あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

マーサ・ミアー ひとりでピアノ いっしょにピアノ 安田裕子 訳・解説

                     はじめて学ぶピアニストのためのやさしい小曲集  全音楽譜出版社

 久しぶりにリクエストから離れて、(お待たせしてごめんなさいね)、私が楽譜屋で入手してきた本を調べてみます。「ギロックの仲間達」のシリーズでマーサ・ミアーという方の入門者向き曲集です。前半がソロ、後半が連弾です。

☆ソロ

曲名 難易度 評価
けっけっ 毛虫   1  B
ピ・ン・ク   2  B
ぴかぴかのお金   2  B
箒に乗った魔女   2  A
虹の色   2  B
眠そうな猫   2  B
てんとう虫のブギ   3  B
儀式のダンス   3  A
こびとのマーチ   4  B
ゆらゆら揺れて   4  B

○けっけっ 毛虫 片手が終わった段階での発表会用の曲、といえるかな。

○ピンク 前曲もそうだが、右は一点ハ~ト、左はカタカナのハ~ト。

○ぴかぴかのお金 音域同じ、ただしEs使用のハ短調。

○箒に乗った魔女 左がカタカナのトから一点ハ。最後に交差あり。

○虹の色 伴奏は付けるべき(付けて評価Bです)。

○眠そうな猫 とぼけた感じの曲。繰り返しを付けると相当長くなる、要らないだろう。

○てんとう虫のブギ ここから一段難しくなる。ヘ長調。

○儀式のダンス ニ短調。ヘ音記号の加線がある。インデアンの儀式であろう、なかなか良い曲。

○こびとのマーチ ハ短調 「こびと」は「gnome」つまり妖怪に近い。白雪姫の小人を想像させないように。

○ゆらゆら揺れて ペダルが使えるとなお良い。

☆連弾

曲名 難易度p 難易度s 評価
ロッキングチェアー   1   3  A
タンポポのワルツ   3   3  B
夕べの祈り   2   2  B
はじめてのワルツ   2   3  C
靴みがきのブルース   4   4  B
静かな月の光   4   4  A
気取りやさんの雄鳥   3   3  B
ラッパでお目覚め   4   4  A
揺れる のろし   4   4  A
4時の紅茶   3   3  B
王の行進   3   2  B
やぎさんのラグ   4   5  B
お祝いマーチ   4   4  B

○ロッキングチェアー primoの音域は右が1点ハ~ト、左がカタカナのトから1点ハまで。合わすと素敵な曲になりますが、評価Aは大人から見た評価と言えるかもしれない。

○タンポポのワルツ secondoの短2度を軽く弾く。

○夕べの祈り こういうのは普通子どもは苦手。

○靴みがきのブルース 好みが分かれる曲。しびれる子はいるかもしれない。

○静かな月の光 美しい曲だが、記譜法が少しややこしい。

○気取りやさんの雄鳥 これも好悪の分かれる曲だろう。primoとsecondoで「おんどり」の漢字が違うのは気になる。

○ラッパでお目覚め ラッパを模した初心者用の曲は山ほどあるが、これはやや近代調。

○揺れるのろし この作曲者はインデアンの血を引く方かなと思う。

○4時の紅茶 これは古典的なメヌエット。Aでもいい。

○王の行進 5指の連続がある。

○やぎさんのラグ primo4段2小節目左、3とあるが4でもいい。アメリカ文化になじみの人ならAかな。

○お祝いマーチ 何となく曲名に違和感がある。

総合評価  A

 さほど期待はしてなかったんですが、なかなかいい本です。

 以前にジョン・ジョージの「森の夜明け」を検討しましたが、あれと少し似てます。あれの年長版と思えばいいでしょうか。

 アメリカの作曲家は概して軽いあるいはポピュラーっぽいというイメージがありますが、この人はあまりそういう感じはしません(もちろんときどき軽めのものもあります)。

 難易度は低いのに長めのものが多く、小学校高学年から中学生くらいのサブテキストとして使えそうです。もちろん小さい子の発表会用にも使える。

 ドイツ系、東欧系などの比較的堅い教本をお使いの先生が、ちょっとアメリカ系にも手を伸ばしてみよう、しかしあまりにもポピュラーっぽいのはどうも・・という場合などにぴったし。

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