あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

グローバーピアノ教本 3   東亜音楽社

一時期話題を呼んだグローバーピアノ教本の3巻にリクエストがありましたので取り上げますが、3巻だけでは 結局教本としての全体像は見えてこないので、そのうち残りも取り上げまして全体としての評価を出してみたいと思ってます。

曲名 作曲者 難易度 推薦
赤いドラム グローバー  4
小象の行進 グローバー  4  
戴冠式 グローバー  5  
凧のうた グローバー  5
トランペット吹き グルリット  5  
夕べのうた ケーラー  5  
オアシス グローバー  5
クイックダンス ハイドン  5  
ミンカ ロシア民謡  5
イ短調の協奏曲より グリーグ  6
悲しみ カバレフスキー  3  
農夫のダンス カバレフスキー  3  

○赤いドラム インターロッキングという聞きなれない用語がある。

三連符の説明がある。

○小象の行進 グローバーは三連符の導入をアルペジオ形で行う。

○戴冠式 前曲よりは音楽として整っている。

○凧のうた 黒鍵ばかりの練習。グローバーはこういうのがちょくちょくある。割と面白い曲。

長3和音と和音の転回の説明がある。長和音の練習と題された一応曲になっているものが一つ。

続いて移調の例があり、加線の音を読む課題がある。

○トランペット吹き ちょうどぴったりの練習曲をよく探したものである。

音程の説明がある。

○夕べのうた この前検討したケーラーの「こどものためのアルバム」の9番を易しくしたもの。原曲と同等の 出来具合は保っている。Op.216とあるのは210の誤りだと思う。

短調と同主調と短3和音の説明がある。短和音の練習と題された練習曲が一つ。

○オアシス 音階と和音の練習になりしかも曲としてもなかなかの出来。

○クイックダンス 原曲不明。解りやすい。

○ミンカ ロシア民謡による変奏曲。長く易しいので発表会向き。

○イ短調の協奏曲より これはいい編曲。子供心にすごくかっこよく聞こえるみたいです。

○悲しみ これと次といやに易しいのが紛れ込んでいる。両手ユニゾン。レッスンの友社の日本版では「メロディ」となっている。

○農夫の踊り これも日本版では「踊り」となっている。

最後にカデンツと属7の和音の説明がある。

総合評価   A-

グローバーは曲数が少なくて、ちょっと断定しづらいのですが、とりあえずこの3巻に関しては評価A、ということになります。

この巻は基本的に3和音の習得に当てられており、そういう観点から見てよく出来ている。

教本としては単独では使えないだろう。曲数が少なすぎる。グローバーのシリーズの「テクニック」「併用曲集」「連弾」 を交えるというのが著者の意図であり、教師側としてはそれらに限る必要はないが、他に1,2冊用意しなければなるまい。

アメリカ系教本にしては、あまり軽くない。やや正統的な匂いがする。

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