あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

グレンダ・オースティン作曲  ビギナーから楽しめるオリジナルピアノ小品集

                         <クラッシー・ジャズ・ポケット>   全音楽譜出版社

 中身を余り確かめずに手に入れたが、この本も前に検討したキャサリン・ロリンと同じ「ギロックの仲間たち」のシリーズであるらしい。ということで何となく、親分を検討せずに、子分を先に二人も検討してしまうということになった。まあいいでしょう、そのうち親分も検討します。

番号 曲名 難易度 評価
 1 ゴーゴーバロック  5  B
 2 ジャズ・キャッツ  6  B
 3 フラミンゴ ワルツ  6  B
 4 リトル メキシコ  5  B
 5 スプリングタイム  5  B
 6 夕暮れの海  5  C
 7 ごきげんな夏の風  7  C
 8 かわいいいたずら  7  C
 9 タランテラ  6  C
10 タンゴ リフィック  7  B
11 サンバ・セレナーデ  8  B
12 キャンドルライトで踊るワルツ  6  C
13 半音階でおしゃべり  8  A
14 ホ長調のエチュード「たそがれ」  9  C
15 海のノクターン 12  A
16 南の海の子守歌  9  B
17 ブルームード・ワルツ  8  A
18 サマータイム・ブルース  8  B
19 華やかなワルツ 14  C
20 ジャズ組曲 11  B
21 エレガントなワルツ 11  A

2.6小節目の左手のFisが気になるのは私だけかな。

4.前半はなかなか良い曲なんですがね。

5.最初の指は524121でもいいだろう。415231という手もあるが一般的ではない。

7.4拍目を左手で取れとあるが、右でもさほど難しくなるわけでもない(相当小さい子は別)、その方が自然。

8.43小節4拍目からの左スケールは4からはじめて4、3で回すのがいい。

9.左右の受け渡しが多い。それは構わないが、21小節目をなぜそうしていないのか解らない。19や27小節よりもこちらを受け渡しにする方が理にかなっている。

11.この本を使うのなら、これはぜひさせてあげたい。サンバのリズムをうまく使った曲に、他に余り心当たりがない。

12.指示の通りだと少しペダルが多すぎる気がする。

13.手が小さいと少し苦しい。

14.左右の音が重なる箇所が多い。チェンバロ時代ならやむを得ないなと思うが、現代の曲で余りこういうことをして欲しくない。結局レガートがほぼ不可能になる。

17.最後をDisからDに変えてある。ということは、ここで相当なritをする必要があると思う(ほとんど急ブレーキ)。

18.繰り返しはつけた方がいいような気がする。

19.この曲は好みが分かれるだろう。私は余り好きになれないが「Aだ!」という人もいるかもしれない。

20.ジャズ組曲というからには、プレリュードの8分音符はスイングさせるのだろうか? どちらでもいいような気はする。個人的には2曲目が一番好きです。(菊池のりこさんからの情報によれば、作曲者自らの演奏によるCDではスイングしていないそうです)

21.プリモもセコンドも難易度11くらいです。ただしプリモは最後だけその難しさ、そこの左手を省いてしまうのなら(左手部分をセコンドに受け持たせる手がある)9くらいです。プリモ77小節、42,31,21とあるが弾きにくい。51,42,31がいい。

総合評価   B

 結構いい曲集です。どちらかといえば後半に優れた曲が多い。技法上の制限を受けない、音をふんだんに使った場合に良い曲をお作りになるようです。連弾曲が一曲だけあるが(21)、非常にいい。もう少し入れて欲しかった気がする。

 「クラッシー・ジャズ・ポケット」とあるが、ジャズっぽい音楽を期待して購入するとがっかりするかもしれない。ジャズの香りはほとんど隠し味、前面に出てきているのは3分の1以下ですかね。

 以前検討したキャサリン・ロリンのものと比べると、対象年齢がやや下がるという感じ。

 作曲家というよりはピアノ教師という感じが微妙ながらする。悪い意味ではない、むしろ初心者用教材として安心して使用できる部分はある。

 全曲使うというよりは、先生がこの中の数曲をレパートリーにして置いて、発表会その他で使うという感じでしょうかね。

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