あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

ピティナピアノステップ曲集15  保坂千里編著  全音楽譜出版社

このシリーズはずいぶん以前に1冊取り上げている。少々期待はずれだったので以降見送っていたが、 この巻を取り上げたのは一覧表18-5の「スコッチポエム」がこの曲集に収録されていることを知ったからである。

番号 曲名 作曲者 難易度 推薦
 1 ウォーミングアップ
 2 ソルフェジェット C.P.E.バッハ 13  ☆
 3 スペイン風のワルツ 香月修 13  ☆
 4 ウォリサム・ブルース マーサ・ミアー 12  ☆
 5 マズルカ Op.57-3 リャードフ 15  ☆
 6 即興曲 Op.84-5 フォーレ 15  ☆
 7 春の目覚め レイ・バッハ 15  
 8 ロシア民謡による変奏曲 グリンカ 17  
 9 ワルツ(愛撫) グラナドス 16  
10 マイ・ウェイ ルヴォー&フランソワ 16  
11 詩曲 マクダウェル 17  ☆
12 ソナタ9番 1楽章 ベンダ 15  
13 即興曲 №15 プーランク 17  ☆
14 チャルダッシュ モンティ 17  ☆
15 練習曲 Op.29-3 ベルティーニ 14  
16 3声インベンション 6 バッハ 17  ☆
17 ロマンス ショパン 15  
18 天使のセレナーデ ポップ&マッスーリエ 17  

1.Dとhの4オクターブスケール。前も思ったが、冒頭にこういうものを持ってくるというのは、意味が解らないというか、 ほぼ無意味だと思う。

2.これはあちこちで見かける定番、速さによって難易度は大分変わる。

3.短いが逸品。プラルトリラーは前に出すべきだと思われる。

4.アメリカの酒場でしみじみと弾かれそうな音楽。

5.ショパンのマズルカよりは時代が新しいと感じさせる。

6.これはちょくちょく見かける。

7.レイ・バッハについては詳細不明。ロマン派のサロン音楽の作曲家でしょうかねえ。

8.メトロノームの指示は作者のものではない。

9.長い。それにしてもこの訳名は・・子どもに聞かれたらどう説明するんだろうねえ。愛のワルツ、とでもしておけばいいのに。

10.何となく場違いな気がするが。悪くはないがもっといい編曲がある。最後から2小節目の3拍目頭Esは Gの誤りと思われる。

11.一覧表18-5の「スコッチポエム」です。私の秘蔵の曲だったんだが、知ってる人は知ってるなあ(笑。 難易度も修正しておきます。

12.この本に収録されている中では、私は一番使えないと思う。

13.ほとんど映画音楽じゃないかというようなのりです。

14.速さによって難易度が大分変わるが。相当速く弾きたい。微妙なテンポのゆれが付けられるといいのだが。

15.これはエチュードなので、速さによって大分難易度は変わる。ただ曲としてもまあ、使える。

16.3声部に分けて書かれている譜面である。

17.1番のコンチェルトの2楽章の一部。よほどすばらしい編曲でない限り、こういう編曲ものを課題曲にするというのはよく解らない。

18.ピティナのピアノステップはポピュラーでも可だからこういうのが混じってくるんでしょうが、これはやはり ポピュラー編はポピュラー編で一冊にまとめた方がいいと思う気がする。

総合評価     A-

前に調べたときは、たいしたシリーズではないなと思ったが、今回はその印象が大分覆された。この程度の難易度の滅多に見られない曲をなかなかうまく集めてある。

前回は初級でしたので、保坂さんが自分で編曲したものがかなり多い。今回はごくわずか、というところが評価が大きく変わった理由かな。つまり、編曲者としての力量はさほどでもないが、編集者としての力量はある、ということなのでしょう。

ただ、これはもうこのシリーズのスタイルであろうから、ここで私が何を言っても仕方がないが、最初のウォーミングアップはまったくの無駄だと思うし(まず、ハノンその他のテクニック養成書をみな持ってるはず)、お終いの方の課題曲というのも、 毎年毎年同じ課題曲なのかい、と言う疑問は残る。

そのうち、もう一冊検討する可能性あり。

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