あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

バロックをひこう インヴェンションの前に   武田宏子編   音楽之友社

武田宏子さんの「バロックをひこう」を取り上げます。思えばピアノ教材閻魔帳その1がこの方の「古典派をひこう」 でした。振り返れば長い道です。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
 1 民謡 フレ  2  A
 2 民謡(かっこう) フレ  2  A
 3 カノン フレ  2  B
 4
フレ  2  B
 5 民謡(ぶんぶんぶん) フレ  2  A
 6 学生歌 フレ  2  B
 7 民謡 フレ  3  C
 8 民謡 フレ  3  A
 9 遊び歌 フレ  3  B
10 民謡 フレ  3  B
11 コラール フレ  4  C
12 民謡 フレ  4  B
13 クリスマスの歌(きらきら星) フレ  4  A
14 メヌエット BWV.822 バッハ  6  A
15 わが幸はいかに BWV.517 不明  6  C
16 メヌエット BWV.822 バッハ  5  A
17 メヌエット BWV.822 バッハ  6  B
18 ポロネーズ BWV.Anh.119 バッハ  8  A
19 メヌエット BWV.Anh.114 バッハ  8  A
20 メヌエット BWV.Anh.121 バッハ  7  B
21 メヌエット ベーム  7  C
22 メヌエット BWV.Anh.115 バッハ  8  A
23 ミュゼット BWV.Anh.126 バッハ  6  A
24 マーチ BWV.Anh.122 E.バッハ  9  A
25 ブーレ BWV.996 バッハ  9  A
26 メヌエット BWV.Anh.120 バッハ  7  B
27 メヌエット BWV.Anh.132 バッハ  9  A
28 メヌエット BWV.Anh.116 バッハ  7  A
29 プレリューディウム フック  7  B
30 ガヴォット フック  8  C
31 マーチ BWV.Anh.124 E.バッハ  9  B
32 マーチ BWV.Anh.127 バッハ 10  C
33 プレリューディウム BWV.939 バッハ  9  A
34 プレリューディウム BWV.927 バッハ 10  A
35 ポロネーズ BWV.Anh.125 E.バッハ  8  A
36 プレリューディウム BWV.999 バッハ 10  A
37 プレリュード ツィポーリ  8  B
38 ヴェルソ Ⅰ ツィポーリ 11  B
39 ヴェルソ Ⅱ ツィポーリ 10  B
40 プレリュード ツィポーリ 13  B
41 アルマンド シルコット 12  A
42 クラント シルコット 12  B
43 サラバンド シルコット 13  B
44 ジグ ツィポーリ 13  C
45 プレリュード キルンベルガー 11  B
46 プレリュード キルンベルガー 11  A
47 プレリュード BWV.935 バッハ 13  A
48 プレリュード BWV.937 バッハ 12  B
49 スケルツオ BWV.827 バッハ 14  A

1、2.よく聴く民謡。メロディーラインが少し異なる。

3、5.スラーの切れ目で手を上げさせると少し難しくなる。

6.これは易しい。

7.ここまでが5度のポジション。

8.これも微妙にメロディーが異なる。

9.対位法的、くらいの感じ。

10.左手に付点4分が出る。

11.こういうのが日本の子どもに分かるかどうか。

13.ここまでが予備練習という感じ。

14.これはトリオの方。こちらを先にしてますか。

17.16の左右を入れ替えたもの。生徒に気づかせること。

18.スタカートを多用した校訂。あまり短くしないこと。

19.バッハの作品ではないことが近年明らかになった。一覧表とは異なるが、装飾音をつけた難易度を記しておく。

21.6小節目の左、スタカートが落ちている可能性が高い。

22.これも装飾音をつけた難易度を記しておく。

24.大バッハの作としてある本もある。このフレージングは初めて見るが、理にはかなっている。

25.指使いには異論があるだろう。特に和音の321は賛成しがたい。

27.7小節1拍目右リズム、誤りかわざと変えたのか不明。

28.8度が届くという前提の元でのフレージング。

29.最後の右、24で和音となっているが、25にしないと苦しいだろう。

33.最後のプラルトリラーは535323が楽。

34.最初の左がスタカートでそれを受けた右がnon legatoというのはよく分からない、スタカートでそろえればいい。 指使いはよく考えられている。

35.これも指使いはいい

37.左右の掛け合いを楽しむ。

38.短いけれども3声のフーガ。

39.前曲の続きらしい。これはフーガといえるのかどうか。

40.にぎやかに。一部4声があり、厳密に弾けば相当難しい。

41.弾きやすく構造もがっちりしていて、なかなかいい曲です。

42.これもなかなかいいが、41に比べればやや冗長か。

43.イギリス風のサラバンドですか。

44.厳密に楽譜どおりひくのはほぼ不可能と思われる。

45.一見かっこいいんだけど・・

46.こちらはなかなかいい。

49.パルティータの3番。単独で弾かれることは、私は聞いたことがない。

総合評価  A-

インヴェンションの前の段階のバロックの曲集。当会でもすでに相当数検討しています。遅くなりましたが、この本は83年の初版だからそんなに新しいものではありません。(バロック名曲集が78年、プレインヴェンションが81年)

中身はバッハ(息子のもの、一時そう思われていたものを含む)が半分、残りのものにこの本の特色があるといえます。他の曲集とかぶっているものが 少ないのです。

ただ最初の13曲は(たった4ページ分ですが)なくもがな、という気もします。難易度表を見ればわかるように、他と差がありすぎて 続けては使えないでしょう。それと楽譜がやや小さめで小さい子にはやや使いづらいかもしれません。

さほど厚い本ではないですが、中身は結構あるので、これ一冊でインヴェンションまでいけます。他の曲集はバッハの小品が終わってからインヴェンションまでの間に少し苦しむことがありますが、この本はその間が充実してます。

この手の本は近年は結構たくさんあって、ある程度先生の好みにも委ねられますが、この本の場合は対象年齢が3年生くらいよりも上の場合、ということになるでしょうか。一番いいのは大人の生徒でバロック大好きという方。正統的タイプというか、子どもに迎合することは嫌いというタイプの先生にお勧め。

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