あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

バスティン ピアノレッスン 4     東音企画

一つ前のバスティンの基本シリーズ(今でも売ってますよ、念のため)。これが最終巻。作曲者が記してないのは、おそらくバスティン作。

曲名 作曲者 難易度 評価
クラシックスタイル・プレリュード    5  B
教会で    5  B
海のとどろき    6  C
夜のブルース    5  B
チャイム 鐘    4  C
おじいさんの時計    5  B
いげんのある行進    5  B
あやつり人形のマーチ    4  B
田舎のダンス レ・クッピー  5  A
エンジン №49    4  C
かわいいダンス シュミット  5  B
ソナチネ フランク リネス  6  B
闘牛士の行進    5  B
田舎の庭    5  B
山賊    5  C
宇宙    5  B
ほろばしゃに乗って    5  B
ひとりぼっち    5  B
スコットランドのバグパイプ    4  B
ロマンスタイル・プレリュード    6  B

最初に1曲あって、次にレガートペダルの練習がある。

○教会で この手のものは使いづらいのが多いが、これはまあ使える。

○海のとどろき ペダルの練習かな。

○夜のブルース 7度の練習。指示はないが、8分音符はスイングさせるものと思われる。

○チャイム・鐘 第一転回形の練習。

○おじいさんの時計 オクターブの説明がある。

○いげんのある行進 第二転回形の練習。

○あやつり人形のマーチ 16分音符の練習。

○田舎のダンス ABCの5番。最後が異なるが、バスティンが変えたのか? 記譜法も変えているが、それはまあ、16分音符の課題ということで。

○エンジン№49 スケールが出てくる。

○かわいいダンス 増3和音の説明がある。この曲はたまに見かける。

○ソナチネ 形式の説明にはピッタリの曲。

○闘牛士の行進 減和音の練習。曲にはなっている。

○田舎の庭 トンプソンにもあるが、リズムが異なっている。というか、この付点は正確な付点かなあ、少し甘めの付点のような気がするが。 なお付点の説明のよみかたで「ちょお・う・たん」と読ませているのは、意味不明というか、それを普通に読んでも決して付点にならないし、 日本語としてもおかしいし、削った方がいいんじゃないかい。

○山賊 8小節目のDFisAは何かの間違いじゃないのかと思えてしまう。常識的感覚ではEACisかCisEAでしょ。

○宇宙 全音音階の練習。

○ほろばしゃに乗って Ges durの練習。3巻でDesまで出てきてたので続きでしょうね。曲自体は易しい。5というのはGesという調性自体の難易度が大きい。

○ひとりぼっち B durの練習だが、むしろ3連と2連の練習とも言える。

○スコットランドのバグパイプ H dur。左は単音だが雰囲気は出てます。

○ロマンスタイル・プレリュード 3和音の3種類の形が全部出てくるので、入門者にはそこそこ難しい。

総合評価     C

3巻までは現行のバスティンよりもいいという評価でしたが、4巻でガクッと評価を落としました。

曲として記憶に残るものが一曲だけ、それもABCからとってきたものとなると、この評価もやむを得ないでしょう。

3和音の習得、Ges、B、Hなどの調性の習得に重点が置かれ、そのための曲がいかにもそれっぽいというか、楽曲としてよりも練習のための 曲という色彩の方が濃いということで、こういう結果になったようです。

教本というものは、本質上、そういう曲が含まれてくるのはやむを得ないのですが、それでもこのくらいの難易度になると、楽曲として優れたものが見受けられるというのが普通ですので、そういうのがあまり見られないこの巻はちょっと使いたくないなという気がします。

あえて言えば初見用、Ges、Hという調性の習得用ということになりますか。

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