あるピアニストの一生

ピアノ教材研究 練習曲集 

 

モシュコフスキー 20の小練習曲 Op.91

モシュコフスキーは後期ロマン派の作曲家、練習曲集Op.72が早くから紹介され、音大の入試などによく使われている。

なお、評価は、楽曲としてのもの。

番号 調性・練習課題 難易度 評価
 1 G 5指 18  C
 2 C 右5指 17  B
 3 C 左5指 16  C
 4 F 5指 17  B
 5 B 1指の旋回 17  C
 6 Es 3度、6度進行 17  C
 7 G 5指 18  B
 8 h 多声 17  C
 9 G 3度 17  C
10 g 多声 18  B
11 C 5指 18  C
12 C 5指 19  C
13 f 重音 18  B
14 C 5指 19  C
15 Es 分散和音 20  B
16 g ユニゾン 19  B
17 Es 分散和音 18  B
18 a 1指の旋回 19  C
19 E 分散重音 19  C
20 Ges 重音 18  B

1.こういうのは弾きにくい。

2.楽曲としても使える。

3.最も短い。

4.これも美しい曲。

7.右手の総合練習。

10.どういうわけか多声にはマイナーを使っている。8より難しく、また8より美しいかな。

11.8度ポジションが多いので、比較的指を開いたままの形になる。手が小さいと疲れやすいかも。

12.これも手が小さいと、かなり難しくなる。

14.左手の練習なんだろうねえ。

16.ショパンのソナタの2番の終楽章に雰囲気は似てる。

17.速度標語がModeratoなので、まあ易しいだろう。

19.分散重音という言葉があるのかどうか知らないが(笑。Prestoとあるのでかなりの速さが要求されるのだろう。それを考慮するとかなり難しいかも。

20.重音のレガートの練習。短い。

総合評価     B-

久しぶりの練習曲集で、ちょっと評価に困ったのですが・・

まず、私の基本的な考えから申しますと、あちこちで書いておりますが、私は練習曲集というもの自体をまず、あまり必要だと思っておりません。テクニック養成書+楽曲で十分であると思っている人間です。理由は、練習曲というのはある意味中途半端であるということです。

しかし、練習曲を使用するのであるならば、ツェルニーの30番、40番、50番あたりが、評価Aということになるだろうなとも思っています。つまり、一つの課題を設定し、その課題を習得させるための曲という意味においてです。当然それは原則として同じ形を連続して使用するのがその形を習得させるのにいちばんいいわけです。例えばショパンのOp.10-1などは、練習曲としても高い評価になるわけです。

同じツェルニーでも100番とか110番などはやや評価が落ちます。曲としてまとめようという意識の方が強く、一つの課題を習得させようという感じにやや欠けるのです。

で、このモシュコフスキーの場合、どちらかといえば後者に近い。

曲そのものは、例えばほぼ同レベルのツェルニー40番より優れていると思います、しかし、相対的に言えるだけのことであって、絶対的な評価で、1級の芸術作品であるとは言えない。つまり練習曲集としても中途半端なのです。

練習曲大好き人間にとっては、こういう中級の練習曲というのは、特に楽曲としてある程度評価できる練習曲というのは、数が少ないだけに嬉しいかもしれませんが、一般的には、用途は限られてくるかと思います。

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