あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

アルフレッド・ピアノライブラリー 基礎コース レッスンブック 6

          W.A.パーマー/M.マニュス/A.V.レスコー編著 田村智子訳 全音楽譜出版社

ようやく本領を見せてきたと思ったら、アルフレッドの最終巻です。

曲名 作曲者 難易度 評価
ニ長調のカノンを主題にした変奏曲 パッヘルベル  9  B
テーマ 交響曲6番より チャイコフスキー  7  A
魅惑のワルツ マルチェッティ  7  A
おしゃれなラグタイム    7  A
ニ短調のプレリュード クレメンティ  8  B
深き川 民謡  7  B
ブルーロンド    8  A
バルカロール モロフスキー  9  B
お祭りのダンス ドイツの古いフォークダンス  8  B
トッカータ パーマー  8  B
メヌエット フランス組曲6番より バッハ 10  A
アイーアイーアイ 南アメリカのフォークソング  8  C
シェナンドー川 アメリカのフォークソング  6  B
嬰ハ短調のジャズオスティナート    8  A
民謡 ハンガリアンダンス  9  B
ワルツアンプロンプチュ クラック 10  B
ドライボーン 民謡 10  B
ミュージックマシーン パーマー 10  A
いたずら カバレフスキー  9  A
ラ・フォリア 編者たち 10  A
エリーゼのために ベートーヴェン 13  A
ソルフェジォ C.P.E.バッハ 13  A

○カノン 最初の4小節だけをひたすら繰り返しているので、原曲を知っているものにはちょっと物足りない。

減3和音の説明がある。

○テーマ 減和音の練習かな、易しい。

○魅惑のワルツ 無難な編曲。

減7の和音の説明がある

○おしゃれなラグタイム 著者の誰かの作曲だろうが、アメリカ人はこういうのはうまいね。

○プレリュード ややロマン派的色付けをしてある。

増三和音の説明がある。

○深き川 日本で流布されているものと微妙に違う。

嬰へ短調の説明がある。

○ブルーロンド これもいかにもアメリカ的な曲。

○バルカロール メンデルスゾーンの「ベニスのゴンドラの歌」を一段易しくしたような曲。

○お祭りのダンス 複調。左手を弾き慣れればなんということはない。

○トッカータ 無調。さほどとっつきにくくはない。

ホ長調の音階がでてくる。

○メヌエット やや難しいかもしれない。

○アイーアイーアイ ホ長調の和音の練習。

○シェナンドー川 これも同じ。

嬰ハ短調の音階がでてくる。

○ジャズオスティナート 4段3小節3拍目右4とあるが5のほうがいいだろう。この形すべて同じ。

○民謡 嬰ハ短調の和音の練習。

○ワルツアンプロンプチュ 2オクターブのアルペジオがある。

変イ長調の音階がでてくる。

○ドライボーン 転調がおもしろい。

○ミュージックマシーン お気楽な音楽です。

32分音符の説明がある。

○いたずら 閻魔帳145参照

付点16分音符の説明がある。

○ラ・フォリア 速さによって大分難易度は変わる。

○エリーゼのために 最後に2曲力試し的に難しいのがある。最後の右、DCHを他の箇所と同様にECH にしている。

○ソルフェッジョ 他の曲集では「ソルフェジェット」。最後の小音符は弾く必要なし。

総合評価    A-

半数近くが評価A、それも有名曲と違うものが結構あるということで、総合評価もまあ、こんなものでしょう。

アルフレッドはこれが最終巻。しり上がりに出来はよくなった、ただ旧版を知っている人間からは、旧版のほうが懐かしいかもしれない。大きく変わった点は旧版に相当の比率であった各旋法の紹介がなくなったこと、旧版より、全体にやや軽い曲が増えているということ、特に前半は旧版の方が明らかに曲の質が上。

最終巻だけあって無調の音楽まで登場している。結構親しみやすく書かれている。全巻終了で中級終了と 銘打ってあるが、普通の感覚では中級に入ったところ、くらいでしょうね。チェルニー30番、ソナチネのやや難しいもの、バッハの小プレリュードあたりに移行が可能、という感じ。

ついでに言うと、チェルニー(あるいはハノン的なもの)の導入は日本ではきわめて早いが、ここら辺で導入するのが効率としては最もいいと思う。テクニックというものを真剣にマスターにかかる時期、という感じ。

ちょっと気になるのは、アメリカの子供用ということで、日本の子供たちには指使いに時々不適切なもの、あるいは手が小さいとやや困難なものがシリーズを通して、見受けられる。適宜処理されること。

ま、使えるシリーズであることは間違いない。ただ私はどちらかといえば、入門には使わずに初級から中級、つまりブルグミュラー程度のやや年長の生徒に、4巻あたりから使いたい気がする。

なお、基礎コースと同レベルの幼児向きに導入コースA~Fがあり、引き続いて調べる(C~F)。

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