あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

リラ・フレッチャー ピアノコース 3 中村菊子・渡辺寿恵子解説訳 丹羽友美訳詩 全音楽譜出版社

さきに高評価を得たリラ・フレッチャーの3巻。作曲家名がないのはおそらくフレッチャーの作だろう。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
 1 空中ぶらんこ    4  A
 2 お山の頂上 古いうた  4  A
 3 波止場で    4  C
 4 池で 古いうた  4  A
 5 賛美歌 ハイドン  4  C
 6 アコーディオン    4  B
 7 小さなワルツ    4  B
 8 古いうた    2  A
 9 招待    3  C
10 みんなでておいで 古いうた  3  C
11 あれ、つかまんない 古いうた  3  A
12 ヨットのり マーク  4  B
13 ワルツ シューベルト  5  B
14 キャンプファイアーのうた    4  C
15 おもちゃの汽車    4  A
16 ノクターン    5  B
17 リズムの曲    4  C
18 ロングロングアゴー ベイリー  5  B
19 華麗なるワルツ ショパン  5  A
20 つむぎ歌    5  B
21 ヨットレース    5  B
22 私の名前はバタカップ  サリヴァン  5  B
23 せせらぎ シューベルト  6  B
24 スワニー・リバー フォスター  5  A
25 バレーの曲 ツェルニー  4  B
26 山のぼり    3  C
27 農夫のおどり スロバキアのうた  5  A
28 森の中のおどけ役    4  C
29 おかえりなさいジョニー ランバート  4  A
30 大火事    4  A
31 ジプシーのおどり ロシア民謡  4  B
32 右手の早わざ ツェルニー  4  C
33 村まつり レモーネ  6  C
34 夕べの祈り    5  C
35 ルイと踊ろう アメリカのうた  5  A
36 野山をこえて    4  D
37 船長さんのうた    5  A
38 カレッジ・ソング    4  B
39 羊飼いのうた ヘンデル  5  C
40 船が来た イギリスの古いうた  5  B
41 ト長調のメヌエット バッハ  5  A
42 キャンプタウン・レース フォスター  5  A
43 丘の家 カウボーイのうた  6  A
44 なつかしきヴァージニア ブランド  6  A
45 マーチ アメリカのうた  5  B
46 ワルツ ショパン  5  A
 1 ギャロップ    6  
 2 谷間のヨーデル コーラー編  6  C
 3 こま ツェルニー  4  D
 4 こだま    5  
 5 カーニバルのワルツ ツェルニー  5  C
 6 森でフルート ツェルニー編  6  C
 7 分散オクターブ      
 8 ホップホップポルカ ストリーボッグ  7  B
 9 映画館で ツェルニー編  7  C
10 楽隊がやってくる ドバノワ編  7  B

1.何気ないがいい曲かな。8度ポジションがある。

2.右手の伴奏形の3拍目を伸ばさないように。

3.ややバイエル的かな。

4.これはあちこちで見かけるが、一応ちゃんとした曲にしてあるのは私ははじめてみる。

5.こういうのは日本の子どもには向いてないだろなあ。この後に3度練習あり。

6.イ短調。5から5へのポジションの移動(4度)がある、他の教本では見ない。

7.装飾音をうまく使っている。

8.ここから12まで8分の6拍子の練習。

10.ニ長調。

11.これはよく見かける。

12.ここまでの総合練習に近い。

13.さすがにシューベルトという感じはあるが、解りやすさには欠けるかも。

15.アッチェレランドとリタルダンドの練習。こういうのも珍しいが。

ここで音階と和音についての説明が4ページにわたってある。一気に理解させるのは難しいであろうから 少しずつ説明していくのがいいと思う。

16.イ短調。指替えが出てくる。

17.純然たる16分音符の練習。

18.これは少々特殊な指使いで、ペダルをうまく使用しないといけない。この教本ならではの編曲だが どう評価するかは微妙なところ。

19.1番のワルツの主題。

20.ソフトペダルの指示がある。

21.ハノン的なものを曲に仕上げたもの。まあ、評価は出来る。

22.小さい子には避けたい指使いがある。

23.歌曲からとったのかな。

24.少々弾きにくい編曲かもしれない。おそらくは単純さを避けるための教育的意図であろう。

25.どこかで聞いたような気がするが、ちょっと思い出せない。よくまとまっている。

27.これも聞いたことがある。シンコペーションの練習。

28.スケールの練習曲。

29.メロディーの最後のFisはFになっている楽譜もある。そちらの方が自然とは思う。

30.単純だが、子どもには面白いだろう。

31.左の伴奏形に慣れるまでは難しいかもしれない。

32.これは何かの初めの部分だと思う。交差の練習。

33.ルモアーヌ(レモイネ)の練習曲(閻魔帳104)の3番を移調したもの。

34.ペダルの練習かな。

35.左メロディ以降やや難しくなっている編曲。

36.分散和音の練習と思われる。

37.割と面白い。トリルの練習とある。

38.この曲の4分音符と8分音符のスタカートには差はない。

39.21の5度のスラーは子どもには苦しい。

40.あまり速く弾かないように。

41.前半だけ。フレージングが見慣れたものとやや異なるが、これでもいいし、修正するのもいいだろう。

42.草競馬、です。付点8分音符登場。

43.峠のわが家、です。

44.4,8段目の3小節右は、53(実は52が易しいが)、4,31,2だと思う。

45.聞いたことがあるようなないような。

46.3番の冒頭部分。指替えが多い。

ここで、移調の練習が入るが、移調奏は絶対音感がつく前に行うと、絶対音感がつかなくなるというデータがあるので注意。

最後に特別課題として、テクニック的な練習課題が入っている。楽曲の出来栄えは二の次のようだが、一応表にも 掲載しておく。

1.ここからは速さによって難易度は相当変わるので注意。これは分散和音の練習。

2.リズムの練習なのか、もつれやすい指の練習なのか。

3.5本の指の練習。

4.3度のレガートの練習。

5.4と同じ。曲になっているだけ。

6.トリルの練習。

7.分散オクターブの練習。手が小さい子はとばすべきだろう。

8.Op.63-7。手の小さい子には激ムズ。難易度7は大人の場合。

9.トレモロの練習。あまり遅いと意味がない。

10.6度の練習。

総合評価     B+

少しだけ評価が落ちました。出来栄えにあまり変化はないのですが。

難易度4~6くらいになると、どの教本もそこそこ出来のいい曲が数多く出てきますので、相対的に価値が下がったということでしょうね。

1巻のときに書いたことと基本的に同じ。アメリカ系教本であるが、ドイツ系の色彩が濃い。

スラーの切れ目でのポジションの移動が頻繁にあり、そのせいでの普通と異なる指使いが多々見られる。 そのことからして、この本を使うのならば主教材として1巻から順にほぼ全部きちんとするべきである。抜粋して使うのはあまりお勧めしない。

指換えの多用も特色。

最後のテクニック課題はいずれもかなり難しく、むしろ4巻と併用した方がいいかもしれない。

教材としての考慮ゆえか、編曲はおかしくはないがやや一般性には欠ける。微妙に複雑で弾きにくいのである。

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