あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

ピアノの学校 2 コダーイ・こどもの音楽教育  加勢るり子訳編   音楽之友社

 前に調べた1巻の続き。4部構成になっていて第1部が「ハンガリーの作曲家の作品」、第2部が「バロックおよび古典派のダンス」、 第3部が「標題曲」、第4部が「連弾」となっている。付録としてツェルニーの練習曲が15曲。
 この構成からしてもはじめから順番にやっていくという本ではない。

ピアノの学校 2
番号 曲名 作曲者 難易度 評価
第1部   ハンガリーの作曲家の作品
 1 ハンガリー民謡(ピリシュのあおい麦の穂) ヨージェフ  5  B
 2 ハンガリー民謡(きげんの悪いお百姓さん) ヨージェフ  5  C
 3 ハンガリー民謡(私は畑をたがやした) ミハーイ  4  B
 4 ハンガリー民謡(ブタ飼いさんはすぐわかる) セルバーンスキー  5  B
 5 エチュード コダーイ  4  D
 6 エチュード コダーイ  5  D
 7 エチュード コダーイ  5  C
 8 エチュード ヤルダーニイ  6  C
 9 ハンガリー民謡(どこいってたの? 子羊さん) バルトーク  5  B
10 ハンガリー民謡(ティッサの川べ) バルトーク  5  C
11 メヌエット バルトーク  6  C
12 マズルカ エルジェーベト  5  B
13 おとぎ話 ティボル  5  C
14 こもりうた サボー  5  C
15 おかし味 シャーンドル  5  C
16 昔のハンガリーのダンス ファルカシュ  5  B
17 昔のハンガリーのダンス ファルカシュ  6  C
18 子供のうた レオー  4  B
19 ハンガリー民謡(これはよいとこきたもんだ) パール  5  D
20 ハンガリー民謡(鍵屋がことづけもってきた) パール  5  C
21 ルーマニア民謡 ガールドニイ  6  B
22 隣り合った音の演奏 ミハーイ  5  A
23 トルコのおとぎばなし ミハーイ  5  B
24 エチュード パール  5  D
25 エチュード パール  5  C
26 ハンガリー民謡(二本のしゃくやく) レジェー  6  C
27 ハンガリー民謡(森よ 森よ) レジェー  6  C
28 ハンガリー民謡(靴屋のおばさん) レジェー  8  B
29 ハンガリー民謡(まあるいケーキ) エルジェーベト  6  D
30 ポリネシア風のこもりうた ラーンキ  6  C
31 ラオスのたて笛 ラーンキ  7  A
32 アフリカの呪文 ラーンキ  7  B
第二部   バロックおよび古典派のダンス
 1 昔のイギリスのダンス セルジェ  5  A
 2 マーチ クラーク  5  A
 3 メヌエット L.モーツアルト  5  B
 4 メヌエット L.モーツアルト  6  A
 5 ガボット テレマン  5  B
 6 ブーレ L.モーツアルト  6  A
 7 ガボット ウィットハウアー  5  B
 8 メヌエット へスラー  6  A
 9 ドイツのダンス ベートーヴェン  5  A
10 メヌエット パーセル  7  A
11 メヌエット J.C.バッハ  5  C
12 ソナチネ ウィルトン  6  C
13 アレグレット テレマン  6  B
14 メヌエット モーツアルト  6  B
15 メヌエット クリーガー  5  A
16 メヌエット ハイドン  6  B
17 メヌエット ベートーヴェン  5  A
18 トランペットのメヌエット ドゥムコンベ  6  A
19 メヌエット バッハ  5  A
20 メヌエット バッハ  6  A
21 ソナチネ ドゥムコンベ  5  C
22 メヌエット モーツアルト  6  C
23 アリア ヘンデル  6  B
24 ドイツのダンス ハイドン  5  C
25 メヌエット クリーガー  5  C
26 ワルツ モーツアルト  5  B
27 ドイツのダンス ハイドン  6  B
28 ドイツのダンス ハイドン  5  C
第3部   標題曲
 1 かわいいひよこ リュバルスキー  4  A
 2 雨だれの音 バルタン  4  A
 3 みじかいうた カバレフスキー  6  A
 4 おとぎ話 カバレフスキー  5  B
 5 道化者 カバレフスキー  6  A
 6 おとぎ話 マイカパル  6  A
 7 マーチ ショスタコービチ  6  A
 8 機関車 マルケビチュブナ  5  B
 9 小さな楽人 カバレフスキー  7  C
10 ブルガリアのダンス ストヤノフ  5  B
11 マイカパル  7  A
第4部   連弾
番号 曲名 作曲者 難易度p 難易度s 評価
 1 ハンガリー民謡(ハンガリー娘は一番きれい) エルジェーベト  5  7  C
 2 五月のうた パール  5  7  C
 3 がちょうのダンス ラーンキ  5  6  B
 4 カプバール地方の求愛ダンス ラーンキ  6  4  B
 5 パ・ド・ドゥ サボー  6  7  C
 6 3つのドイツのダンス 1 ハイドン  6  6  C

           2
 5  5  B

           3
 5  6  C
 7 サヴォア人 シュスター  5  6  A
 8 オペラ「魔笛」より モーツアルト  7  7  A
 9 ロシア民謡 ゴルボブスコイ  6  6  C
10 プロコフィエフ  6  6  A
11 ピーター プロコフィエフ  7  7  A

第1部

○1.教材としてはよく考えられている、あまり喜ばないだろうが。

○2.3小節単位。耳に美しくはない。

○3.シンコペの練習。

○4.6度の練習。

○5.ここから4曲、半音高く移調して弾けとある(すべて黒鍵になる)。曲としてはつまらない。

○6.結構弾きにくい。

○7.中国っぽい。

○8.左右のアーティキュレーションの違いがあり弾きにくい。

○9.これはわかりやすい。

○10.こういうのは日本の子供はまず喜ばない。

○11.6度の練習。

○12.あまりハンガリーっぽくない。

○14.子守唄らしくはない。

○16.わかりやすい部類だろう。

○17.16より難しい。

○18.こういう題名のハンガリーの曲は、なんとなくどれも似ている。

○19.民謡に現代的和声をつけたもの。

○21.16分音符が本格的に登場。なおこの曲の後に、16分音符で左右の受け渡しの練習あり。

○22.複調。面白がる子と、拒否反応を示す子がいる。

○23.54のクロスがある。やさしいといえばやさしい。

○24.リズムを正確に取る練習でしょう。

○25.面白いと思う子もいるかも。

○27.2段4~5小節目左、指が上下さかさま。子供に使うのならossiaの方がいいだろう。

○28.ペダルは使った方がいい。手が大きくないと突然難しくなった気がするだろう。

○29.変拍子。

○30.素朴な感じがしないでもない。

○31.ラオスというか中国南部からインドシナ半島にかけての雰囲気はある。美しいがもつれやすい。

○32.面白い曲だが指使いに少し迷う。2段4小節目右は543とあるが542、次を12.D音の連打は右が 232、左が212だろう。

第二部

○1.繰り返しはつける。

○2.あちこちで見かける曲。13,14小節の右手フレージングは全部レガートでもいい。

○4.美しいメヌエット。

○6.これもよく見かける。3段目1~2小節の右のスラーは、離してもいい。

○7.繰り返しはつけた方がいいだろう。

○8.Cdurのものも見たことがある、おそらく譜面上はCなのだろうが、実音がBということだろうと思われる。相当感じは変わる。 Bdurの初心者向きのいい曲はなかなか少ないので、先生は覚えておくべき。

○9.こういうのはやさしい。

○10.こういうのは初心者はてこずる。

○11.単純。装飾音の練習になる。

○12.ごく短いソナチネ。

○13.16分と8分の関係を正確に。

○14.このメヌエットはよく見かけるが、そもそもヴァイオリンソナタだったと思う。

○15.バロックの初心者用曲集に必ず入っている名曲。こういうフレージングもある。

○17.これもDdurでその昔のアルフレッドピアノ教本に載っていたような記憶がある。

○18.これはそもそもソナチネ。近年あちこちの曲集でよく見かけるようになった。

○19.これは本来20と組み合わせて弾く(19-20-19)。

○21.18のソナチネの1楽章、(18は2楽章)。

○22.これははじめて見る。何かの編曲であろう。

○23.1指を滑らせるテクニックがある。

○24.いかにも古典派らしい。

○25.有名なメヌエット(15)に比べるとだいぶ劣る。

○26.ユニゾンが多くやさしい。

○27.明るく活発に

第3部

○1.現代ものの入門にいい。

○2.子供にも情景が目に浮かぶだろう。

○3.閻魔帳145.Op27-2.

○4.同じ形のAdurとa moll。カバレフスキーがよくやる手。

○5.これはあちこちで見かける。

○6.上品な佳曲。

○7.これもあちこちで見かける。一覧表で難易度7にしてあるが、6に修正かな。

○8.8度ポジションの練習になる。分かりやすい。

○9.跳躍の練習みたいなもの。

○10.5拍子。難しくない。

○11.fis mollということ自体が少し難しいということになる。子供はまず確実に喜ぶが, 教師の感覚よりはてこずる。

第4部

○2.ヨーロッパの5月は春のやってきた喜びの季節。

○3.掛け合いが面白い。

○4.primoのほうが難しい。3小節目のリズムを間違えないように。

○5.変拍子。secondは見た目よりやさしいが。

○6-1.親指黒鍵がある。

○7.単純ながら美しい。なかなか合わないかもしれない。

○8.手が小さいとてこずる。

○9.後打ちの練習になる。

○10.アーティキュレーションを正確に。

○11.繰り返しの後のprimo、4拍目右31,2とあるが弾きにくい、31,4か21,3.

チェルニーの練習曲(短いものばかり)が15曲入る。いずれも楽曲としての側面はほとんどない。 付録として調号が3つまでの音階と、1オクターヴの分散和音がある。

総合評価  B+

 並べ方で損をしているようなところがあります。2部、3部がよくて、1部が一番使えないから。

 現代を含めていわゆるハンガリーものが、日本の子供たちにはおそらく最も好まれない。2部はバロックと古典で 結構いいものがそろってるし、3部の標題曲が出色です、ほとんど全部使える。

 ほとんどの曲が難易度5~6で見事にそろってます。それだけでもある種評価に値する。これくらいの段階で躓く子供が多いのでみっちりやらせるということでしょう。バイエル終了あたりで、ちょっと先に進ませるには危ない、もうちょっと基礎を固めたい、という感じの生徒にはお勧めになります。

 使うのなら2部をメインにして常に1曲、1,3,4から1曲併行してやらせるという形でしょうかね。

 先生は持っていると役に立つことがあるでしょう。

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