あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 連弾・二台ピアノ 

 

アンゲルブレシュト 子供部屋 1 連弾のための   全音楽譜出版社

1997年に出されたフランスの童謡を元にした連弾曲集。2巻まである。この巻の評価が高ければそのうち2巻も検討します。 4年で5刷までいっているからそこそこ世評は高いのかもしれない。

曲名 難易度p 難易度s 推薦
お父さん  5  9
ミドリネズミ  9 11  
田園詩  4 17
庭へ降りました  5 11  
病める人形への子守歌  4 10
アムーストラムーグラム  6  8
どこゆくの 足の悪い子  5 10  
灰色チビ公  6 11
幼子イエスのお話  4 10  
牧歌  7 11  
近衛兵  5  9
塀の上のめんどり  6  8
お茶目ちゃん  7 10  
パン屋のおばさん  5  8  
ぼくの城  5  7  
凧上げしたよ  5  8  

○お父さん メトードローズにもあり日本でもなじみのメロディー。A-a-A-Cisと転調して最後にAに復帰して終わり。

○ミドリネズミ このメロディーは私は記憶がない。2ページ2段2小節目primo右最後34とあるが31もしくは32の誤り。

○田園詩 ハ短調で始まりE-gisを経てハ長調で終わる。secondは完全に教師用。

○庭へ降りました 変拍子、これもsecondは先生でしょう。

○病める人形への子守歌 2つの童謡をうまく融合している。

○アムーストラムーグラム どれにしようかなが和訳。二つ並べる標題というのは感心しない。和訳の方はカッコにでも入れるべき。 編曲はうまいと思う。ペダル必須。

○どこゆくの 足の悪い子 primoの最初の左はやや弾きにくい2132とあるが2121の方が多分易しい。 secondはトレモロがある。

○灰色チビ公 結構長くまた映えるので発表会等にお勧め。2分の2であることを忘れないように。二分音符=80以上、できれば100くらいがのぞましい。 行進曲風に。

○幼子イエスのお話 同音の指は変えないほうが易しい。primoの最後の右八分音符1234とあるが日本の小さい子どもなら2124、 その前も32を開けずに12のクロスを使ったほうがいいかもしれない。secondはどたどたと弾かないように。

○牧歌 フランス語のpastoraleとbergerieがどう違うのかわからないが、辞書を引くとbergerieの方は羊飼い に関係した言葉のようだが、パストラーレのようなのんびりした気分ではない。

○近衛兵 真ん中の転調が面白い。あちこちラッパの音が聞こえる。

○塀の上のめんどり 子供は多分喜ぶ。

○お茶目ちゃん これも解りやすく、また中間部などは面白がるこどももいるに違いない。

○パン屋のおばさん メロディ自体はこどもっぽい。それを中間部でうまく料理しているが、何となくどこかで見たな というか、またか、という気もする。

○ぼくの城 secondはこれが一番易しいかもしれない。

○凧上げしたよ 前曲もそうだが、子供同士でいける。

総合評価   A

掘り出し物かもしれない。かもしれないというのは、連弾はどうしても頭の中で音を補充しているだけに、実際に使うまでは 断言できない部分があるから。

何が良いかといえば、メロディーそのものは親しみやすいフランスの童謡(私の知らないものが半数以上ある)、 それをうまく展開させて、近代風和声の味付けをしているところである。技術的にもバイエル終了程度で、音楽的に ずっと上の感性を養うことが出来る、というところであろう。

カワイの「フレッシュプログラム」を思い出す。ただあちらより、ずっと親しみやすくとっつきやすい。こどもに抵抗は あまりないと思われる。

微妙な感性をもっているなあ、この感性を伸ばしてあげたいなあと思われる初級のこどもにお勧め。ほぼ全曲使える。

secondの難易度もたいしたことはないが、出来れば先生が弾いてやる方が良い。先生自身もフォーレはもちろん ミヨーやらオネゲル、プーランクあたりの感覚を理解しているのが望ましい。

同音の指を必ず代えている。ごく一部、代えない方がはるかに易しくなるところがある。記しておいたが、他にも 私なら代えないというところはある。指使い全般について、前もって先生の研究を要する。

 
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