あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

こどものための現代アメリカ・ピアノ作品集 野平多美解説  音楽之友社

 その昔(1966)出された「ピアノで遊ぼう(全4巻)」の中から18曲を選りすぐって新たに出版したリメイク版。「ピアノで遊ぼう」はよそから移ってきた生徒が使っていたことが二度ほどある。私の記憶に残っているような作品はない。昨今アメリカ版教則本が全盛とも言える状況なだけにリメイクしたのかもしれない。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
 1 おうちにかえろう グレン・ローリンズ  4
 2 れんぺいじょうで アルバート・ローズン  4
 3 ポップコーン ジーン=レイノルズ・デイヴィス  4
 4 ちびっこ行進曲 ジェシー・L.ゲイナー  4
 5 アイルランドのダンス メイ=アイリーン・アーブ  4
 6 たのしいつどい スタンフォード・キング  4
 7 メヌエット カメロン・マックグロー  5
 8 ピンポンごっこ ベンジャミン・ワーメル  6
 9 ちいさないたずら マーガレット・ウィガム  5
10 楽しくおどろう ウィリアム・フィッチャンドラー  5
11 ポルカを踊ろう アルバート・ローズン  6
12 ノミのサーカス ベンジャミン・ワーメル  6
13 エヴリーンのこもりうた アイヴァン・ヴォヴィク  6
14 ハンガリアのダンス デニス・ライリー  7
15 アメリカ民謡 ルイーズ、E.ステアーズ編曲  5
16 ひとりぼっちのこねこ ヴァリー・ウェイグル  6
17 ソネット エルンスト・ベーコン  6
18 メロディ レオン・スタイン  7

1.最初の右手132は不可、142です。

2.「れんぺいじょう」は誤訳じゃないかな。parade groundは閲兵(観兵)場です。練兵場は兵隊を鍛える場所、閲兵場は、どこかの偉いさんがやってきて兵隊を観る場所です。テレビで総理が外国を訪問したときなんかによくやってるでしょ。

4.プロコの「こどものための音楽ー行進曲」と出だしがそっくり。曲全体の50パーセント弱が同じなんだから盗作と言われても仕方がないんじゃないかい。

11.3小節目右手532は小さい子はやめた方がいい、542。

17.「旋律に対して和音をつける練習」とあるが、ピアノ教師としては「旋律を浮き上がらせる練習」と思う方がいいでしょう。

総合評価  C

 どう評したらいいんでしょうかね。可もなく不可もないような曲が並んでいるという印象です。

 評価すべき点は難易度4から6あたりの曲集というのは実は珍しいということ。つまりその程度の難易度ですと、まず編曲ものがほとんど、オリジナルは教則本以外では余りお目にかからないのです。つまりこの程度の難易度の曲を作るのは難しいということなんでしょう。編曲ものは嫌いだ、という先生には初心者用教本の併用曲集としてお勧めできるかもしれません。

 ただ私も昔は編曲ものは出来るだけ使わなかった人間ですが、今はもうこだわりません。それに編曲ものを使わないにせよ、併用曲集がいるのならばもう一冊教則本を使えばいいと思います。

 評価Aの曲も一つありますが、それも少し甘いかなという評価。記憶に残るほどのお子さま用名曲は含まれていないような気がします。

 著作権の関係上(おそらく)、値段は高いし、同じお金を払うのなら、日本の作曲家に払って上げたい、と思うのは私だけかな。

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