。弾きにくいのは慣れていないということがあるのかも。

10.痛切にという感じでしょうか。右のメロディの一音一音に想いを込めて。

11.これが一番解りづらいかも。

12.もっとも派手、かつ技巧的。あまりピアニスティックではない。

あとがき

ミニョーネという作曲家は知りませんでした。近年中南米の作曲家が次々と紹介されつつありますね。

年代的には近代というかむしろ現代に近く、解説によればそういう作風のものもあるらしいのですが、少なくともこの曲集ではロマン派の枠内にとどまっています。あえていえば11番が少し近代っぽいかもしれません。

ブラジルというと、私など勝手に「壮大な田舎」というようなイメージがあるのですが、少なくともこの曲集は極めて都会的で洗練されています。

12曲すべて短調というのがその趣味を物語っているのでしょうか。

テンポは全体にかなり自由に。ラテン系の情熱と野暮にならない優雅さが欲しい。

左手にメロディが来ているものが多い。ショパン等のある意味単純なワルツとはかなり異なるが、やっぱり十二分にワルツです。

テンポの柔軟さに自信のある人にはかなりお勧め。私もレパートリーに加えようかしらん。

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