あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

アルフレッドピアノライブラリー 導入コース レベルF

      W.A.パーマー/M.マニュス/A.V.レスコー著  田村智子訳  全音楽譜出版社

アルフレッドの導入コースの最終巻です。これが終わると、基礎コースの3巻に進むとなっています。

曲名 作曲者 難易度 評価
スーパースペシャルソング パーマー  4  A
オスティナートを使ったメロディー パーマー  4  C
ラグタイム演奏 パーマー  4  B
スクエアダンス    4  C
ハモニカ演奏    4  B
かいをかいませんか    4  A
ブルースケール    4  C
おわりのないうた    4  C
リズムにのって    4  A
このうた ハワード&パーマー  4  C
メキシカンセレナード    4  B
あいのよろこび マルティーニ  4  B
ブルブルブルース    4  B
あかいかわのたにま アメリカのフォークソング  4  A
カリプソカーニバル    4  A
ロックだましい    4  B
ベースのおさんぽ    4  B
シンコページョンのオルゴール パーマー  4  C
オーソレミオ キャプア  4  A
こうえんのおさんぽ パーマー  4  B
ジ・エンターテナー ジョプリン  5  A
さよなら パーマー  5  B

○スーパースペシャルソング 軽い乗りで。手が小さいようだと難易度5かもしれない。

○オスティナートを使ったメロディー メロディー自体はまあどうということない。

○ラグタイム演奏 指の旋回の練習でもある。

○スクエアダンス この曲の前に3和音の説明がある。その後も、ときどき折りにふれて説明あり。

○ハモニカ演奏 独特の味わいがある。

○かいをかいませんか これはどこかで聞いたようなメロディー。

○ブルースケール スケールの練習をちょっとひねったのかねえ。

○おわりのないうた フェイドアウトさせているところが目新しい。音楽としてはⅤ7-Ⅰの進行の練習。

○リズムにのって これはまあおもしろい。しかし、ここまで大半がスイングさせる教材だねえ。

○このうた 大分強引な伴奏付けがある。

○メキシカンセレナード 分散和音の説明があるが、練習としてはむしろスケールの練習。

○あいのよろこび メロディーが通常歌われるものと一部異なる。指替えがある。

○ブルブルブルース 前曲からト長調の練習。

○あかいかわのたにま 訳詩がいまいち。これは定番的な訳があったはずだが。

○カリプソカーニバル ここからニ長調の練習。

○ロックだましい Eisがでてくる。

○ベースのおさんぽ かけごえをちゃんと入れること。きちんと数える癖をつける。

○シンコペーションのオルゴール ニ長調の総合練習かな。

○オーソレミオ この難易度なら、こういう編曲になるか。

○こうえんのおさんぽ 分散和音の練習。

○エンターテナー 私の知る限り、最も易しい編曲かなあ。ちょっと子どもには使わせたくない指使いがあるが。

○さよなら 繰り返しはつけること。

総合評価     B

最終巻にして評価が下がりました。残念です。

理由の最たるものは、当会がもっとも重視する曲そのものの出来具合がさほどよくないということ。この巻はハ長調、ト長調、ニ長調の3和音の説明に重点が置かれていてそのせいということも考えられますが、前巻などに比べて平均点が明らかに下がっています。

もう一つ気になるのは、あまりにも軽い曲が多すぎはしないかということ。特に前半は八分音符をスイングさせるものがほとんどで、仮にこの本のみで学習した子どもは、スイングすることが普通、くらいの感覚で育ってしまいかねないという感じがします。古典派っぽい曲ばかりというのも首をひねりますが、古典派っぽいのがまったくないというのは、入門教材としてはもう一つ首をひねらざるをえません。

あとは、アメリカ人用に作られているせいでしょう、左手のオクターブポジションが頻繁に出てくるので 手の小さい子供には少し難しく感じられるかもしれません。

難点はそれくらいでしょうか。しかしこのシリーズを総合的にみて(特に導入コースは)入門者用教本として 相当高い評価を受けてしかるべき教材だと思います。

子どもにピアノを親しましてやりたいということを、導入期の最重点項目に置かれる先生方には特にお勧めのシリーズということですね。

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