あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

トンプソン現代ピアノ教本 5  大島正泰訳  全音楽譜出版社

トンプソンの最終巻。教本というよりは曲集と考えた方がいいかもしれない。

曲名 作曲者 難易度 評価
プレリュード バッハ 12  A
スケルツオ シューベルト 14  A
オリエンタル キュイ 13  A
ちょうちょう グリーグ 17  A
歌のつばさに メンデルスゾーン 15  A
トルコ行進曲 モーツアルト 18  A
プレリュード スカーボ 15  B
恋愛詩 シェーグレン 16  B
ショパン ゴダール 16  B
ポーランドのダンス シャルヴェンカ 17  B
ワルツ Op.39-15 ブラームス 16  A
即興曲 ロ長調 アレンスキー 17  A
ファニチュール オルセン 18  B
ワルツ Op.64-1 ショパン 16  A
ロマンス Op.28-2 シューマン 16  A
まぼろし シュッテ 18  B
アダージョ ベートーヴェン 18  A
タンゴ アルベニス 14  A
聴け聴けひばり シューベルト 15  B
5月の夜 パルムグレン 14  A
美しく青きドナウ シュトラウス 17  A
ノクターン Op.9-2 ショパン 16  A
ピアノ協奏曲第1番の主題 チャイコフスキー 16  B
スコットランドの高原の風景 トンプソン 16  A
ハンガリア狂詩曲 №6 リスト 16  B
ドビュッシー 14  A
ホパーク ムソルグスキー 16  A
メロディー Op.3-3 ラフマニノフ 17  A
ガヴォットとミュゼット ダルベール 18  B

○プレリュード 平均律1巻1番のプレリュード。このデュナーミクは賛成できない。

○スケルツオ ソナチネアルバム1巻にあるもの。

○オリエンタル ヴァイオリン曲の編曲。

○ちょうちょう 繰り返しはつけること(本来は繰り返し記号を使っていない)。

○歌のつばさに これはいろいろな編曲がある。これもまずまず。

○トルコ行進曲 エリーゼが弾けるくらいになるとこれを弾きたがる。残念ながら分散オクターブから以降最後まで 技術的に相当難しい。

○プレリュード こういう曲は山ほどあるような気がする。

○恋愛詩 多分アメリカでこの巻を使うのは、相当大きい生徒だけなのだろう。小学生くらいの日本のできのいい子供は 体格的に使いにくいと思われる。

○ショパン あまりショパンらしい響きには聞こえない。まだ「謝肉祭」でのシューマンの「ショパン」の方が それらしい(あれでも微妙にショパンとは違うと思うが)

○ポーランドのダンス es moll。少し読みづらいかもしれない。

○ワルツ ソロ版。重厚に。

○即興曲 アレンスキーのソロの代表作かもしれない。

○ファニチュール 派手ではある。

○ワルツ 子犬ですな。さすがにこの本でする人はほとんどいないでしょう。

○ロマンス これはよく弾かれる。

○まぼろし オクターブと左右交互の練習曲。

○アダージョ 悲愴の2楽章。いろいろな記号はトンプソンが加えたものだろう、参考になるかもしれない。

○タンゴ これは技術的には難しくないが。重厚な気分を出すのは難しいか。

○聴け聴けひばり 単に私の好みじゃないというだけかも・・

○五月の夜 唯一の現代(近代?)ということで、5巻に入ったのかな? 名曲ですが全然難しくない。

○美しく青きドナウ 微妙に近代っぽい、ちょっと面白い編曲。

○ピアノ協奏曲 原曲の冒頭をそのまま弾かせてやるほうが良いだろう。

○スコットランドの高原の風景 民謡らしきメロディーをはさんでいて親しみやすい。リズムに気をつけて。

○ハンガリア狂詩曲 №6 こういうのを見ると技巧でもっている曲だということがよく分かる。

○夢 近代を少し難しく捉えている傾向があるのは、一昔前の教本だからでしょうか。

○ホパーク これは速さでだいぶ難易度が変わる。ある程度速く弾きたい。

○メロディー 半音の移り変わりを聞いて。

○ガヴォットミュゼット バロックのガヴォットより重い感じがする。速く弾くと相当難しい。

総合評価   B+

4巻と同じことが言えます。教本というよりは、ロマン派の中級の曲を集めた曲集。ただしA評価の大半は有名なもの、ときどき他の本では見かけないものがあります。

先生は持っていると役に立つでしょう。生徒に使うとすれば、「表現」というものが良く分かっていないというか無表情タイプの生徒に次から次へとロマン派の易しい目のものを渡すのは効果があります。

トンプソンは作曲者・編曲者としても相当の腕を持っていた。この巻の「スコットランドの高原の風景」「美しく 青きドナウ」などは十分面白い。ただしすべての曲にロマン派的色彩の濃いデュナーミクをつけているので注意。

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