あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 連弾・二台ピアノ 

 

物部一郎 55のピアノ曲集 1   全音楽譜出版社

かなり以前に2巻は取り上げています。1巻はそのうち絶版になるかと思っていましたが、カタログに依然あります。根強いファンがいるのかも。

番号 曲名 難易度p 難易度s 評価
 1 リズム  1  6  B
 2 ワルツ  1  6  C
 3 会話  1  8  B
 4 カノン  1  1  D
 5 置時計  1  4  C
 6 変奏曲  2  4  B
 7  2  6  C
 8 蝶々  2  4  C
 9 ステップ  2  5  B
10  3  4  D
11 かけっこ  3  5  C
12 少女  2 10  B
13 馬車  2  9  B
14 月夜  2  8  C
15 おしゃべり  2  3  C
16 スケルツオ  3  5  C
17 行進曲  3  5  C
18 踊り  3  4  B
19 エレジー  2  6  A
20 ポルカ  3  5  A
21 メヌエット  3  4  B
22 山びこ  3  3  C
23 機関車  4  5  C
24 舟歌  3  4  C
25 ピクニック  4  5  C
26 インベンション  4  3  C
27 ノクターン  4  6  A
28 3拍子のマーチ  4  6  B
29 エチュード  4  5  B
30 思い出  4  7  A

1.バイエルに依拠しているの最初は二点ハ~ト。連弾には都合がいい。最近は中央のドから始まる教材のほうが多いので、使うのなら ある程度進んでからということになるが、曲が長めなので、物足りないということもなさそう。

2.右手だけ、ポジションの移動なしだが、54の指を集中的に使うところがあり、少し難しいかも。

3.曲としてはなんということはないのだが、「会話」をいうことを意識して弾かせると、面白くなるかも。

4.ここから左手の練習。

5.時計の音の単調さをよくだしているが、逆にいえばそういう単調さは子供には好かれない可能性の方が大きいのでは。

6.テーマはprimoだけ。変奏になってsecondがからむ。バイエル1~8というのは何かの間違い。ユニゾンでないし、難易度2ではかなり難しい方。

7.これはユニゾンがかなり多いが、それでもバイエル8番レベルで弾けるわけはないねえ。

8.二音のスラーが「ひらひら」という様を現すのだろうが、曲としてはイマイチかな。

9.力強く。子供は好きかも。

10.保持音がある。悪い意味でバイエルっぽい。

12.バイエル32~34に合わしている、G dur。合わさないと美しさは分からないだろう。

13.これも合わせると「馬車」という感じがしてくる。

14.合わせると不思議な感じがする。primoはユニゾン。primoだけだとよくわからないのが難。

15.掛け合いを楽しむんでしょうねえ。

16.ポジションの移動あり。

17.和音の練習かな。

18.掛け合いを楽しむ。

19.ユニゾン。加線の練習。美しいが合わせないといまいち分からないかも。

20.単純だが、相手を聞くという連弾の基本が学べて面白い。

21.バイエルっぽいのだが、そこはかとなくセンスを感じさせる。

22.primoもsecondも難易度はほぼ同じだから、secondを弾かす手もある。

23.速くすると、かなり難しくなる。5指の連打があって、教材としては迷う。

24.バイエルっぽい。舟歌という雰囲気は感じない。

25.技術的に難しくはないが長いので、その意味で難しい。primo3段目左の最初1とあるが2のミスプリかも。

26.これはsecondは「補助」程度。

27.この本では一番いい曲かもしれない。長いので発表会用かな。この本を使用するのなら絶対弾かせるべき。

28.合わせるとそれなりに面白いのだが、primoだけ練習してる分にはつまらなく感じるかも。

29.バイエル62番にかなり似ている。4拍子になっている分だけポジションの移動が楽。

30.合わせるととても美しい。

総合評価     B-

入門者向きの連弾曲集というのは、類書がほとんどなく、その意味貴重ではあるんですが、いかんせん、この難易度でしかもオリジナルばかりで、 子供の喜ぶ曲ばかりを並べるというのは、さすがに難しい芸当のようです。

残念なのは、バイエルに依拠しているので、どうしても似通った感じの曲が増えてくるということ。バイエル依拠という制限を取っ払っていたなら、 もう少し曲の水準がランクアップしていただろうにと惜しまれますが、所詮「たられば」ですかねえ。

曲が全般に長い。その意味ではある程度できのいい生徒じゃないと、つらい。

先生は持っていると発表会のときに役に立つだろう。生徒に買わすというのは、入門時から連弾を必ず入れる、それも童謡などではなく、 学習として入れるという固い信念をお持ちの先生ぐらいかな。

なお、2巻の方は、前に検討済みですが、先生必携と言ってもいいぐらいのとてもいい本です。

トップへ戻る   1つ上に戻る

© 2015- 田所理央 ご意見・ご感想は t.masato@mathemarimo.bird.cx までお願いいたします。