ピアノ教材研究 逝ける大作曲家
逝ける大作曲家 Bartok, Bela
(バルトーク 1881~1945 ハンガリー)
曲名 | 難易度 | 推薦 |
アレグロ・バルバロ | 21 | ☆ |
ソナタ | 27 | ☆ |
ソナチネ | 15 | ☆ |
組曲 | 23 | ☆ |
小組曲 | 20 | |
スロヴァキア舞曲 | 14 |
○アレグロ・バルバロ ピアノを打楽器的に使用した作品として有名。子どもは結構喜ぶ。
○ソナタ 前世紀後半ほぼ評価は定着していたような感もあったが・・近年耳にする機会が減っているような気がする。バルトークのピアノ曲中最高とは言えないんでしょうな。だったら何が最高峰かと聞かれると少し困るが、私見では「野外にて」かな。
○ソナチネ 必ずしも子ども向きとばかりはいえない佳品。プロがリサイタルで弾くこともある。
○組曲 4曲からなり、よく弾かれる。3曲目が一番難しい。バルトークの最高傑作といわれないのは、おそらく難易度的に 易しいからであろうと思われる。
○小組曲 1.ためらいのメロディー 難易度12。2.ワラキアの踊り 難易度20。3.回転踊り 難易度16。 4.ピチカート風に 難易度14。5.ウクライナの歌 難易度17。6.バグパイプ 難易度17。
組曲ほどには弾かれない。教材としては微妙に中途半端か。
○スロヴァキア舞曲 序奏がやや難解。舞曲に入ってからは分かりやすい。
番号 | 曲名 | 難易度 | 推薦 |
1 | 4つの対話 1 | 10 | |
2 | 同上 2 | 12 | |
3 | 同上 3 | 10 | |
4 | 同上 4 | 15 | |
5 | メヌエット | 12 | |
6 | 歌 | 13 | |
7 | 動物たちの行進 | 17 | |
8 | タンブラン | 15 | ☆ |
9 | 前奏曲~ハンガリー風に | 23 |
1.「弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽」を少し思い出させる。
1~4はいずれも対位法的作品。
8.指定速度で弾くとかなり難しくなるが、そこまで速い必要もないと思う。
9.これも指示速度で弾くのは極めて難しい。
番号 | 難易度 | 推薦 |
1 | 12 | |
2 | 16 | |
3 | 10 | ☆ |
4 | 9 | ☆ |
5 | 16 | |
6 | 8 | |
7 | 14 | |
8 | 15 | |
9 | 12 | |
10 | 19 | |
11 | 11 | |
12 | 13 | |
13 | 9 | ☆ |
14 | 17 |
1.この曲集全体がそうだが、実験的作品。複調、左右の調号が違うのでまごつく。
2.これは、まあ普通の現代もの。
3.現代ものの入門にはいいかもしれない。
4.これは調性音楽。それなりにしみじみとしている。
5.指示速度は猛烈に速く、それで弾こうとすると激ムズになる。
6.易しい、ただ多分弾けてもさほど感激しない。
7.これもだいぶ実験的作品。
8.ほとんど前衛的な作品だったんだろう、当時は。
9.見た感じは当たり前だが、通常はまずないような左右の組み合わせがある。やはり一種の実験だろう。
10.これはだいぶ本格的な曲。
11.テンポの変化が激しい。
12.出だしは拍子木のイメージ、全体的には管楽器の狂ったようなソロのイメージかな。
13.現代風葬送行進曲。こういうバルトークは分かりやすい。
14.これも指示速度で弾けば激ムズ。4分の3のところは、楽典からすると1小節の長さが変わらないとなるのだが、 おそらくは8分音符の長さが変わらないということだろう。
1 難易度23。
2 難易度23。
3 難易度25。 三曲まとめてときどき耳にする。完全に無調だが、ある意味わかりやすくもある、推薦。
○二つのエレジー Op.8B №1難易度26。№2難易度27。
○二つのルーマニアのダンス Op.8A
№1 難易度27、推薦。№2 難易度28.指定速度で弾こうとすると激ムズ。二つまとめて弾くことが多いと思われるので両方推薦にしておくが 一曲目の方が私は出来はいいと思う。
番号 | 難易度 | 推薦 |
1 | 12 | |
2 | 13 | 準 |
3 | 12 | ☆ |
4 | 14 | ☆ |
○三つのハンガリア民謡
短い三つの小品からなる。比較的解りやすく易しいので、わりとよく弾かれる。難易度14、推薦。
番号 | 曲名 | 難易度 | 推薦 |
1 | 昔の悲しい歌1 | 10 | |
2 | 昔の悲しい歌2 | 11 | |
3 | 昔の悲しい歌3 | 9 | |
4 | 昔の悲しい歌4 | 10 | |
5 | スケルツオ | 15 | |
6 | バラード | 13 | ☆ |
7 | 昔の舞曲の調べ | 14 | |
8 | 9 | ||
9 | 9 | ||
10 | 10 | ||
11 | 10 | ☆ | |
12 | 11 | ||
13 | 11 | ||
14 | 12 | ||
15 | 16 |
単品で演奏可能なのは5と6くらいだろう。1~4、7~15はおそらく続けて演奏されるものと思われる。
推薦マーク以外のものも、準推薦くらいではある。曲集全体として分かりやすく、また中級程度である。
9.手が大きければ易しい。
番号 | 曲名 | 難易度 | 評価 |
1 | 遊ぶ子供 | 4 | A |
2 | 子供の唄 | 5 | B |
3 | 4 | A | |
4 | ピロー・ダンス | 5 | B |
5 | プレイ | 6 | A |
6 | 左手のためのお稽古 | 6 | A |
7 | 遊び唄 | 5 | C |
8 | 子供のゲーム | 6 | A |
9 | 歌 | 5 | B |
10 | 子供のダンス | 5 | B |
11 | 6 | C | |
12 | 7 | B | |
13 | バラード | 6 | B |
14 | 6 | B | |
15 | 6 | B | |
16 | 古いハンガリアの響き | 7 | B |
17 | ラウンドダンス | 7 | A |
18 | 兵士の歌 | 7 | C |
19 | 8 | C | |
20 | 酒飲み歌 | 7 | C |
21 | 8 | B | |
22 | 7 | C | |
23 | 踊りの歌 | 7 | B |
24 | 6 | B | |
25 | 5 | B | |
26 | 8 | A | |
27 | おふざけ | 7 | A |
28 | コラール | 8 | B |
29 | 五音の調べ | 8 | A |
30 | ひやかし唄 | 8 | B |
31 | 8 | B | |
32 | 9 | B | |
33 | 9 | C | |
34 | 9 | B | |
35 | 9 | A | |
36 | 呑んべえの唄 | 11 | B |
37 | 豚飼いの唄 | 10 | B |
38 | 冬至の唄 | 10 | B |
39 | 10 | B | |
40 | 豚飼いの踊り | 12 | A |
1.フレージングを厳密に守らせないとする意味がなくなる。(手首の上げ下げの練習になる)
4.Pillow Danceがどのような踊りなのかは不明。典型的なバルトークの曲ですが、典型だけに日本人の好みとは少しずれている感じです。
5.他の曲集にも良く収録されている。中間部の連打は同じ指で良いと思う。
6.アクセント、sfは重要。ただそれらを守らせるとリズムが1拍ずれてしまう子が結構いる(sfの場所を無意識に強拍にしてしまうみたい)。
8.同じメロディーに異なる伴奏が付いているのを悟らせる。
13.左手を歌う練習になる。
14.こういうのを見るとバルトークは楽譜を厳密に記そうとしているのがよく解る。左手の長さを正確に(こういう形で八分音符になっているものは19世紀までは滅多に見あたらないと思います)。
16.和音のペダルの練習になる。
17.ラウンドダンスというのがいかなる踊りなのかが分からないが、あまりダンスらしくない曲。ペダルは必須。
21.robustoは「力強い」とか「確固たる」とかいう意味。
26.変拍子。四分音符150ということは、付点四分音符で100,そう考えた方がメトロノームを使いやすい。
27.pのところが泣いているふり、次のfで「ひっかかった、わあい」という感じでしょうか。
31.ヘ短調だが、ヘ短調の練習にはならないかもしれない。私の楽譜(B&H版)では2小節目の右手の付点四分音符の付点が二つとも落ちている。
32.跳躍の練習になるかな。
35.交互に出てくる4拍子と3拍子の弾き分けが大切。
37.「豚」は日本では嫌われるのですが、ヨーロッパではそうでもないようで、曲名としてちょくちょく出てきます。「蛾」もそうですな。
38.ゆっくり弾けば易しい。
40.豚飼いが段々増えていって、最高潮になって、また段々減っていく、という感じ。
○あとがき
ハンガリーの曲は、根底に5音音階があり、日本人には親近感があるという理由で、ハンガリーの子供向けの曲を日本でも使おうという先生がいます。加勢るり子さんあたりが代表格でしょうか。
私は必ずしも賛成はしません。同じ五音音階だから親しみやすいというのは、いくら何でも少々暴論ではないでしょうか。最近は日本の古い曲ですら、余り好きじゃないという子供もちょくちょく見かけます。ましてハンガリーのものは音階が同じというだけで、音楽の構造そのものはまるっきり違いますから。
バルトークのこの曲集も、ハンガリーの民謡を土台にしており、日本のこどもにはとてもいいのかといえば、格別そのようなことはないと思います。ただ、バルトークは子供向けの作品といえども決して手抜きしてませんので、五音音階とかハンガリー民謡とかにかかわらず、優れた曲がパラパラと見受けられます。
先生は持っていた方がいいと思います。子供に丸まるやらせるというのは少し首をひねるかなあ。
なお私が調べたのはBoosey&Hawkes版です。指使いが手の大きい子向けになっています。使用されるときは注意。
2002:9:16記
第二巻はスロバキア民謡がベースになっている。
番号 | 曲名 | 難易度 | 評価 |
1 | 5 | B | |
2 | 5 | B | |
3 | 6 | B | |
4 | 結婚の歌 | 4 | B |
5 | 変奏曲 | 6 | C |
6 | ラウンドダンス Ⅰ | 5 | A |
7 | 悲しみ | 5 | B |
8 | ダンス | 5 | A |
9 | ラウンドダンス | 5 | C |
10 | 葬送歌 | 4 | B |
11 | 5 | B | |
12 | 5 | B | |
13 | 5 | B | |
14 | 5 | C | |
15 | バグパイプ | 5 | B |
16 | 悲歌 | 5 | A |
17 | 6 | C | |
18 | からかい唄 | 6 | B |
19 | ロマンス | 6 | B |
20 | 鬼ごっこ | 5 | C |
21 | 冗談 | 7 | B |
22 | どんちゃん騒ぎ | 7 | B |
23 | 5 | C | |
24 | 6 | C | |
25 | スケルツァンド | 7 | B |
26 | 農夫の笛 | 7 | B |
27 | 冗談 Ⅱ | 7 | B |
28 | 6 | B | |
29 | カノン | 8 | B |
30 | バグパイプ Ⅱ | 8 | B |
31 | おいはぎ | 7 | B |
32 | 7 | C | |
33 | 8 | C | |
34 | 別れ | 7 | C |
35 | バラード | 8 | B |
36~37 | ラプソディ | 9 | C |
38 | 葬送歌 | 8 | C |
39 | 朝の歌 | 7 | B |
6,7. ここら辺はバルトークの入門用には良い。
8.4和音の連続があるので小さい子には向かない。
11.複付点がある。
15.最初にtranquilloとあるがf、後半はffまである。どうもよく解らない。
16.テヌートの箇所をうまくルバートさせる。
18.最後の段のritenは突然急激に遅くすること。
21.左のメロディーのアーティキュレーションの練習になる。
28.表情の練習でしょうかね。
29.少し難しくなるがアーティキュレーションをきちんと守らないとあまり意味がない。
30.後半の左手の形は案外いやらしく弾きにくい。
31.前半は「俺たちゃ盗賊」とでっかい声で歌うような感じ、後半は「トホホ、つかまっちまった」
32.拡張の練習なんでしょうね。
36~7.2曲つながっているということなんでしょうが、どこが境目かもはっきりしない。多分アレグロモデラート、ト長調になったところだと思いますが。
○あとがき
一巻とさほど変わるところはありません。平均して少し易しい、良い曲がやや少ない、というところでしょうか。
感想も従って同じです。どちらか一冊を使いたいというのならば、私としては1巻の方をお薦めします。
2002:9:19記
番号 | 曲名 | 難易度 | 推薦 |
1 | 少女の肖像 | 13 | |
2 | シーソー | 12 | |
3 | 13 | ||
4 | 24 | ||
5 | ルーマニア民謡 | 13 | |
6 | ルーマニア人 | 10 | 準 |
7 | 14 |
○2 複調。
○3 10度が基本。速い個所は両手で分けて弾ける。
○6 わかりやすい。
○葬送行進曲(コシュートより) 初期の作品だけにわかりやすくはある。難易度21。
番号 | 曲名 | 難易度 | 評価 |
1 | 1 | C | |
2 | 1 | C | |
3 | 1 | B | |
4 | 1 | C | |
5 | 1 | C | |
6 | 1 | B | |
7 | 付点音符 | 1 | C |
8 | 反復 | 2 | B |
9 | シンコペーション | 1 | C |
10 | 両手を交互に | 2 | C |
11 | 並進行 | 2 | C |
12 | 反射 | 2 | B |
13 | ポジションの移動 | 2 | C |
14 | 問いと答え | 2 | B |
15 | 村のうた | 2 | C |
16 | 並進行とポジションの移動 | 2 | C |
17 | 反進行 | 3 | B |
18 | ユニゾンのメロディー | 2 | B |
19 | ユニゾンのメロディー | 2 | C |
20 | ユニゾンのメロディー | 2 | C |
21 | ユニゾンのメロディー | 3 | B |
22 | 模倣と対位法 | 4 | C |
23 | 模倣と転回 | 3 | B |
24 | パストラーレ | 4 | A |
25 | 模倣と転回 | 5 | A |
26 | 反復 | 4 | B |
27 | シンコペーション | 3 | C |
28 | オクターブのカノン | 4 | B |
29 | 反進行の模倣 | 3 | C |
30 | 下方5度のカノン | 4 | C |
31 | カノン形式の小舞曲 | 4 | B |
32 | ドーリア調で | 5 | A |
33 | ゆっくりな踊り | 6 | B |
34 | フリギア調で | 6 | A |
35 | コラール | 5 | B |
36 | 自由なカノン | 5 | A |
1.ハ長調。ユニゾン。
2.2曲あって、ハ長調とイ短調。
3.ニ短調ともいえるが、ドーリア調と見るべきなんでしょう。
4.ハ長調。音域はロ~へ。
5.エオリア調でしょうね。
6.ト長調。強拍に四分休符。
7.フリギア調。
8.ホ短調。ユニゾンだがポジションの移動あり。題名の意味は同音反復のことである。
9.ハ長調。シンコペーションの練習。
10.ドーリア調。
11.10度の並進行、最後はユニゾンになる。
12.いわゆる鏡映進行。
13.題名通り。ハ長調。
14.5,5,4,4小節のフレーズ。
15.Fisに調号があるが、通常と場所が異なる。ト長調ではない。
16.これはハ長調。不規則なフレーズ構造だが守ること。
17.複調と考えるのが妥当か。5指黒鍵で少し弾きにくい。
18.ドーリア調。
19.ポジションの移動あり。
20.全休符が出てくる。
21.イ短調。アクセントあり。
22.フレーズの開始が左右異なるので、かなり難しい。
23.正しい意味での「転回」はない、左右が逆になっただけ。ドーリア調。
24.調号シャープ3つ、ただし二音を主音としたリディア調。初めての楽曲らしい曲。
25.調号はcisだけ、極めて特殊。sfあり。これ、何調なんでしょうね? 結構喜ぶ子どももいる。
26.一応ニ長調なのかな。4度下で左が追っかける。
27.タイによって形成されたシンコページョン。
28.フリギア調。
29.音程まで正確に模倣しているので、複調のようになっている。
30.下方4度なんですけどね。属音からのカノンという意味かなあ。
31.ドーリア調。ポジションの移動あり、そんなに難しくはない。
32.この巻の一番の名曲かな。これを嫌いという人にはバルトークは合わない。
33.リズムがややこしく難しい。
34.これもいい曲だが、やや作為的なにおいはある。
35.ゆっくり弾かないとコラールにならない。
36.1巻の最後にふさわしい。
番号 | 曲名 | 難易度 | 評価 |
37 | リディア調で | 6 | |
38 | スタカートとレガート | 3 | |
39 | スタカートとレガート | 5 | |
40 | ユーゴスラビア風に | 4 | ☆ |
41 | 伴奏付きのメロディー | 6 | |
42 | 分散3度の伴奏 | 6 | ☆ |
43 | ハンガリアのスタイルで | 5 | |
44 | 反行 | 6 | |
45 | 瞑想 | 6 | ☆ |
46 | 増加と減少 | 6 | |
47 | 大市 | 6 | ☆ |
48 | ミクソリディア調で | 5 | |
49 | クレシェンド-ディミネンド | 5 | |
50 | メヌエット | 5 | |
51 | 波 | 6 | ☆ |
52 | 分割されたユニゾン | 3 | |
53 | トランシルバニアのスタイルで | 6 | |
54 | 半音階 | 4 | |
55 | リディア調における3連符 | 5 | ☆ |
56 | 10度のメロディー | 3 | |
57 | アクセント | 6 | |
58 | 東洋風に | 5 | ☆ |
59 | 長調と短調 | 6 | |
60 | 保持音付きのカノン | 6 | |
61 | 5音音階のメロディー | 7 | |
62 | 平行な動きの6度 | 6 | |
63 | ぶんぶん | 6 | |
64 | 線と点 | 6 | |
65 | 対話 | 6(4) | |
66 | 分けられたメロディー | 6 |
37.ミクロコスモスでは初めて八分音符が出てくる。
38.これは純然たるニ長調で易しい。調号が普通と異なることに注意。
39.こちらは格段に難しくなっており、前曲は予備練習のようなものか。ヘ長調。
40.ユーゴスラビアという国はなくなってしまった。親しみやすい佳曲。
41.Gを主音としたリディア調。調合がCisのみであることに注意。
42.エオリア旋法だと思うんですがねえ。後半は複調と見るべきなのかなあ。
43.a、bとありaは二台用、bはソロ。aのファーストは難易度4。
44.二台用。これも普通じゃない調号がついているから注意。見た目より弾きにくい。
45.しっとりと弾く。バルトークにはこういうものもある。
46.デュナーミクの練習。見た目よりずっと弾きにくいと思う。
47.これは結構子供は食いついてくる。ペダルを使って市場の騒然たる雰囲気を出すのがベターだが、届かなければ 仕上がった段階で先生が踏んであげること。
48.5拍子という点で戸惑いがあるかもしれないが、他は特に難しいことはない。
49.むしろアーティキュレーションの練習。
50.これも調号に注意。長7度のある現代風メヌエット。
51.難しくはないのだが、フラット5つに戸惑うだろう。結局読譜の練習になる。曲はバルトーク的に美しい。
52.メロディを左右の手で分割して弾く練習だが、格別どうってことはない。
53.ドーリア調だと思う。左右のアーティキュレーションが違う箇所が難しい。
54.左右対称が破れるところだけ気をつければ易しい。
55.二台用。セカンドは4。面白いといえば面白い。
56.むしろ保持音の練習。易しい。
57.左右で違う位置にアクセントがある。
58.やや歪んだ東洋風です。
59.左右でヘ長調とヘ短調を同時に弾く。こういうのも複調と言うんですかね。面白いと思う子もいるだろう。
60.練習曲に近い。
61.アーティキュレーションを正確に演奏しようとすれば少々ややこしい。
62.ある種の実験というか冗談みたいな曲だが、面白がる子供もいる。
63.蜂の飛んでいる様。バルトークは同種の曲の傑作(蝿の日記より)がある。これはやや解りにくい。
64.これもまあ実験に近い。aは右をホ短調、左をト短調のポジションに置き、bは全く同じリズムで両方の 1指をEに置い半音階のポジションにおいている。
65.これは弾き語り。日本語訳がないので(私が作ろうかとも思いましたがrakeが熊手としか辞書に載ってなく どうもぴんとこないのでやめました)ドレミで歌わせる。伴奏を弾くだけなら易しいがそれはあまり有益ではない。
66.重音の練習とも言える。ちゃんとした曲ですがね。
番号 | 曲名 | 難易度 | 推薦 |
67 | メロディに対する3度 | 5 | ☆ |
68 | ハンガリアンダンス | 7 | ☆ |
69 | 和音の練習 | 7 | |
70 | 重音に対するメロディー | 6 | |
71 | 三度 | 7 | |
72 | 龍のダンス | 7 | |
73 | 6度と3和音 | 8 | |
74 | ハンガリアの歌 | 7 | |
75 | 三連符 | 7 | |
76 | 三声 | 8 | |
77 | 小練習曲 | 7 | |
78 | 五音音階 | 6 | ☆ |
79 | バッハ讃 | 7 | |
80 | シューマン讃 | 7 | |
81 | ぶらぶら | 7 | |
82 | スケルツオ | 7 | ☆ |
83 | 中断されるメロディー | 7 | |
84 | 陽気 | 9 | ☆ |
85 | 分散和音 | 8 | ☆ |
86 | 二つの長調の5音 | 7 | |
87 | 変奏 | 8 | |
88 | 管のための二重奏 | 8 | ☆ |
89 | 4声 | 9 | |
90 | ロシア風 | 8 | |
91 | 半音階的インベンション 1 | 11 | |
92 | 半音階的インベンション 2 | 10 | ☆ |
93 | 4声 | 11 | |
94 | お話 | 10 | ☆ |
95 | 狐のうた | 9(11) | |
96 | よろめき | 11 |
67.3度のレガートの練習。曲としても美しい。
68.secondはかなり易しく難易度4。ただ生徒にはやはりfirstを弾かすんでしょう。ガチャガチャとにぎやかに弾く。
69.和音の基本形の練習。
70.複調。
71.ここら辺は和音・重音の練習が続く。
72.アーティキュレーションと保持音の練習。
73.こういうのは無機的に弾く。
74.弾き語りがついているが、日本語がないので苦しいかも。英語の得意な人ならできるかな。
75.3連符と保持音の練習。
76.もっとも簡単な部類の三声だが、それでもちゃんと弾くのは難しい。
77.弾きにくい手のポジションにおける練習かな。それなりに曲らしい。
78.こういうのは、日本人には比較的弾きやすい。
79.最初は易しい。面白いといえば面白い。
80.何となく陰鬱な、むしろシューマンの狂気が透けて見えるような曲。
82.アーティキュレーションを正確に。
83.ペダルの練習。
84.リズム感がよければ易しい。
85.現代風分散和音の練習曲。ペダル必須。それなりの美しさを感じられるように。
86.複調。
87.主題と変奏二つ。
88.調子の狂った管楽器という感じ、ある意味面白い。
89.調号に注意すること。
90.何がロシア風なのかはよく分からない。
91.不意に難しくなる。
92.1より早いが、弾きやすいと思う。
93.89より一段難しい。
94.現代風対位法の楽曲。
95.弾き語りと二曲ある。弾き語りの方が難しい。
96.速く弾くと、かなり難しい箇所あり。
番号 | 曲名 | 難易度 | 推薦 |
97 | ノクターン | 10 | ☆ |
98 | 親指のくぐり | 9 | |
99 | 手の交差 | 11 | ☆ |
100 | 民謡調で | 11 | |
101 | 減5度 | 11 | |
102 | ハーモニクス | 12 | |
103 | 短調と長調 | 11 | |
104 | 調から調へのさすらい | 12 | |
105 | 遊びうた | 12 | |
106 | 子どもの歌 | 10 | |
107 | 霧の中のメロディー | 11 | |
108 | レスリング | 12 | |
109 | バリ島より | 12 | ☆ |
110 | 衝突する音 | 12 | |
111 | インテルメッツォ | 12 | |
112 | 民謡調による変奏曲 | 12 | |
113 | ブルガリアのリズム 1 | 11 | ☆ |
114 | 主題と転回 | 13 | |
115 | ブルガリアのリズム 2 | 13 | |
116 | メロディ | 12 | ☆ |
117 | ブーレ | 13 | ☆ |
118 | 9/8拍子における3連符 | 12 | |
119 | 3/4拍子のダンス | 13 | |
120 | 5度の和音 | 12 | ☆ |
121 | 2声の練習 | 13 |
97.現代風ノクターン。こういう雰囲気はバルトーク特有。
98.ユニゾン。易しい。
99.調号にまごつくかもしれない。
100.左にメロディーが移る後半からやや難しい。
102.ピアノによるハーモニクスの練習。こういうこともできるというのを生徒に教えるという程度の意味。曲としては私は評価できない。
103.複調。
104.a,bとありaは易しい。
105.複調。二人が違う調性で歌っていると解釈すればいいのだろうが、実際はそのうち同じになるんですけどねえ(笑。
106.左右同時に動くところは少ない、その分易しい。
107.和音を静かに押さえること。
108.保持音の練習、割と面倒。
109.最後の二段はガムランを模していると思われる。ペダルを踏みっぱなしで。
110.両手で、複数の短2度を構成し、音を「衝突」させている。
111.「曲」っぽく創られている。ただそれをどう評価するかは別問題である。
113.2+2+3の7拍子。今となってはさほど抵抗のある子供はいないだろう。
114.この巻では一番難しいかも。
115.テンポを速くすると両手8分音符のところが難しくなる。
116.バルトーク風の「うた」。
117.比較的解りやすい作品だろう。
118.ユニゾンが多い。
119.ややグロテスクなダンス。
120.こういうのは子どもには解りやすい。
121.これまでにも2声の練習は結構あるのだが…。割と弾きやすい曲です。
番号 | 曲名 | 難易度 | 推薦 |
122 | 同時に、かつ対立する和音 | 13 | ☆ |
123 | スタッカートとレガート | 13 | |
124 | スタッカート | 14 | ☆ |
125 | ボート遊び | 13 | |
126 | 拍子の交代 | 12 | |
127 | 新しいハンガリアのフォークソング | 14 | ☆ |
128 | 農民の踊り | 12 | ☆ |
129 | 交代する三度 | 13 | |
130 | 村のおどけ者 | 14 | ☆ |
131 | 四度 | 15 | |
132 | 別々と同時の長2度 | 14 | |
133 | シンコペーション | 16 | |
134 | 重音の練習 | 16 | |
135 | 無窮動 | 16 | |
136 | 全音音階 | 15 | |
137 | ユニゾン | 13 | |
138 | バグパイプ | 14 | ☆ |
139 | メリー・アンドリュー | 15 | ☆ |
122.面白いといえば面白い。
123.左右異なるアーティキュレーションの練習。
124.速く一気に。
125.こういう音楽は最近はもうはやらなくなってきた。
126.こういうのは日本人はさほど苦手ではない。
127.弾き語りになっている。難易度は歌もつけてのもの。
128.やや重い感じの踊り。
129.する以上は、指定速度で、ほぼミスのないように。
130.ひょうきんに。
131.好きな人もいるだろう。
132.怪しい雰囲気になる。
133.この「シンコぺーション」は文字通りの「アクセントの移動」という意味である。
134.ほとんどハノン的な重音練習。
135.前曲の姉妹品。
136.手が入り組んで弾きにくい。
137.ところどころ、ユニゾンでない部分もある。
138.親しみやすい。
139.おどけて。
番号 | 曲名 | 難易度 | 推薦 |
140 | 自由な変奏 | 17 | |
141 | 主題と反行 | 16 | |
142 | 蝿の日記より | 17 | ☆ |
143 | 分割されたアルペジオ | 17 | |
144 | 短2度と長7度 | 17 | |
145 | 半音階的インベンション | 18 | |
146 | オスティナート | 18 | ☆ |
147 | マーチ | 20 | |
148 | ブルガリアのリズムによる6つの舞曲 Ⅰ | 20 | ☆ |
149 | Ⅱ | 18 | ☆ |
150 | Ⅲ | 18 | ☆ |
151 | Ⅳ | 19 | ☆ |
152 | Ⅴ | 17 | ☆ |
153 | Ⅵ | 20 | ☆ |
140.変奏曲ではない、3分形式。最初の主題の扱い方が変奏、なのだろう。
141.そのままの反行と拍をずらした反行とがある。
142.これは傑作。蝿のぶんぶん飛ぶ音が聞こえてこないといけない。
143.私はあまり好きではないが、まあ、好きな人もいるだろう。
144.この系統で成功しているのは「野外にて」。
145.aとbとがあり、それぞれ独立して演奏可能であるが、bはaの左右を入れ替えて反進行にしている、 とまあ、手が込んでいる作品。2台のピアノで両方同時に演奏可能だともいう。
146.私は決して好きではないが、まあ、演奏効果はある。
147.これも上と同様だが、146の方がいいと思う。
148.ここから6曲は一つの組曲としてよく演奏される。一応すべて推薦にしておく。148はメロディはフリギア調。
149.割と単純。テンポ次第ではだいぶ難しくなる。
150.中間部が少々面倒か。
151.私はこれが一番好きです。
152.6曲の中ではこれが一番易しいと思う。
153.8分の3+3+2拍子、つまりボサノバのリズムで、普通一番手馴れているリズムではあるが、途中左右でリズムがずれている箇所があり、 そこはなかなか難しい。
1.3曲中最もわかりやすいか。準推薦、難易度13。
2.3曲中ある意味もっともモダン。難易度14。
3.難易度13。
○ラプソディ ピアニストとしても一流だったバルトークの名技性が表に出ている曲。難易度28。
番号 | 曲名 | 難易度 | 評価 |
1 | 棒踊り | 11 | A |
2 | 帯踊り | 9 | A |
3 | 足踏み踊り | 10 | A |
4 | アルペンホーンの踊り | 10 | A |
5 | ルーマニアのポルカ | 12 | B |
6 | 速い踊り | 13 | A |
1.四分音符100の版と104の版がある。最初の右は何か重いものを動かし始めるような感じで。
2.3小節2拍目の右手、休符をギリギリ引き延ばすようなつもりで(走り幅跳びで、出来るだけ長く宙にいようとするような感じ)。4分音符134と144の版がある。
3.前曲とこれが解りやすい。モルデント、短前打音を鮮やかに。4分音符108と116。
4.3連の次の付点が甘くならないこと。16分音符二つずつのスラーは、、いちいち離す必要はないと思う。4分音符74と100の版がある。
5.短前打音をうまく弾かないと、弾んだリズムにならない。4分音符132と146。
6.Universal版は四分音符132から途中144.音友版は146から152。出きれば段々加速する方が面白い。