あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

ジョン・ジョージ ピアノ・カレイドスコープ 1 田村智子訳  全音楽譜出版社

先月に続いて「カレイドスコープ」です。1巻に戻ることにします。ソロ・連弾と分かれているが、ソロとなっているものの中にも 連弾がある。おそらく連弾とあるのはprimoもsecondも生徒用、ソロの中に混じっているものは、secondは先生、問いうことだと思われる。

○ソロ

曲名 難易度 評価
リーダーに続け  1  B
駅馬車がやってくる  1  B
草原  1  B
アンティーク カー  1  B
ライオンの子守歌  1  B
ドウムカ  2  A
パゴダ  2  A
メロディー  2  B
元気なマーチ  2  B
ヘビ使い  1  B
サーカスの象  2  B
馬と馬車  2  B
小さなお姫さま  2  A
ラッシュアワー  2  B

○リーダーに続け 工夫してある。

○駅馬車がやってくる secondは難易度3。ト長調だが、微妙にホ短調っぽいのが面白い。

○草原 ヘ長調。なかなかいい曲。

○アンティーク・カー スタカートの後の左右にまたがるスラーの最後は、切らないと思う。

○ライオンの子守歌 「ラインオン」となっているがもちろん誤り。音域は相当低い。

○ドゥムカ secondの難易度は4。ポジションの移動あり。合わせると大分曲らしくなる。

○パゴダ 先生がペダルを踏んでやるといい。東洋風。

○メロディー secondの難易度は4。これは合わせないと面白くない。

○元気なマーチ ニ長調。調号は使ってない。secondの難易度は3。

○ヘビ使い secondの難易度2。イ短調。最後が何となくありきたりになってしまっているのが残念。

○サーカスのゾウ ヘ長調、調号はない。スタカートとスラーの練習になる。

○馬と馬車 secondの難易度は3。この本の中では最も普通の曲に近い、しかしやはり微妙にいい味がある。

○小さなお姫さま ドーリア旋法。スカボロフェアにちょっと似ている。secondの難易度は4。

○ラッシュアワー スタカートをうまく。secondの難易度は3。

○連弾

曲名 難易度p 難易度s 評価
バグパイプ吹き  1  2  A
カーニバルソング  1  2  B
まじないパウワウ  2  2  A
アイス・スケート  2  2  B
ポルカ  2  3  B
羊飼いの笛  2  3  B
村の踊り  2  2  A

○バグパイプ吹き secondの装飾音の奏法に独特の指示がある。これは従うべきでしょうが、普通はこう弾くわけではないということを言っておくべきかな

○カーニバルソング secondのアーティキュレーションを正確に。

○まじないパウワウ インデアンの呪術という感じでしょうか。

○アイス・スケート secondのスラーの終わりは切るというわけではないと思う。

○ポルカ secondのアーティキュレーションにprimoがつられないこと。

○羊飼いの笛 ものさびしく、という感じかな。

○村の踊り これは合わさないと良さがあまり分らない。

総合評価   A-

掘り出し物。この難易度でこれだけオリジナルのいい曲をそろえているのは初めてです。文句なしのAと思ったんですが・・ ちょっと使いにくいんですよね。で、マイナスがついたと。

つまりレベル1,2の段階というのは教本によって、出てきている音域に違いがあるわけで、とりわけレベル1の段階で加線が出てきているのはまれ。ということで、この本の曲は音域が相当広く、主教材でまだ出てきていない、となる可能性が 高いということです。

体系的ではないです。したがってもちろんこの本を主教材には出来ません。あくまで併用曲集です。

駄曲、ありきたりの曲だなというのがこのレベルでは多かれ少なかれあるのですが、この本には一曲もないです。

で、使い方としては、入門者の発表会用。もしくはレベル3くらいまで上達した子どもの復習をかねたサブテキスト。 という感じになるかと思います。

ジョン・ジョージという方は入門者用にはなかなかいいものをお作りになるようである。
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