あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 連弾・二台ピアノ 

 

工藤明純 ドイツ民謡による13のやさしいピアノ連弾曲集 レッスンの友社

 1979年初版発行であるから相当古い本であるが、まだ店頭で見かけるので、根強く売れているのであろう。レッスンの友社にしては値段が安い(というか他の会社がずいぶん高くなってきたが、この会社はあまり値段を変えていない)。

番号 曲名 難易度p 難易度s 評価
 1 こぎつねコンコン   4  11    A
 2 ちいさなハンスくん   4  13  A
 3 誰がいちばんきれいな小羊を   4  13  B
 4 ぼくの小鴨たちは   5  12  A
 5 ヘンゼルとグレーテル   5  12  B
 6 かわいいスゼちゃん   6   7  A
 7 焼け、焼け、ケーキを   6   8  B
 8 眠りのまえに   8  11  B
 9 小鳥の結婚   7  10  A
10 小人がひとり森の中   5   9  A
11 オバケがおどっている   7   8  A
12 水車はカタコト   7   8  B
13 きれいな月よ   6  11  B

1.3番まである、1,3はprimoがメロディ。secondは見た目よりずっと難しい、先生用だろう。なおメロディが世上流布されているものと一部異なる。primoの指使い、どうせならもう少し書いておいてもらうと有り難い。

2.通称「ちょうちょ」。後打ちで入るリズムの良い練習になる。

3.編曲の出来映えの問題ではなく、メロディそのものになじみがないという問題。

4.対位法の練習にもなるかな。

5.フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」のメロディではない。

6.「かわいいアウグスティン」と思われるが、大分メロディは変わっている。これはsecondが生徒でも出きる。

7.親指黒鍵が多い。

8.primo2ページ2小節2拍目、42とあるが32が良い。

9.繰り返しは付けた方がいい。primo2ページ5段3小節目右手2拍目裏、42とあるがよほど手が大きくない限り41の方がいい。

10.耳になじんでいる可能性もある、掛け合いが楽しい。

11.アーティキュレーションをきちんと守らせること。

12.シューマンのパピヨンの最終曲のメロディーかな。

13.primo3ページ2小節目左手H、1とあるが3の誤り。

総合評価   A

 久しぶりの掘り出し物・・かな?

 古い本なのですが、店頭であまり見かけたことはなく、この前ふと気付いて買ってみたんですが、20年以上も生き残っている本だけあって、それなりの内容がちゃんとありました。

 子どもがまず知っているメロディーは実は最初の二曲だけ。後は日本のこどもたちにはなじみがあるかどうかは疑わしいが、民謡だけあって親しみやすく、なじみはなくともさほど問題はない。

 短調が一曲もない、女の子の方が良いかもしれない(私の経験では、男の子は短調を好む子が多い)。

 少し気になるのはsecondの書法。半数以上の曲が、非常に幅広いポジションを措定していて、先生が初見でさっと合わせてやる、という具合にはいかない可能性が大・・先生も練習しないといけませんよ、ということでしょうかね。

 ほぼ全曲使えるが曲数が少なく順を追ってというわけにはいかないだろう。最初の2曲はまず喜んで弾くだろうから、「次は○○番を終わったら弾かせてあげるね」という感じで、主教材を頑張らせるだしにする(笑)、といった使い方が可能な本。

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