あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 教本 

 

樹原涼子 ピアノランド 4   岡久留実 絵   音楽之友社

ピアノランドの4巻です。この巻から普通の楽譜と同じ版組になります(3巻までは横長)。

○最初に「こっけんのセレナーデ」という5指連弾がある。黒鍵に慣れさせるための曲。

番号 曲名 難易度 評価
 1 かみなりこぞうがとんでった   5  A
 2 熱帯魚   5  B
 3 眠り姫   4  B
 4 あやしいランプ   4  B
 5 センチメンタル   4  A
 6 ペンギンペンギン   5  B
 7 ぶどぅるふぁー   5  B
 8 秋のエチュード   5  B
 9 動物園は大さわぎ   5  B
10 ゆれるメロディー   5  B
11 あたらしいドレス   5  B
12 陽気なふたり   6  B
13 草原のたたかい   5  B
14 天の調べ   6 A(C)
  きょうりゅう組曲    
 1 きょうりゅうのテーマ   4  A
 2 きょうりゅうのかたおもい   4  A
 3 きょうりゅうのロマンス   5  A
 4 うかれたきょうりゅう   4  B
 5 きょうりゅうベイビー   6  A

最後の「きょうりゅうのパレード」(6手連弾)難易度上から5、6、6、評価B。

1.カミナリこぞうがとんっでった ニ長調。面白い。

2.熱帯魚 16分音符登場。左右分割でアルペジオを弾く練習かな。ペダル必要。

3.眠り姫 イ長調、対位法。

4.あやしいランプ ホ短調和声短音階。やや安直な作りか。

5.センチメンタル 二部形式、後半は左右をひっくり返したようなもの。せっかくのきれいなメロディーなのだから後半に一工夫欲しかった。

6.ペンギンペンギン 重音の練習。ロック調。

7.ぶどぅるふぁー 沖縄の音階。保持音の練習。21の分散五度あり。

8.秋のエチュード ハ短調。3段4小節目左Es、1とあるが2という手もある。

9.動物園は大さわぎ 繰り返しは付けること。半音的進行あり。後半面白い。

10.ゆれるメロディー 装飾音登場。中間部がやや物足りない気がする(意図的に山を作っていない可能性もあるが)。

 指の練習曲が4つある。ドロップアンドロールが二つ、cresc,dim,の練習が二つ。もちろんここで一気に全て弾くものではない。適宜挿入していくこと。

11.あたらしいドレス ゲーム音楽みたい。交差がある。

12.陽気なふたり 右ページ1段目最後のテヌートをちゃんとつける。やや難しい。

13.草原のたたかい 半音的進行あり。挿し絵は空中の戦いのように見える。

14.天の調べ 嬰ヘ長調、8分の5拍子。美しいが34の拡張があり、手が小さいとお薦めできない。繰り返しは付ける。2ページ2段3拍目4度クロスがあり、この段階の教材としてはまずい,Fisだけ右で取るか、Fisから3音右、次3音左、残り右とする。

○きょうりゅう組曲

1.きょうりゅうのテーマ 何というか子供向け歌番組に出てくるのりのいい音楽のような感じ。

2.きょうりゅうのかたおもい 繰り返しは付ける。雰囲気は出てる。

3.きょうりゅうのロマンス 子どもの喜ぶ良い曲だが音が重なっていて消えやすい。

4.うかれたきょうりゅう 8分の12拍子、リズムに乗って(盆踊りの調子です)。

5.きょうりゅうベイビー ロック。先生の伴奏は欲しい。ドペドペ(dopedope)歩くという表現は面白い。

6.きょうりゅうのパレード これも盆踊りのnoriでいけるが、2ページ目最後だけ注意。

総合評価  B

 最後の「きょうりゅう組曲」が力作だったので少し迷いましたが、こんなところでしょう。前巻までの高評価より1ランク下がりました。

 樹原さんの作品を最初に検討したときに(ピアノランドコンサート下)、ゲーム音楽っぽいなと思いました、その記憶がよみがえってきました。

 「つかみはOK」。しかしその先が・・なのです。「つかみ」だけの曲なら問題なし、少し長い曲になってきたときに、3部形式で言うとBに当たる部分が印象が薄い場合があるという感がします。

 ゲーム音楽のように比較的短く、単調に続くものがお得意なのでしょう。

 ピアノランドを3巻まで使ってきた場合、生徒の反応を見極めて4巻も継続するか、他の教本に乗り換えるか決めればいいかと思います。

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