あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 連弾・二台ピアノ 

 

ピアノ絵本館6 プロコフィエフ ピーターと狼 台本 岩谷時子 編曲 千秋次郎 絵 たまいいずみ 全音

 ピアノ絵本館シリーズは前に「白鳥の湖」を検討した。今回は「ピーターと狼」。編曲者は5巻までは宮本良樹さんだったと思うが、この巻は千秋次郎さんに変わっている、当会には初登場。

曲名 難易度p 難易度s 評価
ピーターと牧場の朝   9   9  A
小鳥のあいさつ  14  10  A
あひるがやってきた  10   9  A
小鳥とあひる  15   9  A
猫もこっそりやってきた   6   4  A
小鳥たち、猫に気をつけろ!  13  13  A
おじいさんのこごと  12  11  A
こわい狼があらわれた!  10  12  A
木の上へ逃げろ!  12  12   A
かわいそうなあひる  12  12  A
じっと木の上で  11  12  A
ピーターのアイディア  14  15  A
狼をつかまえた  15  15  A
狩人のおじさんたち  10  11  B
狼をうたないで!  11  10  B
さあ、動物園へ出発だ!  16  13  A
ところであひるは?  12  11  B

○ピーター primo4小節2拍目は左で取ると良い。8小節1拍目のHも左。

○小鳥のあいさつ お終いから4小節目、なかなか合わない。

○小鳥とあひる Piu Mosso これもすぐにはなかなか合わない。

○おじいさんのこごと primoのピーターの箇所はやはり左右の手を工夫した方がいい。

○こわい狼 primoは右手の重音を省略すれば難易度7くらいになる。secondはトレモロだけの問題だから難易度は正直付けにくい、レベル10なら10なりに、15なら15なりに弾くだろうから。

○木の上へ逃げろ primoもsecondも短いが、ここはある程度速く弾けないと任せられない。なおprimoの出だしの記譜法が少々解りにくい、右手の8分音符の桁をつながない方がいいだろう。

○かわいそうなあひる これも遅すぎては意味がない。22小節からは相当合わさないと合わない。

○ピーターのアイディア 木に飛び移るという情景を音楽で表す。

○狼をつかまえた これも情景描写が必要。

○狩人 secondは大きい音の出せる子がいい。

○さあ、動物園へ secondはそれほど難しくはないが、長いのでやはりそこそこ実力のある人がいい。primoは理想を言えば他の曲を弾いてからこの曲に取りかかるべき。

総合評価  A

 原曲はもちろん子供向けオーケストラの定番曲。となれば問題は編曲だけ。で、千秋氏の編曲はけちの付けようのないもの。となれば評価Aに決まってますわな。

 「白鳥の湖」等とは異なり、これはそもそもが音楽による描写を目指している曲である。そういう練習の出きる曲は意外に少なく、教材としての価値は極めて高い。

 ただストーリーになっている関係上、順を追って取り組ませるのが最も良いのだが、悲しいことに難易度はもちろんそういう具合にはなっていない。

 レヴェル15くらいまで待って一気に全曲やってしまうか、12,3の段階である程度妥協するかは教師の判断によるだろう。私としては腕前よりむしろ年齢で、すなわち小学生の間、出きれば思春期にはいる前に与えたいと考える。

 もちろん教室全体で発表会等に使うことは十分可能である。ただやや難しい曲があるし、結構長い曲も多いので、そこそこ力のある生徒が相当数欲しい。

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