あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 作品集 

 

芥川也寸志作曲 24の前奏曲   カワイ出版

 先年亡くなられた芥川也寸志さんのピアノ曲集である。今から20年ほど前に作曲されたもの。ピアノ曲の数はさほど多くない。

    推薦
ハ長調  8  
ハ短調  8  
ト長調 14  
ト短調 13  
ニ長調  9  
ニ短調  6  
イ長調 10  
イ短調 11
ホ長調 11  
10 ホ短調 10
11 ロ長調 12
12 ロ短調 11
13 嬰ヘ長調  9  
14 嬰ヘ短調  8  
15 変ニ長調 10  
16 嬰ハ短調 10  
17 変イ長調 11  
18 嬰ト短調 13
19 変ホ長調 12
20 変ホ短調 12
21 変ロ長調  9
22 変ロ短調  6  
23 ヘ長調 11
24 ヘ短調 11

1.指定速度は学習者に弾かすには少し速すぎるような気がする。

6.易しいが、ラスト3小節でペダルが必須。

7.この曲は私にはよく分からない。

8.ここから後、この曲集は珠玉の作品が散りばめられている。

11.ロ長調という調性で初級者に与えられる数少ない曲の一つ。

12.うまくひくと輝きます。

17.この曲だけ取り出せばそこそこ良い曲だと思うが、曲集全体から見ると似たような曲が他にもあり、そちらの方が出来がいい。

18.嬰ト短調で初級者が弾ける名曲の一つ(キルヒナーのアルバムブラットと二つくらいしかない)。

20.表現力が要求される。

21.装飾音は必ず前に出すこと。

22.譜面面よりは難しい。ペダルが必須で教材としてはやや使いにくい。

24.1と首尾一貫しているがこちらの方が良い曲だと私は思う。指定速度は1と同じく少し速すぎる。

総合評価    A

 欠点を先に挙げるとすると、指使いが全く記されていない。(一つの見であるという考え方もあるが、子供向けの教材であるならばやはりマイナス点になると思う)

 これは仕方のないことだが、24の前奏曲ということで、子供の像力をかき立てるような具体的表題のついた曲が一曲もない。

 欠点はその二つくらいだと思う。そしてそれらの欠点を補って余りある優れた曲集である。とりわけ後半に優れた作品が多い。

 子供用に作られた24の前奏曲集としては、ショスタコーヴィッチのもの、ギロックのもの(叙情小曲集と訳されている)に匹敵するものである。

 ペダル必須の曲が大半を占める。そしてどちらかといえば簡単でない調性に優れた曲が多いということで、やや高学年向け、もしくはソナタ程度に達した生徒にペダル修得用として余裕を持ってやらせるといい結果を生むと思う。

 にもかかわらずこの本を使っているという先生を余り知らない。どうぞ私が推薦した10曲をご自分で弾いてみて下さい。

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