あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

ぴあの どりーむ 1 田丸信明編  永田萌 絵  GAKKEN

最近教本を多く取り上げております。日本人の手による教本が近年多く出されていることもあるでしょう。今回から 田丸信明さんの「ピアノドリーム」のシリーズです。全6巻のシリーズで、テキストとワークとレパートリーがあります。 検討するのはテキスト。田丸さんは久々の登場ですな。

最初に方針が記されており、先生は当然目を通しておくべき。1巻では右手がC~E、左手がA~Cと中央の ドを中心に3音しか出てこない、指も3の指までしか使わない、などが書かれており、対象年齢が相当低いことが 解る。なお難易度は当然すべて1、表は記さない。作曲は断りがない限り田丸さん。

最初に指の番号を覚える。「ゆびのうた」という田丸さん作曲の曲がつけられていて、先生はこれを歌って遊び気分で 子どもたちに指番号を教えるのだろう(子どもには少しキーが高い)。

次に中央のドを覚える。

○あひるのさんぽ 右手の1でCだけ。四分音符と四分休符。4分の4で4小節。しばらくこのパターン。

○ことりがトントントン 左の1でCだけ。曲そのものは前曲と同じ。

○みぎてとひだりて 両方の手を使うというだけ。

○ちいさなボール、もりのうんどうかい 両手の使い方が変わっているだけ。

レの音が出てくる。

○いちばんぼし わらべうた。右手だけ。☆。

○ともだち3にん 両手。

○ドレドレピアノ 上に同じ。

○あめがすき 右手はレしかない。

○あめあがり 二分音符が出てくる。

左手のシが出てくる。

○ぞうさん のっし のっし 音域がH~Dになったということ。

○ありさん いそいで、おてつだい 基本的に同じ。

○パパとドライブ、かわいいこいぬ これも同工異曲。

○しらゆきひめ 4分の3初登場。8小節。G durだが(もちろん調号はない)、先生が伴奏をつけないと感覚的にはわかりにくい。

左手のラが出てくる。

○くるくるまわる ラの練習。

○おちばのひこうき 前曲と同じ。

○いちごミルク 3拍子。

○ゆめのなかのおほしさま G dur。

○おはなばたけ 3拍子。ちょっぴり曲らしいかな。

○かなしいこと a moll。これもまあ曲らしい。

右手のミが出てくる。

○ふたりのやくそく ここらへんからまあ、曲っぽくなるみたいね

○あしたはえんそく 上に同じ。

○ほたる わらべうた ☆

○げんきなインディアン 曲名の感じにするためには先生の伴奏が必要。

総合評価   C+

きわめて進度が遅く、おそらく4歳程度の入門者が対象であろう。

それゆえにというべきか、初めのうちは曲というよりは、読譜の練習に音を並べているだけという印象が強い。もちろんこのレベルで音楽的な曲を作成するのは至難であるが、それにしても全体の4分の3がそういう調子であるからあまり良い評価はこの巻に関しては無理である。次巻以降に期待したい。

3~4歳児の場合はリトミック、ソルフェージュ中心で、ピアノはレッスン時間の半ば以下、という感じになるであろう。5~6歳児の場合は、この教本を使うのなら、一度に相当たくさん片付けてしまわないと、のんびり進んでいると 「おもしろくない」と子どもが思ってしまう可能性が高い。

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