あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

バスティン ピアノ ベイシックス ピアノレベル2   東音企画

世間の評判ほど優れているとも今のところ思えないバスティンの2巻、さあ、どうでしょう

曲名 作曲者 難易度 推薦
手をたたきましょう メキシコ民謡  4
ロッキーにのぼって    4  
カーニバル    4  
ハーモニックブルース    4  
ルーとあそぼう    3
おぼろ月夜    4  
深い海の中で    4  
主要三和音のブギ    4  
川くだり    4  
ロック    3  
メリーアン カリプソソング  3  
こげよマイケル 黒人霊歌  3
ラベンダーブルー イギリス民謡  3  
海兵隊のうた    4  
Kum-Ba-Ya アフリカ民族の賛美歌  3
マグドナルドおじさんのロック    4
オリンピックゲーム    4  
タランテラ    4
スコットランドのバグパイプ    3
船出    4  
おおスザンナ フォスター  4
ルーマニアンラプソディ    4  
宇宙探検    4  
谷を下れば    4  
カントリーガーデン イギリスのおどり  4
メヌエットをおどろう    4  
ロックのリズムで    3  
ソナタのテーマ モーツアルト  3
たのしいそりすべり    4  
ホ長調のブルース    3  
蒸気機関車    3  
バルカローレ オッフェンバック  4
エンターテイナー ジョプリン  5

○手をたたきましょう。 中田喜直のものではない。「チャパネカス」とも言われるもの。

半音と全音の説明、長音階の説明、ハ長調のスケールの練習がある。

○ロッキーにのぼって スケールの練習。

○カーニバル 三部形式の説明がある。これもスケール練習。

6度の説明がある。

○ハーモニックブルース 軽い。

○ルーとあそぼう これは民謡だったと思う。6度ポジションの練習。

○おぼろ月夜 もちろん日本の文部省唱歌ではない。頭でこしらえたという曲。

7度の説明がある。6度があってすぐ7度というのは、やはり手の大きいアメリカ人向けということだろう (6度も7度も大差ないという判断・・日本ではその判断は普通ありえない)。

○深い海の中で 左手メロディ。あまり音楽的とは思えない。

主要三和音の説明がある。

○主要三和音のブギ TSDTの基本的コード進行。

○川くだり ジャズ系の音楽にはⅤからⅣへの進行がたまに見られる(このⅣは厳密にはⅣ7の省略形だと思うが)。 入門用教本でこの形を承認すべきかどうか。

三和音の転回形の説明がある。

○ロック きちんとしたロックビートで、とあるが、ロックビートの説明がない。アメリカでは常識と言うことか? (2、4拍目が強い)。

○メリーアン CEGとHFGの連結の練習。

○こげよマイケル 和音だけの伴奏。

○ラベンダーブルー 3和音の練習。

○海兵隊のうた これはグローバーの編曲の方がいい(こちらの方が少し易しいが)。繰り返しはつけること

○Kum-Ba-Ya どこかで聞いたような気もする。

ト長調の音階と3和音がある。

○マグドナルドおじさんのロック これは面白い。

○オリンピックゲーム ここまでのまとめ的な曲。

8分の6拍子の説明がある。

○タランテラ ト短調だが調号ではなく、臨時記号にしている。

○スコットランドのバグパイプ 曲は易しい。8分の6の練習というだけ。

○船出 フェルマータガでてくる。準推薦くらいか。

ヘ長調のスケールと主要3和音が出てくる。

○おおスザンナ 最も簡単な伴奏。難易度3と4の境界。

○ルーマニアンラプソディ 中間部のミクソリディア旋法のところが、つまりルーマニアンラプソディなんですかね。

○宇宙探検 曲と曲名の間にまるっきり関連性が感じられないのは私だけか。

シャープのつく順番の説明があり、D,A,Eをひとまとめにして説明。次にニ長調のスケールと主要3和音の説明。

○谷を下れば ニ長調の練習。符読みはらくだが1指黒鍵で少し弾きにくいか。

○カントリーガーデン トンプソンにもある。あちらの方がいいと思う。

○メヌエットをおどろう こういうメヌエットもどきよりは、有名なメヌエットの半分くらいを持ってきたほうがまだいいような気がする。

イ長調のスケールと主要3和音の説明。

○ロックのリズムで イ長調の練習。最後の進行だけポピュラーっぽい。

○ソナタのテーマ K.331のテーマ。これもトンプソンの編曲の方がいい。

○たのしいそりすべり イ長調のスケール練習曲。

ホ長調のスケールと主要3和音の説明。

○ホ長調のブルース 最初のホ長調の曲を変則な形にするというのが解らない。

○蒸気機関車 5度ポジションです。よく聴くメロディー。

○バルカローレ これもホ長調と言うだけで、易しい。繰り返しはつけること。

○エンターテイナー 最後だけあって少し難しい。

総合評価   B

真ん中あたりで少しいい曲が並んでいたので評価アップかとも思いましたが、結局変わらず。

編曲ものがことごとく一級品とは言いがたい。同じバスティンのクラシックメロディーの楽しみの方は一級品が並んでるんですがねえ、どういうことでしょ。教本ということでなんらかの狙いに沿った編曲をしているということなんでしょうがね、いいものを知っている耳には不満が残る。

それと時々、本当にどうでもいいような曲が散見されるのも減点対象となる。

教本としては、この本でシャープ系はE、フラット系はFまで出している。これはバイエルとよく似ている。

これを見ると、アメリカ系教本の草分けとなったトンプソンがいかに優れた教本であったかと言うことを改めて思う。トンプソンがバスティンに劣っているのは、教本としての理論的説明部分だけであろう。

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