あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

バスティン ピアノ ベイシックス ピアノ 4   東音企画

まだ、楽器屋が本を持ってこない。いい加減にしろよ。さて、3巻から評価が上昇したバスティンの 4巻を先に見ます。どうなりますか。作曲者名が書かれていないのは、バスティン作曲と思われる。

曲名 作曲者 難易度 評価
ロマンス    4  B
スペインのギター    4  B
冬の讃歌    4  B
第一転回ブギ    4  A
風の歌    5  B
第二転回ロック    4  B
野性の騎士    5  B
宇宙旅行    5  C
はち    5  B
アクロバット    5  B
ハ長調のソナチネ    6  B
ブルーグラス    5  B
お城見物    5  B
ニュオリンズカーニバル    5  B
お化け屋敷    5  C
段違い平行棒    5  C
ミッドナイトエクスプレス    5  B
ラレード通り    5  B
スイス製オルゴール    5  B
全世界は主の御手に    5  B
メヌエット J.C.バッハ  4  B
イブニングセレナーデ    5  B
水車    4  B
ウイリアムテル序曲 ロッシーニ  5  A

○ロマンス これまでの復習でしょうね。

○スペインのギター 踏み変えペダルの練習。

○冬の讃歌 ホ短調の練習。

○第一転回ブギ 3和音の第一転回形の練習。ブギの典型だがまあ面白い。3小節構造。

○風の歌 「朝日の当たる家」に似ている。これも第一転回形の練習。

○第二転回ロック 3和音の第二転回形の練習。

○野性の騎士 タランテラです。

○宇宙旅行 3和音と転回形の総復習。曲としてはいまいちかな。

○はち 16分音符の練習。

○アクロバット これも16分音符の練習。

○ソナチネ 出来合いのものを持ってくるかと思ったら、ソナチネも作っちゃいましたね。

○ブルーグラス 付点8分の練習だが、こういう感じの曲はやや甘めの付点でも差し支えなく、 付点の導入としては首をひねる。

○お城見物 先に増3和音の説明がある。

○ニューオリンズカーニバル シンコペーションの練習かな。

○お化け屋敷 減3和音の説明がある。だいぶ強引な音の運びがある。

○段違い平行棒 同主調の説明があって、その例の曲のようだが、説明だけでもいいと思う。曲はだいぶ 無理をして作っている感あり。

○ミッドナイトエクスプレス これも同主調を使った曲だが、この方がまし。

○ラレード通り Gesの練習というか、Gに移調させる練習というべきでしょうね。

○スイス製オルゴール これも同様。臨時記号がある分、移調が難しい。

○全世界は主の御手に これはGESとGからなるので、頭で移調する必要はない。こういうのが「宗教的」 という感覚はよく分からない。なお、D.Cが楽譜の上に書かれているので注意。

○メヌエット Bの練習。短前打音の練習。

○イブニングセレナーデ これもBの練習。穏やかに。

○水車 Hの練習。それ以外は易しい。

○ウイリアムテル序曲 同音連打の指使いはまったく賛成できない。これは指を変えるべき。

総合評価    B

結局またもとの評価Bに戻っちゃいました。

ほとんどの曲が、それなりの水準で使えるんですがね。記憶に残るほどのものはない、という感じ。

で、この巻は難易度的には3巻とたいして変わらず、和音の転回形という新しいことがでてきて、これまでに学んでいない調性がでてきたということだけ。

調性の出現順序は、前巻でも言いましたが、きわめて独特。

一部できわめて高く評価されているバスティンですが、結局総合的に見て「まあまあ」くらいではなかろうかという気がします。ピアノ教師、あるいは編曲者、あるいは束縛なしで自由に作曲させたバスティンはともかく、「教本」という形に縛られたなかでは、一級の作品を残していないという気がします。

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