あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

ニコライ・カプースチン 8つの演奏会用エチュード Op.40   

カプースチンは最近急速にクラシック関係者に知られつつあるようである。1937年生まれのロシアの作曲家兼ピアニスト。最近全音から二つ楽譜が出た。

番号 曲名 難易度 評価
 1 プレリュード 26
 2 27
 3 トッカティーナ 26
 4 想い出 26
 5 からかい 28  
 6 パストラーレ 26
 7 インテルメッツォ 27
 8 フィナーレ 26

1.完璧にジャズ。譜面面よりはずっと弾きやすい。144とあるがもう少し遅くても十分鑑賞に耐える音楽に なりうる。33小節左最終音EはEsの誤りらしい。

2.これはあまりジャズっぽくないと思っていたら、中間部でまた完全にジャズになった。「夢」という雰囲気が出せるには 右の重音が騒がしくなってはいけない、そこが難しいかな。

3.乾いた憂愁とでもいうか、ジャズ独特の乾いた都会的な憂鬱の雰囲気。

4.きらめくような音の並び。後半やや難しくなる。

5.これは難曲。ジャズピアニストの即興演奏が精緻に複雑になったようなもの。

6.ジャズ風パストラーレなのかなあ。田園という感じはしないが。美しいのは美しい。

7.最初は高級映画音楽のようなムード、途中から重音の練習曲となる。至難とは言わぬが結構難しい。

8.ジャズとクラシックの幸福な融合がここに終わる。名曲ですな。

総合評価   A

文句なしのA。というか、私なんぞが偉そうに「評価」できるような対象ではない曲集ですな。

ジャズっぽいクラシックではなくて、クラシック的な面もあるジャズ、という言い方が正しいと思います。

一流のジャズピアニストの最高の即興演奏を楽譜にしたようなもの、と思えばいい。クラシックのエチュードのような計算された難しさがない分、技術的には少し易しいかもしれない。それでもショパンのエチュードと同等クラスだろう。

逆にジャズの音の運びに慣れていないと、ショパンのエチュードよりはるかに難しいということにもなりかねないが、 それは技術的に難しいというより、むしろ読譜の難しさにあたる。

新しい曲であるために、難易度はまったく私個人の感想でしかない。この曲集を弾かれた方は、ぜひご自分の思う難易度を ご報告いただきたい。少しでも客観的なものに微修正したいと思います。

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