あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

橋本晃一編 おとなのためのピアノ教本 3   ドレミ楽譜出版社

1,2と高評価を得ている「おとなのためのピアノ教本」の第3巻。この巻からはほぼ1曲ごとに楽典の 説明がある。なお、番号は1巻からの通し番号。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
48 浜辺の歌 成田為三  7  A
49 はじめてのアド・リブ 橋本晃一  7  A
50 ホフマンの舟歌 オッフェンバッハ  5  A
51 山の魔王の宮殿にて グリーグ  6  A
52 今日の日はさようなら 金子詔一  6  A
53 テネシー・ワルツ ステュアート&キング  6  A
54 シェリト・リンド メキシコ民謡  6  A
55 もしもピアノが弾けたなら 坂田晃一  7  B
56 翼をください 村井邦彦  7  A
57 乾杯の歌 ヴェルディ  7  A
58 交響曲 第40番 モーツアルト  7  A
59 教会にて 橋本晃一  7  B
60 家路 ドヴォルザーク  8  A
61 オー・ラ・リー ポールトン  7  A
62 プレリュード ショパン  7  A
63 ハンガリア舞曲 第5番 ブラームス  8  A
64 サバの女王 ローレン  8  A
65 サウンドオブミュージック ロジャース  9  A
66 嘘は罪 Mayhew  9  A
67 ノクターン ショパン  9  B
68 交響曲第3番 ブラームス  9  A

48.速さにもよるが、2小節目の伴奏音型はかなり難しいと思う。オーグメント(オーギュメント) コードの練習。

49.普通の大人はアドリブ気分になるどころか、一苦労すると思うが(笑)。ディミニッシュ・コード の練習。

50.この曲の前にニ長調の音階練習がある。これは易しい編曲。

51.この曲の前にロ短調の音階練習がある。だんだん加速させる方がいい。

52.この曲の前に属7とマイナー7の説明がある。ペダルをうまく使うこと。

53.この曲の前にメジャー7の説明がある。この曲のメロディーは付点にしないほうが私は好きだが・・

54.この曲の前にディミニッシュ7の説明がある。私なら13小節目の左のベースはHにするが。

55.大ヒット曲だから知っている人が多いだろうが、知らない人が譜面から弾くとすれば容易ではない。

56.この曲の前にサス・フォー・コードの説明がある。

57.この曲の前に変ロ長調の音階がある。変ロ長調は初心者には弾きにくい。

58.この曲の前にト短調の音階がある。

59.この曲の前に密集和音と乖離和音の説明がある。賛美歌風に、4声体の練習。

60.付加音として、シックスとマイナーシックスのコードの説明がある。最後だけ難しい。

61.気楽に弾くこと。装飾音がおしゃれに弾けるとグッド。

62.この曲の前にイ長調の音階がある。原曲より少し易しくなっている。

63.この曲の前に嬰ヘ短調の音階がある。最初の部分は繰り返すべきだと思う。

64.難易度を考慮してだろうが、2小節目の和音の転回形の使用には異論がある。

65.これも微妙に密集型が多い気がする。

66.どういうわけかこの曲はいい編曲が多い。

67.この曲の前に変ホ長調の音階がある。2番のノクターンのテーマを易しくしたもの。

68.この曲の前にハ短調の音階がある。大人用ということで9。本来なら10かなあ。

総合評価     A-

ほとんど全部使えます。編曲も例によって手堅いもの。

一番首をひねるのは曲そのものよりも、むしろ編集方針というか、伴奏付けのために楽譜の一部を記載してないという点。

伴奏付けと称してはいるが、実際は、2度目に出てきたところなので最初の部分を丸写しするだけのことで、伴奏を「考える」という作業にはまったくならない。おまけに解答が全体のページ数の4分の1くらいを占めてそれだけ値段が高くなっている。

解答ははっきり言ってまったく不要。先生がいれば即座に判定できるし、いなくても前に書いたように 少し前の部分を丸写しするだけのことなのだから、誰でも出来る。

4巻、5巻になれば本当の意味での「伴奏付け」の作業があるのかどうかはまだわからないが、これと同じようなものならば 残念なことである。

基本的に、やはり趣味で楽しむ大人向けの教本であると思う。基本的に右手メロディーの伴奏付けという曲がほとんどで前途のある子どもたちには、もう少し色々なタイプの曲を弾かせるべきであろうと思う。大人もこのレベルになれば テクニック養成書を他に1冊使用すべきかも。

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