あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

リラ・フレッチャー ピアノコース 1 リラ・フレッチャー編  
                  中村菊子・渡辺寿恵子解説訳 丹羽友美訳詞   全音楽譜出版社

前に2,3と取り上げているリラ・フレッチャー教本の1巻。

最初に「模倣による練習」がある。この段階ではまだ楽譜は見せない。1回か2回のレッスンで終えることができると思う。

次に音符と拍子記号の説明があり、指番号の説明と準備体操がある。生徒によっては、ここで一度に説明するより曲の中で説明する方がいいだろう。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
 1 汽車    1  C
 2 ボート    1  C
 3 サーカス    1  C
 4 とら狩り    1  C
 5 蒸気船    1  C
 6 秋の吹雪    1  C
 7 魚つり    1  B
 8 ねむれねむれ フランスのうた  1  B
 9 星のうた    1  C
10 ぼくの子馬    1  C
11 あめ    1  D
12 動物園    1  B
13 ハンプティダンプティ    1  C
14 巨人    1  C
15 フルートのうた    1  B
16 小人のマーチ    2  B
17 ハロウィン    2  B
18 ろば 古いうた  2  B
19 教会の鐘 イギリスのうた  2  B
20 時計台 ウェストミンスターの鐘の音  2  A
21 ヤンキードゥードル アメリカのうた  2  A
22 むぎ まめ 大むぎ イギリスのうた  2  B
23 アーユースリーピング フランスのうた  2  A
24 ねこやなぎ    2  B
25 ビルのうた    1  C
26 メリリー ウィー ロール アロング 古いうた  2  A
27 くつの中のおばあさん    2  A
28 おお、スザンナ フォスター  2  A
29 古いうた ビンゴ  2  B
30 燈台 イギリスのうた  2  B
31 曲すべり    2  D
32 クリスマスのおもちゃのワルツ    2  B
33 左手でレをひきます    1  C
34 秋の日 ドイツのうた  2  A
35 かえる ウクライナのうた  2  B
36 サイモン氏    1  C
37 パレード    2  B
38 わに    2  B
39 スケーティングワルツ    2  C
40 ほし草つくり    2  D
41 ローラースケート    2  C
42 騎士がやってくる    2  D
43 魔法の森    2  C
46 三匹目の子豚    1  C
47 ヒッコリー・ディっコリー・ドック イギリスのうた  2  B
48 山こえて フォスター  2  B
49 ジャングル見物 フランスのうた  2  A
50 ハッピーニューイヤー    2  C
51 ちっちゃな笛      C

1,2.2/4.四分音符と二分音符。右手のみ。中央のC~E。

3,4.左手のみ。中央のCから下にH、A。

5.前半右手、後半左手。

6.3/4.付点四分音符。

7,8.4/4.音域、右手F、左手Gに拡大。

9.フレーズの説明がある。

10.タイが出てくる。かなり長い。

11.全音符が出てくる。音域、右G、左Fに拡大。

12.実質的にアウフタクトがある。

13.ヘ長調。

14.繰り返しが出てくる。左手のみ。

15.4分休符が出てくる。

16.両手奏。スタカートが出てくる。

17.イ短調。

18.「静かな湖畔の森の陰から~」という古い歌の原型かな?

19.ト長調。Fisは調号ではなく臨時記号で出てくる。

20.ポジションの移動あり。音域左Eまで広がる。フェルマータが出てくる。

21.連弾。後半伴奏に回る。

22.ト長調。調号が出てくる。

23.8分音符が出てくる。交差がある。音域、左Dまで広がる。

24.ヘ長調。フラットが臨時記号で出てくる。

26.「メリさんの羊」

27.ヘ長調、調号であらわされる。アクセントが出てくる。

28.ほとんどメロディーだけ。

29.テヌートが出てくる。その説明に「その音を押さえること」とある。この方が、一般的な「音をぎりぎり伸ばす」よりふさわしいと思う。

30.フレージングとアクセントの説明がある。

31.左右対称の動き。曲としてはつまらない。

32.かなり長い。左手メロディー。

33.ヘ音記号上部加線でDが出てくる。

34.「霞みか雲か」ですな。

35.スタカートの練習。

38.オクターブ記号が出る。

39.左メロディー。厳密に言うと、指を滑らさなければならない個所があるが、ノンレガートにするのでしょう。

40.両手の平行。

42,43.ややバイエル的。CEGの3音しかない。

44は説明、45はスケール。

46.スケールの曲。

49.「月のひかり」。Gesになっている。メロディーだけだが符読みが面倒かも。

51.音程の練習。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
海辺で    1  B
ハイキング    1  C
気球    1  B
道ばたで    2  A
夏休み    3  A
ひみつ    1  B
なまけ者のメリー 古いうた  2  A
パウパウパッチ 古いうた  3  A
魔法の鍵盤    2  D

○特別課題のページというものがある。先生の助力なしに生徒一人の力で仕上げろというものである。先生は最終チェックだけでいい。

4.連弾。primoが一人で弾けるようになっていたら、合わせてあげよう。

5.似た感じの曲なら、ちょくちょく見かける。これはオリジナルかどうか不明。

6.左手のみ。

8.「十人のインデアン」

総合評価     A

前に2,3を検討したときからなかなかいい教本だと思っていましたが、想像以上に良い入門書でした。1985年に紹介されて今なお 版を重ねているのが解ります。

入門書というのは、どういう順番に教えていくのかということをきちんと考えてなくてはいけません。そういう意味で非常によく考えられています。そして、その順が例えばバイエルなどと比べると、少し異なります。というより、これはなかなか独自のものです。

使ってみればおわかりでしょうが、両手奏でありながら、同時に両方の手を動かすということをぎりぎりの段階まで避けています。一度に一つの音に集中させるという考えなのでしょう。それは一理ある考え方です。

ただ、あまり小さい子には適さないかも。当会の難易度で行くと難易度1の曲が類書に比べて著しく少ないです。楽譜の大きさも幼児に見やすいとは言えません。

難易度1段階においては、曲としての出来栄えはほとんど考慮されていませんが、難易度2になるとよく知られた曲をうまく使い、またオリジナルのものもいい曲が増えています。

小学入学以降の入門者には、とてもいい入門書であろうと推薦できます。

2巻までこの教本を使い、3巻から他の教本に移るかどうか考えることになるでしょう。

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