あるピアニストの一生

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初歩から学べる入門曲集 やさしいポピュラー・ピアノ・レッスン 2 橋本晃一編  ドレミ楽譜

旧 楽しいピアノレッスン おとなのためのポピュラー・ピアノ曲集 2 橋本晃一編  ドレミ楽譜

やや珍しい大人のためのピアノ教本である「おとなのためのポピュラー・ピアノ曲集」の第二巻です。第1巻はすべて 左手の伴奏が和音そのものでしたが、この巻から普通の伴奏形である分散和音になります。

曲名 作曲者 難易度 推薦
太陽がいっぱい ロタ  5
黒い瞳 ロシア民謡  4
ローレライ ジルヒャー  4  
はにゅうの宿 ビショップ  5  
乾杯の歌 ヴェルディ  6
アニー・ローリー スコット  6
ケンタッキーの我が家 フォスター  5  
悲愴ソナタ ベートーヴェン  7  
渚のアデリーヌ セネヴィル  8
エーデルワイス ロジャース  5
ロミオとジュリエット ロタ  7
家路 ドヴォルザーク  5  
オーラ・リー プールトン  6  
モルダウ スメタナ  6  
ゴッドファーザー ロタ  7  
チムチムチェリー シャーマン  5
蒼いノクターン モーリア  8
別れの曲 ショパン  8  
コッペリアのワルツ ドリーブ  6  
サンライズ、サンセット ボック  8  
シェルブールの雨傘 レグラン  7
白い恋人たち レイ  7  
テネシーワルツ ステュアート  7  
ある愛の詩 レイ  8  
スターダスト カーマイケル  8  

○太陽がいっぱい このレベルでは最上の編曲でしょう。教材としてもいい。

○黒い瞳 同じく無駄のない編曲。

○ローレライ 途中で伴奏形を変えている。

○はにゅうの宿 「あ~わが宿よ」のところの左が、難易度の制限のゆえであろう、ちと苦しい。

○乾杯の歌 作曲者がヘンデルになってる。間違いか、ひょっとしてヘンデルのメロディーをヴェルディが借りたのか?

○アニー・ローリー 3拍子で編曲してます。オクターヴポジションが出てくる。

○ケンタッキーの我が家 欲を言えば、もうすこし分厚くするか、もしくはメロディーを1オクターブ上げてオルゴール的にするか すると、よりしみじみとした雰囲気が出ると思う。

○悲愴ソナタ このレベルではこれくらいがやっとでしょうか。正直ハ長調ではぺらぺらに感じる。見た目より 多分弾きにくい。

○渚のアデリーヌ このレベルでは上等の編曲でしょう。連打は指を換えないほうが良いとおもう。

○エーデルワイス ここからステップ5。いろいろなコードということらしく、この曲ではsus4のコードが出てくる。 教本として、この本の意図通りにコードの説明をしていくのなら順番どおりでいいと思うが、併用曲集として使用するのなら これは易しい。

○ロミオとジュリエット 出来ればペダルを使う。うまい人が弾けば、酒場のピアニストが弾いているくらいに 聞こえる。

○家路 6(シックス)コード、クラシック流に言うと副7の和音の第一転回、が出てくる(ただし省略されてる)。 編曲に問題なし。なぜ推薦じゃないかといえば・・ハ長調が気に入らない、くらいしか理由がない。

○オーラ・リー マイナーシックスのコードが出てくる。軽い調子の編曲ですな。

○モルダウ ディミニッシュのコード(減7)が出てくる。編曲はこの難易度ではこんなものでしょう。

○ゴッドファーザー 8度ポジションが頻繁に出てくるので難易度7だが、この本を使うような大人の生徒には オクターヴポジションになったからといって一段難しいとは感じられないかもしれない。

○チムチムチェリー 増3和音が出てくる。ベースラインがうまく出ていて弾きやすい。

○蒼いノクターン 右3連左4連のリズムが出てくる。2連と3連も出てきていないのだから、これは教本としては (橋本さんは教本と思っていない可能性があるが)まずいだろう。ペダルがほしい。

○別れの曲 3小節目の左のCコードのポジション、私ならそのままドソミソとするが、その方が自然だろうし易しいし。

○コッペリアのワルツ 右ページ4~5小節、E、Cとなっているのはミスプリか? 意図的だとしたら意味不明。

○サンライズ、サンセット この本中、この曲だけはあまり教材にはしたくない。初心者にはお勧めできない 指がある。

○シェルブールの雨傘 大人の生徒の発表会用に良い。

○白い恋人たち この編曲で聞かせるには微妙なペダルが要求されるが、生徒にはとても無理だろう。

○テネシーワルツ 右ページ最初の左53とあるが31か21、同じく右ページ3小節目左頭2とあるが3。 私は個人的にはこの曲はしみじみ歌いたいから特に1拍目のスイングはしたくない。

○ある愛の詩 ペダルがほしい。中間部の伴奏形の変化は目先を変えたのだろうが、曲想にややそぐわないかと思う。

○スターダスト この曲のこれぞという編曲を見たことがない。

総合評価   A

編曲もので半数近くが推薦、ということで文句なしのA。推薦以外のものもほぼ全曲使える。

一巻は和音をそのまま使っていたが、この巻から普通の伴奏形になって違和感が少なくなり、ポピュラーを併用曲集、 もしくは息抜きに使用しようと考えている先生にもお勧め。

いつも思うがこの方の編曲は、あまり凝ったことはしないが(特にメロディーは)、瑕瑾がほとんどなく安心して見ていられる。レベルが上がるにしたがって、微妙な和音を使って陰影が増えてくるというのも非常にいい。

大人用だけあって指使いにときどき、特に将来のある子どもには使わせたくないものがある。

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