あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 連弾・二台ピアノ 

 

ディアベリ <ピアノ連弾曲集 1 Op.149 旋律的練習曲>  各社

 ディアベリはピアノ教育に一家言持っていて「ピアノ上達の秘訣は、最初に5度のポジションの曲ばかりを徹底的に練習することである」と言っている。一つの参考になる考え方で、彼の連弾曲集はこの考え方に基づいて、最初の2巻はprimoが5度ポジションで動かない。今回1巻を検討する。

番号 難易度p 難易度s 評価
 1   1  12  C
 2   2  10  C
 3   5  10   B
 4   4   9  B
 5   3  10  A
 6   5  10  A
 7   6  13  B
 8   4  11  A
 9   4  10  B
10   5  10  A
11   5   9  A
12   5  12  C
13   4   9  B
14   7  12   A
15   5  13  B
16   4  13  B
17   5   9  A
18   5  10  A
19   5  10  B
20   6   9  B
21   6  12  B
22   4   9  B
23   5  12  B
24   5  10  B
25   7   9  A
26   5  10  A
27   5  10  B
28   5  11  B

1,2。ここら辺は初見用。

3.教材としての使用は多分この曲から。付点が正確に弾けるかどうかは、secondを聞いているかどうかに半分くらいかかっている。

4.これは両手のユニゾンではない。

5.真ん中の繰り返しは付ける。8分の6の入門教材としてとてもいい。

6.複前打音がやや難しい。Trioのリズムをよく間違える。華やかで発表会にも適する。

7.これもユニゾンではない。色々なリズムのオンパレードで、これが初見で正しく弾ければ、リズムの知的理解に関してはまず問題がない。連打になる箇所があり指使いに迷う。

8.穏やかな佳曲。

9.これも8分の6の良い練習。

10.テンポを速くすると指がもつれやすくなる危険あり(でも速い方が良い)。

11.これも8分の6の練習。とてもきれい。繰り返しは付けた方が良いだろう。

12.primoだけ練習していると、平行8度などで違和感を覚えるだろう(合わせた場合には、primo我両手でオクターヴを奏していると解釈できるので問題はないのだが・・いきなり初見で合わすという使い方がいいかもしれない)。

14.Trioはf moll、5度ポジジョンだけでよくこれだけの曲が出来るものと思う。この曲集で多分一番難しい。

15.装飾音は長前打音だと思われる。

16.primoは易しい。きちんと数える練習になる。

17.すっきりした名曲。

18.テンポを揺らさないで歌う、という基本。

20.速いスタカートがある。厳密に弾かせれば相当難しい。

21.3度のレガートの練習。

22.わずかに対位法的扱いがある。

24.複前打音がある。

25.テンポ次第だが、そこそこ速く弾けば結構指がもつれやすく難しい。

26.これもなかなか映える曲で、発表会向け。

27.複付点を含めたリズムの練習。

総合評価   A

 結構古くからある本で、私どもが若い頃は初心者向き連弾曲集と言えばこれしか使えるものはなかった、という感が有ります。

 先生は必携と言っていいでしょう。書法は完全に古典派ですが、むしろ新しい目の入門書を使っている先生に、バランスをとる意味からもお勧めします。ほぼ全曲使えます。

 使い方としてはレベルの5くらいになってから、さあっと使っていくか、レベルの7か8以上になってレッスンの度ごとに初見で合わせていくか、でしょうね。

 古典派の音楽というものは「典」という字が示す如く、何かしら万人に共通の規範感覚を与えるようで、この曲集のAランクの曲を嫌がる子どもに出会ったことはありません。新しい教材をお使いの先生もソナチネの前段階にディアベリの連弾曲集を与えることはとてもいいことであろうかと思います。

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