あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

バスティン ピアノレッスン レベルⅢ    東音企画

昔のバスティンの主教材の3巻、2巻は今のものよりいいかもという感じだが、さてどうか。なお作曲者名がないものはバスティン作曲と思われる。

曲名 作曲者 難易度 評価
カウボーイブルース    4  A
ワニタ スペインのうた  4  B
ドイツ民謡    4  A
おおスザンナ フォスター  4  A
赤い谷間 アメリカのカウボーイの歌  4  B
海兵隊賛歌    4  A
スカーボロウフェア 民謡  4  A
マーチ    4  B
パレードがすすむ    4  A
ビル・グローガン氏のヤギ アメリカ民謡  4  A
どうどう大行進  4  D
行進  4  C
メヌエット テレマン  5  B
闘牛士  5  A
バグダッドで  4  B
グリーンスリーヴズ 民謡  4  A
真夜中のお化け    4  B
起床ラッパ    4  C
三和音と展開のエチュード  4  C
ロックタイム    4  B
王様のおでまし    4  B
山の上 民謡  4  B
カンバヤ 民謡  4  B
ゆかいなよい人 民謡  4  A
ペルシャのお姫様    4  B

○カウボーイブルース アメリカ系教本ではこの手の曲はよく見かける。

○ワニタ スペインのうたとあるが、それっぽくはない。

○ドイツ民謡 これはよく知られている曲。後半やや難しいか。

○おおスザンナ 34の3度がしつこくある。指使いを修正すること、上行は35で次を4に変える、下行は42。

○赤い谷間 一般に流布されているものと少し異なる。

○海兵隊賛歌 グローバーにもあるが、あちらの方がいいかも。

○スカーボロウフェア これも微妙に異なる楽譜。

○マーチ 純然たる三和音の練習だが、案外面白いかも。

○パレードがすすむ これも面白い。

ここで加線の説明がある。

○ビル・グローガン氏のヤギ アメリカ系教本ではよく見かける。教本によって微妙に音が異なる。

○どうどう大行進・行進 どちらも純然たる3連符の練習。

○メヌエット 3連符を使ったテレマンの易しいメヌエット。

○闘牛士 これもよく似た曲をあちこちで見かけるが、この教本の秀逸さは3小節目の左の和音。

ここで短音階についての説明がある。

○バグダッドで 曲全体の色調に9~10小節が微妙にそぐわないと思う。

○グリーンスリーヴズ クロスの3度がある。

○真夜中のお化け 半音階の練習。曲自体もそこそこ面白い。

○起床ラッパ 三和音と展開の練習。曲らしくしようとしているが成功とは言えないでしょうね。

○三和音と展開のエチュード 題名通り。

○ロックタイム アメリカ系教本らしい。

○王様のおでまし 三和音とスケールの組み合わせ。これは曲らしくするのに成功している。

ここでフラットの順番という説明があってDes、As、Esと出てくる。

○山の上 Des。難しくはない。この順番は、私にはどうも理解できないが、新しいバスティンでもこの順番だから、何か信念があるのでしょうねえ。

○カンバヤ Asの練習。

○ゆかいなよい人 Esの練習。「クマさんがやまこえて」とかいう曲名でもあったと思う。

○ペルシャのお姫様 ト短調和声短音階なのだが、調号がト長調になっている。さすがにこれは首をひねらざるを得ない。

総合評価     A-

前半は文句なくAだったのだが、後半で少し評価を落とした。

調性の順番については、私はよく理解できないがそのことで減点はしていません。むしろ後半の曲が前半に比べてやや劣るということ、それから最後の調号はさすがにまずいと思う。バルトークもミクロコスモスで面白い調号をつけていますが、あれとは少し異なる。今回は明白にト短調だからねえ。

とはいえ、後半の説明さえうまく生徒に飲み込ませることができれば、とても使いやすい本でしょう。3和音の習得に結構スペースを割いていますが、それもいいのではないかと思います。

2冊見ましたが、バスティンは新しいものより、この古い版の方がいいね。

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