あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

ピアノの広場 1 フランシス・クラーク/ルイーズ・ゴス  田村智子訳 全音楽譜出版社

全音から出ている(すでに検討した)アルフレッド系列の併用曲集である。前に調べた「ピアノスプラッシュ」 の前の段階の曲集という位置づけになっている。

なお、編者と作曲者は異なる。作曲者はイニシアルで表示するが、ジョン・ジョージ(J)ロジャー・グローブ(R) デイヴィッド・クレーエンビュール(D)リン・フリーマン・オルソン(L)の4人。

曲名 作曲者 難易度 評価
傷つきレコード・ブギ  D  3  A
ソフトシュー ダンス  D  4  C
スチームハンマー ストンプ  D  4  B
ぴくぴくしっぽ  D  4  B
くろあざめがねのブルース  D  4  C
きらくにいこう  D  3  B
クラクション・ブギ  D  4  B
やぶ蚊のワルツ  D  3  C
かなしい勇士たち  D  4  A
淋しい小道  D  4  B
台湾ツイスト  D  4  B
はずんで3・1  D  4  C
チャタヌガ チャチャチャ  J  5  B
公園の散歩  J  4  B
へびつかい  J  4  A
バグパイプ吹きのマーチ  J  4  A
古風なブギ  J  4  B
遠くの鐘  J  4  B
夜の雲  L  5  B
中世の行列  J  4  B
はるかなさすらい人  D  3  A
おばけやしきロック  D  5  B
落葉  D  5  A
ひげもじゃロック  D  4  C
いやいや仕事  D  4  B
つっかえラッパ ブギ  D  5  C
夜ごと夜ごと  D  5  C
ギュウづめサンバ  D  4  B
ふなべりブルース  D  3  B
足踏みダンス  J  4  B
吟遊詩人の歌  J  5  A
ソフトシューダンス  J  4  A
ロシアの古い歌  J  4  B
騎士のお話  J  5  B
流れ雲  J  4  B
ビービークラクション  J  4  B
静かな入り江  J  5  B
かいぞく  R  5  B
寺の塔  L  5  B

○傷つきレコード・ブギ 定型に過ぎないのだが、こどもの心には残るだろう。

○ソフトシューダンス 前曲よりずっと弾きにくい。

○スチームハンマー ストンプ あまり美しくなく単純だが、面白いと思うこどももいるだろう。

○ぴくぴくしっぽ 「3匹のいたずらねずみ」のパロディ。

○くろあざメガネのブルース 微妙な音を使っているのだが、評価は分かれるかな。

○きらくにいこう 私なら2小節目のAsは3でとる。

○クラクション・ブギ 短2度がクラクション、強烈にね。子供は好きかも。

○やぶ蚊のワルツ やや普通ではない記譜法だが、EFFisであると思われる。

○かなしい勇士たち 右は同じメロディーばかりで左でブルースの定型を構築している。3連符の練習によい。

○淋しい小道 アメリカ人の感覚は、これとか前曲とかで「かなしい」「淋しい」を表現することになる、 まあ、解ることは解るが・・

○台湾ツイスト 曲名の意味は不明。お気楽に弾きたい気もするが「しっかりと」とあるからダメなんでしょう。

○はずんで3・1 まあ、思いつきの域を出ない、という気がする。

○チャタヌガ チャチャチャ 6度の練習曲として使える。

○公園の散歩 割とオーソドクスな曲。A dur。

○へびつかい こういう音階は好き嫌いは分かれるが、好きな子は大好き。

○バグパイプ吹きのマーチ バグパイプの音を聞いたことがあるといいんですがねえ。

○古風なブギ この手の音楽に詳しくないので、何が古風なのかはよく解らない。

○遠くの鐘 もちろんペダル必須。

○夜の雲 美しいがペダル必須。

○中世の行列 3手連弾。ミクソリディア旋法。

○はるかなさすらい人 3人の4手連弾。ドーリア旋法。

○おばけやしきロック 面白いんですがねえ。中間部がやや見劣りするような気がする。

○落葉 何の変哲もないが味わいのある佳品。

○ひげもじゃロック これはどうってことない。

○いやいや仕事 ゆっくり目に。定型に近いブルース。

○つっかえラッパブギ 面白いと思う人もいるだろう。

○夜ごと夜ごと ゆっくり弾いて、悲しみを表現する。

○ギュウづめサンバ テンポが速いと難易度5。「黒猫のタンゴ」をちょっと思い出す。

○ふなべりブルース 定型。単旋律で易しい。

○足踏みダンス 繰り返しはつける。1拍目にアクセントを。

○吟遊詩人の歌 見た目よりは弾きやすい。美しく流れるように。

○ソフトシューダンス いかにもアメリカ的なお気楽な佳曲。

○ロシアの古い歌 本当にロシアの歌なのかどうかは知らない。

○騎士のお話 中間部は美しい。難しいのは初めと終わり。

○流れ雲 ふと思いついた一片という感じ。

○ビービークラクション 繰り返しはまあつけるのかな、こどもには解りやすいでしょうね。

○静かな入り江 騒がしい入り江にならないように。

○かいぞく 少し凝ってる。

○寺の塔 ドビュッシーの「塔」にヒントを得ているのかなあ。中間部との連結がスムーズにいってない印象あり。

総合評価     B+

この難易度で、全曲オリジナルで、そこそこ評価Aがあり、ほぼ全曲使えるということで、まあ、こんなものでしょう。

作曲者は4人いるが、中心になっているのは二人、うち、過去にも高い評価を得ているジョン・ジョージの方が やはり平均すると高評価になっている。

難易度も揃っているし、ほぼ順番にしていってもいいのだが、学習の狙い、というようなものはない感じなので、 主教材にはしにくい。あくまでも併用曲集だろう。

大体がアメリカ人特有の気楽なものが多い。逆に言うと、アメリカ系以外の教本の副教材に使う方がいいかもしれない。

ペダルを使った方がいい曲がそこそこあるのが、やや使いにくいかもしれない。

トップへ戻る   1つ上に戻る

© 2015- 田所理央 ご意見・ご感想は t.masato@mathemarimo.bird.cx までお願いいたします。