あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

ルモアーヌ こどものための50の練習曲  全音楽譜出版社

 練習曲集はあまり取り上げるつもりはないのですが、ルモアーヌという作曲家はちょくちょく耳にする名前で、ひょっとしてこの練習曲集から何か取り上げられているのかもしれないと思って、調べてみることにしました。なお評価は、練習曲としての評価ではなく、楽曲としての(つまり音楽それ自体の)評価です。

番号 難易度 評価
 1   5  D
 2   5  D
 3   6  C
 4   7  D
 5   7  D
 6   7  D
 7   7  C
 8   8  D
 9   7  C
10   7  B
11   8  C
12   7  D
13   8  C
14   7  D
15   7  C
16   7  D
17   7  C
18   8  C
19   8  C 
20   8  D
21   8  D
22   9  C
23   9  C
24   8  D
25   8  A
26   8  C
27   8  C
28   9  D
29   7  A
30   8  C
31   9  B
32   9  C
33   9  C
34   8  A
35   8  C
36   9  C
37   10  C
38   9  B
39   10  C
40   9  C
41   9  D
42  10  B
43  11  B
44  11  C
45  11  D
46  11  D
47  11  C
48  12  D
49  13  D
50  13  C

1、2.純然たるスケールの練習。

3.Cかなと思ったら、遙か以前に(閻魔帳16)でDと評価してあった。どうも昔の方が評価がきつかったようです。他とバランスが取れないので修正しておきます。

4、5.半音階的進行の練習。

14.4指と5指の練習だが、こういうのは易しそうに見えても初学者には難しい。

23.D.Cで戻るさい、右手冒頭にDを付けてもいいと思う。

25.解説にもあるが、練習曲と言うよりはワルツ。

28.練習曲としては有益かもしれない(3和音の基本形と展開形をきちんと覚えさせるような教材が少ない。バーナムにあるのでそれを片手ずつ各調で弾かせるといい)

29.「マーチ」という題で色々な曲集にある。

34.他の本にもある。指使いは解説の通り。

46.嬰ヘ長調。ほとんどチェルニーかな。

49.この本を練習曲集として使用するのなら(それ以外にはちょっと考えられないが)、これはさせた方がいい。

総合評価    D

 もちろん曲集としての評価であって練習曲集としての評価ではない。

 何曲か併用曲集に収録されているので調べてみたが、結局楽曲として使えるものは、もうすでに発掘されてしまっている。2,3を除いて純然たる練習曲だと思った方がいい。

 練習曲集としてはブルグミュラー程度、譜面面はチェルニー30番程度とも言えるが、速度記号がチェルニーよりずっと遅めのものが使われている、(ご承知のように練習曲はその速さによってまるっきり難易度が異なる)ということで、あまり速く弾かす必要はなく、さほどの難易度ではない。

 練習曲集としてはまあまあ、チェルニーの100番なんかを使うよりはひょっとしたらいいかもしれないが、別におすすめはしない。

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