あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 連弾・二台ピアノ 

 

ソナチネのまえに 名曲からうまれたピアノ連弾 1  岡利次郎編  ATN

 これも1974年に初版が出ているからずいぶん古いが今なおカタログにある。岡利次郎さんは、先に「50ピアノメソード」でも登場した。あのときは編者であったが、今回は編曲者である。

番号 曲名 作曲者 難易度p 難易度s 評価
 1 「四季」”冬”2楽章より ヴィヴァルディ   9  11  B
 2 メヌエット アルルの女第2組曲より ビゼー  10  11  A
 3 ピチカートポルカ シュトラウス兄弟   9  12  B
 4 白鳥 サン=サーンス  13  12  B
 5 ピオネールは木を植える 「森の歌」4楽章 ショスタコービッチ   9  11  C
 6 新世界より 第2楽章 ドヴォルザーク  11  12  A
 7 弦楽のためのセレナード 第1楽章 モーツアルト  11  12  A
 8 ガボット 管弦楽組曲3番より バッハ  11  11  A
 9 ロマンス ト長調 ベートーヴェン  12  13  B
10 ピアノ協奏曲 第1番 1楽章序奏部 チャイコフスキー  13  13  A

1.primoの指使いはほとんどベストであろうが、それでもいわゆる例外的指使いが多数あり、使用するにはややためらう。secondのスタカートは解説にもあるが、気を付けること。

2.是非弾かせてあげたい名曲。secondはハープを模するのだが、ノンレガートで微妙にペダルを付けるくらいが良い。

3.この曲はやはり弦楽器にふさわしい。

4.primoはチェルニー30番の10番のような練習になります、もちろんはるかにこちらの方がよろしいが、ただメロディを全く受け持たないので欲求不満になるかも。

5.あまりなじみのある曲ではない。

6.良い編曲だが、子供向きではないかもしれない。

7.「アイネ・クライネ」です。私はこの曲はペータースから出ている(日本版も出ました)原曲を省略していないものを使いますが、これもなかなか良い編曲です。モーツアルトのウイーンソナチネなんぞをするよりはこの方がよほどよろしい。

8.好きな人にはこたえられないだろう、やや年長、ないし大人向きか。

9.あまり速く弾き始めると、32音符が弾けない。

10.皆の憧れの的、という曲。本物が弾けるようになる可能性は1パーセントくらいだろうから、この本をお使いならぜひやらせてあげるように。

総合評価    A-

 どうもこの頃、評価Aを乱発気味のような気がして、むりやりマイナスをくっつけたような気もする。

 何がマイナスかと言えば、大分苦しいのですが、このシリーズは2巻あって2巻の方が出来が良いということ(理由にならんか)。つまりこの巻は対象が定かでないと言うか、2巻の方は子どもが初めて耳にしても、弾きたくなるようなポピュラーなものが多いのですが、1巻はクラシック好き以外にはまず無縁と思われる曲まである、ということ。(これもあまり理由にはならないか)

 いい本です。

 ソナチネからソナタあたりは教材選びに割と苦労するところですが(最近大分増えたね)、この本などはぴったりです。

 指使いはよく考えられている。なお、註は必ず読むこと。参考になることが書いてあります。

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