あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

江口寿子 ピアノの学校 6    全音楽譜出版社

だんだん評価が落ちてきた「ピアノの学校」の第6巻。これが最終巻です。

番号 曲名 作曲者 難易度 評価
 1 きかせてよ ツエルニー  5  C
 2 おむすび ツェルニー  5  D
 3 わたしのマーチ    4  C
 4 あひる ボヘミア民謡  5  A
 5 大きくなって小さくなった ツェルニー  5  C
 6 わたしはディアベリ ディアベリ  5  C
 7 ゆめ ツェルニー  5  C
 8 おどろう ベートーヴェン  5  B
 9 お母さん ウェーバー  5  B
10 わたしはモーツアルト モーツアルト  6  A
11 ドイツ舞曲 ベートーヴェン  5  B
12 ふうせん ケーラー  6  C
13 地球 ツェルニー  6  B

最初にテトラコードの説明がある。

1.この本の特徴で、部分的に和声記号を書いてあるだけで、本人に記譜させるようにしている。

2.3度の練習。曲としては陳腐。

全音と半音の説明がある。

3.わたしのマーチ この本の特徴で、指示にしたがって作曲(とはいえないが)させるもの。10小節目の Aが全音符になっているが2分音符じゃないとおかしい。

4.「気のいいアヒル」です。

5.最初の繰り返しはつける。

7.3連符の練習。

8.重音部分はスタカートでいい。

9.「人魚の歌」です。あまり美しい編曲ではない。

10.割とよく見かける。

11.少し易しくしてある。

総合評価    C+

この教本については、これまでも散々述べてきたが、基本的にバイエル・ツェルニー路線の踏襲である。 そしてこの6巻はほぼバイエル終了程度の難易度であり、この段階でその路線を貫いている教本に高い評価は差し上げようがない。

まあ、ただこの巻については、大作曲家の作品がそこそこ加えられているので、一応+をつけておいた。

この本独自のものは、動機について子どもにわかりやすく説明し、一つの動機を与え、その模倣と反行を自分で組み立てさせるところにある。それ自体は評価できるだろうが、ピアノ教本として最も大切なことは、曲自体が一級品であることかどうか、である。残念ながら半数を占めるツェルニーの曲は一級品とは言いがたい。

子どもにとっての練習意欲を起こさせるものは、挿絵でも説明のわかりやすさでもない、曲そのものである。その点において、この教本は少なくとも5巻6巻はお勧めできない。3巻もしくは4巻まで使って他の教本に 乗り換えるべきであろう。

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