あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 連弾・二台ピアノ 

 

ピアノ絵本館10 篠原真 <海を見たくま>  物語 大倉マヤ 絵 国井節

またまたピアノ絵本館です。オリジナルの連弾ものというのは初めてです。前のオリジナルの「マザーグース」が 結構よかっただけに、少し期待してますが、さあ、どうでしょう。これはお話もオリジナルですね。

番号 曲名 難易度p 難易度s 推薦
 1 西の山の動物たち  5  5  
 2 ひとりぼっちのマーチ  4  4
 3 いっしょに遊びたいのに  9  7  
 4 すれちがい  5  6  
 5 ほら穴の外で  5  7  
 6 予感  3  4  
 7 出発  5  5
 8 海を見たくま  5  8
 9 朝のおひさま  6  7  
10 みんなで帰ろう 12 12  
11 山に帰ったくま  5  5  

1.物語の始まりらしい雰囲気の音楽。

2.単純ながらも寂しさの浮き出たなかなかいい曲。primo5段、6段目の最初の左は2の方がいいと思う。

3.曲名よりは直前の話の内容を受けた曲。primoの交差が少し難しいか。

4.primo11小節左2拍目2指は1の間違い。このsecondoの運指は初心者向きのものではないのでできれば 中級者に余裕を持って弾かせたい。

5.primo3小節右3拍目の指は何か意図があるのだろうが、普通に21でもいい。primo2ページ3段2小節目は 231もしくは212にすべき。primoとsecondでリズムが異なるので、各自がきちんと出来ていないと合わせられない。

6.描写音楽として秀逸。この曲集で一番やさしい。特訓すれば入門したばかりのこどもにも弾かせられる。

7.5拍子。なかなかよく出来ている。

8.しみじみと、心に染み入るように。

9.見た目より少し弾きにくいだろう。

10.最後の半音階の指は初学者ならドイツ式(4を使わない指)に変えたほうがいいかもしれない。ある程度速く弾きたいが 速いと難しくなる。

11.一曲目に照応している。

総合評価   A-

思わぬ掘り出し物みっけ、という感じ。

ただし単品で与える感じではない。曲集全部通して発表会で使うべき本である。マイナスというのはつまりそういう使い勝手の悪さの分だけ引いてあるということです。

まずはお話がなかなかいい。こどもを十分惹きつける内容です。そして音楽がそれにふさわしく、何より特筆すべきは きわめて簡素な書法によって書かれていて、ほとんどの曲がバイエル終了程度で演奏可能、発表会でちょっとがんばるということなら、 入門したての生徒でも演奏可能な曲があるということです。

ピアノ絵本館シリーズはなかなかいいものが多かったが、難易度的に初級の終わりから中級くらいが大体対象であった。 それが初級者対象に、オリジナルの優れた作品が加わったことでピアノ教師としては、発表会の出し物の選択肢が 広がったことになる。うちも来年使ってみようかなあ、ちょっと易しすぎるかもしれないが、中級者は余裕で3,4曲こなせるだろうから。

指使いはピアニストの金澤桂子さんのアドヴァイスをいただいたらしいが、プロ用というか、ピアノという楽器を 自家薬籠中のものにしている人間には確かに弾きやすいのだが、初心者は戸惑うであろうと思われるものが散見される。 明らかに初心者が抵抗を覚えるであろうものは一応記しておいた。

時間的に他のピアノ絵本館の作品よりやや短い。ナレーションを含めても30分かからないと思う。

小さい生徒がたくさんいる先生の発表会レパートリーとして特にお勧め。

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