あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

ピアノの森 5 田丸信明編   GAKKEN

ピアノの森の第五巻 ツェルニー30番程度とある。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
 1 マーチ 122 バッハ  9  A
 2 ガボット フランス組曲5番より バッハ 14  A
 3 ソナチネ カバレフスキー  9  A
 4 狩の歌 マクダウェル 11  B
 5 ファンタジー テレマン 14  A
 6 トルコ行進曲 モーツアルト 18  A
 7 ワルツ・ブリランテ 田丸信明 17  B
 8 アルプスの夕映え オースティン 13  A
 9 子犬のワルツ ショパン 16  A
10 プレリュード 田丸信明 15  C
11 ワルツ 嬰ハ短調 ショパン 18  A

1.これはバッハの息子のE.バッハの作。なお指定速度は相当速く、それで弾けばもっと難易度が上がる。 最後から3小節目のフレージングは私は悪趣味だと思う。

2.単独で良く弾かれるが、本来はフランス組曲№5の全曲を、もっと上達してからするのが良い。この楽譜の フレージングも私は決してお勧めできない。

3.「子どものためのピアノ小曲集」の18番。手が小さい場合は5段3~4小節目、左のGを省く。2ページ3段 2小節目最初の音は、右手でFAと取ればアルペジオにする必要がなくなる。

4.「十二の練習曲 Op.39-1」。この曲集にしては珍しくあまり有名ではない曲。

5.テレマンの曲は山ほどあって、まだあまり整理されていないようである。番号とかをきちんとつけてもらわないと そのうちこちらも記憶がごっちゃになってきて、わけわからん、となる可能性あり。ともあれこれは良い曲です。

6.なぜこれが入ってるのかなあ。まともな先生なら、これがツェルニー30番クラスでは、まるっきり歯がたたないのは 解りきってると思うんだけどなあ。田丸さんは超有名曲に関してはこういうことをよくするなあ。3ページ2段3小節目 右4音目、原典はA。

7.曲想は良いんだが、ベースの音が微妙に引っ掛かる。中間部はきれい。3度の連続はテンポしだいでは相当難しい。

8.こういうのは譜面面よりずっと易しい。

9.冒頭右トリルのある版もある。2重線の2小節前左、Asのない版が普通、あると弾きにくい、再現も同じ。

10.この方は自分の作品をピアノで弾いているのだろうかという疑問は少し残る。いわゆる非ピアニスティックな 箇所がこの短い曲に相当ある。

11.ご存知、天下の名曲。

総合評価   B

11曲中8曲がA、しかし総合評価はB。え? と思われるかもしれないが、このシリーズはだいたい 評価の定まった超有名曲を中心に並べているから、Aが多いのはまあ当たり前なのである。

こういう名曲選集で(しかも難易度別に5巻もある)難易度がこれだけばらついていては、はっきり言って不合格。カバレフスキーの「ソナチネ」とモーツアルトの「トルコ行進曲」を、ほぼ同じ時期に生徒に弾かすことを想定しているわけですか、と編者に聞きたい。

田丸さん本人の作品も、趣味の良いアマチュア、というくらいの評価にとどまる。私自身が作曲はプロではないが、その私の目から見ても修正したくなる箇所が目に付くからだ。もちろん当会がこれまで取り上げてきた日本人作曲家の作品集においてそのようなことはまずない。プロの作曲家はさすがにプロなのである。

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