あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

中田喜直 こどものゆめ   カワイ出版

もう亡くなられた中田喜直さんの曲集。中田さんは子供のための作品を手がける時に絶対にオクターブ以下の音程でしか作られなかったそうです。これは1978年の作品。

番号 曲名 難易度 推薦
 1 おぎょうぎよくね  6  
 2 卵のかたちの練習曲  4  
 3 さよなら またあしたね  5  
 4 やさしい変イ長調  5  
 5 日本のいなか  6  
 6 しずかに音階はうたう  7  
 7 冬のコラール  5  
 8 冬のメロディ  7  
 9 おじいさんのワルツ  8  
10 アーモルのおじさん  6  
11 右手黒鍵  6  
12 たのしいワルツ  7
13 朝の散歩  9  
14 元気なおどりとしずかなおどり  9
15 明るいひざし  8  
16 みんなで歩こう遠くまで  8  
17 しずかなおはなし  7  
18 朝のうた 11  
19 アルペジオ練習曲 13  
20 ファゴットとフリュートの対話 11  
21 ノクターン 13  
22 おどりとうたと 11
23 風の即興曲 11  
24 演奏会用練習曲 14  

1.「おぎょうぎ」という言葉はほとんど死語かもしれない。ハ長調、リズムを正確にきちんと弾くのだろう。

2.調号はないが実質ホ長調。ポジションの移動がなく易しい。

3.最後は少しritするべきでしょう。準推薦。

4.変イ長調は私の経験では子供は最もてこずるようである。中田さんも当然ご存知だったのであろう。

5.日本風。中田さんはこういうのは多い。

6.最後は結構派手。発表会でも使えそう。

7.記号どおり踏ませるとペダルの練習になる(厳密に言えば、踏む場所はもう少し早めのほうがいい)。準推薦

8.子供にはこういうのはややこしい可能性あり。

9.あまり速くなく。ちょっと気取って弾くといい。準推薦

10.複雑な陰影がなく純粋に悲しいという感じ。準推薦。

11.GesからDesということで、調号を見ると難しく見えてしまう曲。

12.これはワルツらしいテンポで。結構派手。発表会向き。

13.半音的進行のところがやや難しい。

14.面白い曲だが、もうすこし曲名に凝っても良いとおもう。

15.左右とも3連のところは結構弾きにくいもの。

16.歩くというか、行進という感じですな。

17.2分の2です。遅すぎないように。

18.速く弾くと指がもつれる。

19.微妙に日本的なだけにややこしい。

20.行進しながら対話をしている感じかな。跳躍の練習にもなる。

21.Es→Asときて、最後はfになって、bの属和音で終わるという、正直良く解らんなあと言う感じ。

22.これは解りやすい。

23.何気なく弾いてしまうのがいいだろう。

24.ある種の単純さが見られる分だけ、譜面面より易しい。結構派手、準推薦。

総合評価   B-

そこそこ使える曲が並んでいるのですが、これはという曲に乏しい、そんな印象でしょうか。

平均点を出すと、多分、同じ中田さんの「子どものピアノ曲」と大して変わらない。でもあちらには「エチュードアレグロ」 という超有名曲がある、こちらにはそういう曲がない、という分だけ損をしているのでしょうね。

逆に言えば粒はそろっているので、副教材として順に使っていくことも可能です。ただ18番以降ちょっと難易度が飛ぶ。

現代の、特に都会の子どもたちには、微妙に感覚が合わなくなってきている可能性はある。

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